名監督たちの得意な戦術を比較してみます【サッカー】

サッカーの戦術は確かに複雑で難しい&よくわからない。

前回の記事で、戦術の基本を紹介したのですが、サッカーの戦術はレベルが高くなればなるほど、高度に、詳細になっていいます。

そこで、今回は世界の名監督の得意な戦術を参考に戦術の勉強をしてみましょう。

戦術の確認

戦術の確認をします。戦術とは、サッカーの試合で勝つという目標を達成するための方法、手段のことです。

この戦術の基本は3つです。

試合全体の総合的な戦術、守備の戦術、攻撃の戦術という3つの視点で考えてもらえれば良いです。

 

また、この3つの戦術の実施、遂行を効果的にするのが

フォーメーション(4-2-3-1など)やシステム(ダブルボランチとか1トップ2シャドーなどの役割など)で、

広義に解釈するとフォーメーションやシステムも戦術の範疇に含まれます。

試合全体の総合的な戦術とは、試合において全体的にどんな内容のサッカーをするのかという計画や実施です。

考え方としてはポゼッションサッカーとリアクションサッカーに区分けされます。

守備や攻撃の戦術は文字どおりどうやって守るのか(どうやってボールを奪うのかという考え方が大事です)、

どうやって攻めるのかということで、

それぞれ、ゾーンディフェンス/マンツーマンディフェンス、速攻(カウンター)/オーソドックスと区分けができます。

この戦術は計画の段階でも実施の段階でも、監督の考え、自チームの力量、相手チームの力量、ゲームの進行状況などにより、多種多様に変化しまた変更を余儀なくされます。

戦術が予定したとおり遂行されることのほうが少ないでしょうね。

ということは、守備の方法や攻撃の方法も状況によって変化していくということになります。

このようにまずは戦術とは試合の勝つための方法、手段であり、その具体的な方法を理解しておきましょう。

監督たちの戦術

それでは今をときめく?世界の名監督の得意な戦術を確認してみましょう。

戦術を確認するにあたっては、試合の総合的な戦術、守備の戦術、攻撃の戦術、戦術を補完するフォーメーションやシステムという視点で示していきたいと思います。

サッカーの戦術の歴史?は、古くはオフサイドのルール設定による戦術やマンツーマンディフェンスの登場などありますが、この記事ではアリゴ・サッキから始めたいと思います。

アリゴ・サッキ

  • 全体的な戦術:ゾーンプレス
  • 守備の戦術:ハイライン、プレッシング
  • 攻撃の戦術:ショートカウンター
  • フォーメー:4-4-2
  • システム等:フラットなDF、コンパクトな隊形

イタリア人。有名人ですからあらためて説明する必要はないかもしれませんが、

ゾーンプレスによるサッカー戦術を作り上げた名監督です。

バレージ、マルディーニ、ライカールト、フリット、ファンバステン等スーパースターを率いてACミラン黄金期の礎を作り、

イタリア代表監督を務め1994年アメリカワールドカップでR・バッジョらを率いて準優勝に導きました。

サッキの戦術の特徴は上記のとおり、イタリアサッカーの伝統であるカテナチオ(スウィーパーを配置し自陣深い位置で堅く守るというサッカー)を捨て、

4人のDFをフラットに並べるシステムを採用したことです。

DFラインを高くしFWまでの距離をコンパクトに保って中盤に密集地帯を作ります。

作り出した密集地帯で激しい集団プレッシングによってボールを奪取し、素早い攻撃に繋げます。

このときの攻守の切り替えの速さも戦術のひとつでしょう。

サッキがこのゾーンプレスを作り上げたのはマラドーナを破るためだったと言われています。

このゾーンプレスはその後のサッカー戦術に大きな影響を与えていくことになります。

ちなみにゾーンプレスとはゾーンディフェンス+プレッシングということです。

ジョゼ・モウリーニョ

  • 全体的な戦術:堅守速攻
  • 守備の戦術:モウナチオ
  • 攻撃の戦術:ロングカウンター(サイド攻撃)
  • フォーメー:4-3-3
  • システム等:システムの切り替え

ポルトガル人。リアクションサッカーの究極の体現者なのではないでしょうか、

モウリーニョ。ポルト、バルサ、チェルシー、インテル、レアル、マン・Uと各国の強豪クラブを渡り歩く世界的な監督ですね。

モウリーニョは勝利至上主義者で相手を徹底的に研究し、相手に応じて多彩な戦術を使いこなすといういわゆる戦術家。

得意な戦術があるとうよりも、戦術を駆使するというのがモウリーニョの真骨頂なのではないでしょうか。

戦術のベースは固く守って素早く攻めるという堅守速攻。

守備においては、屈強なCBの配置と人数をかけてバイタルエリアを埋めてしまう(誰が言ったのかモウナチオと言われます)システム。

攻撃では速攻ですが、DFラインはそんなに高くないため古来のロングカウンターが中心ですが、

特にサイドに起点を作ってからの攻撃が多いのではないでしょうか。

この堅守速攻の戦術をベースとしていますが、相手によってはポゼッションサッカーをすることがあります。

このように戦術を使いこなすのも目の前の試合に勝つことが絶対的であり、

これまでの実績でビッグクラブを任される所以なのでしょうね。

現役監督であり世界的な名将といわれています。

ジョゼップ・グラルディオラ

  • 全体的な戦術:ポゼッションサッカー
  • 守備の戦術:ポゼッションサッカー
  • 攻撃の戦術:ポゼッションサッカー
  • フォーメー:4-3-3(4-1-4-1)
  • システム等:流動的なシステム変更、アンカーの配置

スペイン人。グアルディオラ(以下「ペップ」)は、いつも比較されていますがモウリーニョとは対極にあるポゼッションサッカーの体現者です。

バルサ、バイエルンを経て今はマン・Cの監督を務めています。

得意なのはご存知ポゼッションサッカーですね。

このポゼッションサッカーの特徴なんですけど、ポゼッションを上げることによって攻撃にも守備にも効果的なんですね。

攻撃ではボールを保持したまま相手陣地に攻め込んでいくわけですが、

ボールを保持している間は攻撃をしていることになるんですけど、

同時に相手に攻撃をさせていないわけですから守備をしているということになります。

ですから、守備の戦術も攻撃の戦術もポゼッションサッカーということになるんです。

また、このポゼッションを高めていくために、ペップは試合中にどんどんシステム(選手全体としてみればフォーメーション)の変更を行います。

攻撃のときにはアンカーをDFラインに下げ、両SBがボランチの位置に上がり、

場合によってはアンカーとSBが並ぶなど状況によってボールを保持できるためのポジションを確保していくんですねぇ。

 

前線は相手の守備のブロックラインの間に入り込み、細かいパス交換によって相手のブロックを壊そうとします。

よくダビド・シルバやイニエスタなどが相手のDFラインとMFのラインの間でボールを繋いでいますよね。

こういうポゼッションを上げるためのシステムが流動的なシステム変更なんでしょうね。

ペップのチームは1試合のボールポゼッション率が70%くらいに達します。

スペイン代表やバルセロナで作り上げたポゼッションサッカーの戦術はやはり世界のサッカーの大きな影響を与えることになります。

まとめ

今回は、名監督の得意なサッカー戦術とその比較からサッカーの戦術について確認してみました。

それぞれの監督の得意な戦術、また、各監督の戦術の違いから、サッカーの戦術の知識を増やしていきたいですね。

サッキのゾーンプレス、モウリーニョのリアクションサッカー、

ペップのポゼッションサッカーは世界のサッカーに影響を及ぼしながら、

多くの監督、チームの戦術を生み出しています。

 

ポゼッションサッカーを破るためのマンマーク戦術、

マンマーク戦術を破るためのぐるっと回って新たなポゼッションサッカー、

新たなポゼッションサッカーを打ち破る堅守速攻と戦術がループしてきてるんですね。

他にも、ディエゴ・シメオネの0トップシステムやユルゲン・クロップのゲーゲンプレスなど、各監督での得意な戦術もあります。

機会があればこれらも紹介したいと思います。

サッカーの戦術に興味のある方は、過去記事の<<【簡単】サッカーの基本戦術について解説します>>もご参照ください。