フォーメーションに相性はあるのか?【サッカー】

サッカーのフォーメーションについて、このブログでも何回か紹介してきましたけど、

今回はフォーメーションに相性はあるのかどうかについて考えてみませんか。

ここでは、全くの私見ですが、フォーメーションの相性について紹介したいと思います。

フォーメーションについてのあれこれを知ることによって、サッカーに詳しくなれば、サッカーがさらに楽しくなると思います。

 

目次

フォーメーションの選び方

フォーメーションはサッカー戦術に含まれます。

チームが目の前の試合でどんなサッカーをするのか、どんな守備をするのか、どんな攻撃をするのか、

ということを考えて、ピッチ上の11人の配置を決めます。

例えば、堅く守って速攻で攻めるという考えであれば5-3-2、4-3-2-1のフォーメーションで、

ポゼッションサッカーで試合をコントロールしようという考えであれば4-3-3、4-1-4-1のフォーメーションで、

という具合にフォーメーションを選んだりします。

 

また、フォーメーションを選ぶときには、相手チームの力量と自チームの力量を比較して、どの戦術が効果的なのかということも考えます。

相手がポゼッションサッカーだからうちはカウンターで、またこの逆も考えられますよね。

 

このようにフォーメーションを選ぶときには、相手との力量を考えて、どういう戦術で試合をするのかということを考えて決めるのですが、

この戦術を考えるときに最も重要になるのが、自分のチームの選手個人個人がどんな力量なのかということです。

ポゼッションを上げようと思ってもショートパスを繋ぎながらボールを保持することのできる選手がいなければ、

堅く守ろうと思っても守備力の高い選手がいなければ、戦術は成り立ちません。

ということは、サッカーの戦術は、そのチーム毎の選手個人個人がどんな力量を持っているかによって考えられることが多いわけです。

 

戦術の一部であるフォーメーションも同様で、

どんなフォーメーションを選ぶかは選手個人個人の力量を考えて決められるということなります(←この比重が高いということ)。

 

このように、フォーメーションは、

  • どんなサッカーをするのか
  • どんな守備をするのか
  • どんな攻撃をするのか
  • 相手との比較
  • 自チームの選手の力量

という、サッカー戦術を構成する要素を考えて選ぶ、決めるということになります。

特に、自分のチームの選手個人個人の力量が大きく影響するということです。

フォーメーションの相性を考えるときには、

まず、サッカーのときのフォーメーションの決め方(チームの個人個人の力量に応じてどんなサッカーをするのかという戦術による)を理解しておく必要があります。

フォーメーションの相性

フォーメーションの選び方、決め方を踏まえたところで、相性について考えてみましょう。

相性を考えるときに、相手チームと自分のチームの力量が同レベルという条件にしてみます。

例えば、

相手チームがポゼッションサッカーで4-3-3のフォーメーションの場合、

試合に負けないという考えであれば同じく4-3-3のポゼッションサッカーをすれば(←ミラーゲームといいます)、

負けないという目標を達成できる可能性が高くなります。

 

このときに、中盤でのボール保持で相手より優位に立とう考えるのでであれば、

中盤の人数を増やすことによって優位に立てる可能性が高くなります。

4-4-2、4-5-1などのフォーメーションでMFの人数を増やすということです。

中盤で優位に立とうと思えば4-3-3に対して4-4-2、4-5-1は相性が良いと言えるでしょう。

 

ただし、中盤の人数を増やしたことによって、FWの人数を減らしていますので、その局面は不利になります。

中盤の人数を増やしてポゼッションで上回らないと、不利な部分を補うことができなくなります。

 

さらに例えば、

4-3-3のポゼッションサッカーに対しカウンターで相手を上回ろうと思えば5-3-2、3-5-2などのフォーメーションが考えられます。

相手にボールを持たせて自陣に引き寄せ、相手の最終ラインの後ろに大きなスペースを作り、そのスペースを使って攻撃をするという考え方です。

自チームのDFの人数を増やすことで得点を防ぐつもりですから、

守備の場面では優位に作用しますので5-3-2や3-5-2のフォーメーションが相性が良いということ言えますが、

その分、攻撃の人数を減らしていますので、その部分は不利な状況になります。

少ない人数で攻撃するという工夫が必要になると思います。

 

このように、フォーメーションによる相性は、

サッカーの試合の局面的なところでは優位性を発揮しますが、

反面、不利になってしまう可能性があるわけです。

この優位、不利をどう考えるか、どう取り扱うかによって、試合の形勢は決まってしまうのです。

 

つまり、サッカーにおいてのフォーメーションの相性については、

単にフォーメーションの比較によってはあるのかないのかわからない程度のものでしかありません。

大雑把に言えば、ないに等しい、です。

フォーメーション対フォーメーションで考えたときに有利なフォーメーションはないということです。

 

「相性」について考えれば、

相性が良いと言えるのはフォーメーションではなく、戦術、システムのほうです。

ちょっと乱暴かもしれませんが、ポゼッションサッカーにはリアクションサッカーが相性が良く、

リアクションサッカーにはリアクションサッカーが相性が良いということになります。

 

フォーメーションの選び方で確認しましたように、

フォーメーションとはサッカー戦術の一部で、単なる11人の選手の隊列でしかありません。

相手チームとの比較や選手個人の力量によって戦術が組み立てられるわけですから、

相性という点で考えれば、相手選手と自チームの選手の力量の差を、どんな戦術をとればより優位に戦えるかということで測られるものです。

 

繰り返しますが、単にフォーメーションを対峙させてみても、圧倒的に優位に立てるというような相性はありません。

試合の中の場面的、局面的にみれば優位に立てることはありますが、11人同士で戦いますので、不利な場面局面が発生します。

相性ということで考えると、フォーメーションではなく戦術についての相性はあります。

これは選手個人個人の力量によって戦術が組み立てられるからです。

力量の劣るチームが力量を上回るための戦術ということを考えれば、

前述のように相性の良い戦術、相性の良い戦い方というのがいくつかあるということになります。

個性が生きるフォーメーション

フォーメーションとは、サッカーの戦術の一部で、11人の選手をピッチ上に配置した隊形のことです。

常にボールや選手が動き回って試合が進んでいきますので、隊形がずーっと同じということはありません。

試合の状況に応じて目まぐるしく変化していきます。

簡単に例えると、守備のときには5-3-2でも攻撃のときには3-5-2に隊形が変化するのです。

フォーメーションはあくまでもDF-MF-FWの人数を表す選手の配置図でしかないということになります。

日本人はシステム(フォーメーション)論議が好きらしいが、システムは保証でしかないことを理解したほうが良い。無数にあるシステムを語ることにどんな意味があるというのか。大事なことはまずどんな選手がいるか把握すること。個性を生かすシステムでなければ意味がないイビチャ・オシム

↑と、オシムはこう語っています。

自分のチームにどんな選手がいるのかを把握して、その選手たちを生かすフォーメーションでないと意味がないと言っています。

個人的にですけど激しく賛同できます(笑)。

僕は、どう考えても勝てないという相手には、7-2-1のフォーメーションでどん引きディフェンスで、

PK戦に持ち込むという戦術をとると思います(笑)。

まとめ

以上、今回はフォーメーションの相性について考えてみました。

単なるフォーメーションの比較で有利不利となる相性はほとんどないのではないかと思います。

試合の中での場面的にはあるかもしれませんが、それはリスクを伴うものです。

相性という言葉に拘って考えれば、戦術については相性の良さがあると思いますが、絶対的に優位に立てるとは言えないと思います。

弱いチームが強いチームに勝つ可能性があるという状況において考えられるだろうと思います。

 

この記事が、読んでくださったみなさんのサッカーのお役に立てればうれしく思います。

フォーメーションについて過去記事の<<フォーメーションと特徴を知ってサッカーを楽しみましょう>>も一度ご参照ください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。