【歴代】シン・日本代表センターバックのランキング【サッカー】

サッカーでセンターバックといえば「守りの要」「最後の砦」であり、

ディフェンスの中心的な存在としてのイメージがあるのではないでしょうか。

我らが日本代表のセンターバックも、その時代毎に活躍してくれた選手たちがいます。

その時代の日本一のセンターバックの選手だったと言えるでしょう。

そんな、我らが日本代表でセンターバックを務めてくれた歴代の選手をランキングしてみたいと思います。

皆さんにとって、日本サッカー史上最高のセンターバックは誰でしょう。

※この記事の実績等は、2023年7月時点での内容になります。

目次

センターバックとは

サッカーのポジションであるセンターバックは、DF陣の中央に位置し、フォーメーションでは最終ラインの中央に位置します。

センターバックの後方にはGKしかいませんので、

センターバックが突破されたらチームは得点を奪われる危機的な状況に陥ります。

↑こちらは4-5-1のフォーメーションですが、黄色い星印がセンターバックのポジションです。

配置などは戦術やシステムによって異なりますけど、ディフェンスラインの中央と考えていただいて良いです。

 

センターバックの役割は、担当するエリアの守備がメインです。

相手FWとマッチアップし、得点させないためのディフェンスがプレーの中心になります。

サッカー界の世界的には、エアバトル(空中戦)の対応策のひとつである「フィジカルに恵まれた選手が務めること」が多く、

180cm以上、最近の欧州では200cm前後の怪物級の選手がセンターバックを務めていますね。

それでも、

  • バレージ:177cm
  • カンナバーロ:176cm
  • アジャラ:177cm

など、小柄な名センターバックもときどきいますね。

センターバックはでかい傾向にあります。

 

日本人はどうしてもこのフィジカルが劣る傾向にありまして、190cm以上あるセンターバックはなかなかいません。

それでも近年は中澤祐二選手や吉田麻也選手など高さで勝負できる選手も出てきましたが、全体的には、世界と比べると小さい傾向になります。

 

このように、センターバックとはチームの中で守備の中心であり、フィジカルに恵まれた選手が担当する傾向にあります。

日本代表の歴代のセンターバック

これまでにサッカー日本代表のセンターバックを務めた選手を振り返って確認してみましょう。

あとのランキングのことを踏まえて、

アジアカップ、W杯予選、W杯本戦など国際大会に出場したセンターバックで、

私が、実際にプレーを観たことがある(←テレビで)選手を紹介したいと思います。

 

センターバック全員あげたら凄まじい人数になりますので、

特に日本代表キャップ数もある程度あって、

日本代表に定着していた歴代の選手に絞りたいと思います。

氏名(代表キャップ/出身/主な出場大会)

  • 加藤 久(61/宮城/85W杯予選)
  • 井原 正巳(122/滋賀/98W杯)
  • 柱谷 哲二(72/京都/93W杯予選)
  • 小村 徳男(30/島根/98W杯)
  • 秋田 豊(44/愛知/98W杯)
  • 森岡 隆三(38/神奈川/02W杯)
  • 松田 直樹(40/群馬/02W杯)
  • 宮本 恒靖(71/大阪/02W杯)
  • 坪井 慶介(40/東京/06W杯)
  • 田中 誠(32/静岡/06W杯)
  • 中澤 佑二(110/埼玉/06W杯)
  • 阿部 勇樹(53/千葉/10W杯)
  • 田中 闘莉王(43/ブラジル/10W杯)
  • 今野 泰幸(93/宮城/14W杯)
  • 吉田 麻也(126/長崎/14W杯)
  • 森重 真人(41/広島/14W杯)
  • 昌子 源(20/兵庫/18W杯)
  • 冨安 健洋(32/福岡/22W杯)
  • 板倉 滉(20/神奈川/22W杯)

※2023年7月現在

以上、19名です。

 

加藤久は、1980年代の日本代表が、W杯出場など夢のまた夢の時代にキャプテンとして代表のセンターバックを務めていましたレジェンドです。

柱谷哲二阿部勇樹今野泰幸などはもともとはMFの選手ですが、

その守備能力からセンターバックにコンバートされたり、ポジションを兼務していたりしていました。

小村、秋田、松田、中澤などは日本人にしてはサイズが大きくて、典型的なストッパータイプでしたし、

森岡、宮本、坪井、田中まこなどはセンターバックとしてはサイズが小さく、駆け引きや連係で守備をするタイプでしたね。

センターバックもタイプが分かれるということです。

 

2023年現在では、冨安健洋板倉滉などが日本代表のセンターバックに定着しつつあり、欧州のクラブで活躍しつつ、そのポテンシャルからも名センターバックに名を連ねる可能性がありますね。

 

これらの歴代のセンターバックの選手をランキングしますけど、過去記事で

<<【歴代】日本人ボランチのランキング【サッカー】>>

<<【歴代】日本人選手ウイングのランキング【サッカー】>>

での紹介と同じように、ランキングにあたり、守備の能力・実績、日本代表での活躍/インパクトを、

個人的な曖昧な視点で判断してみたいと思います(笑)。

シン・日本代表の歴代センターバックランキング

それでは、完全なる私見、私選によります、歴代の日本代表のセンターバックから、

ベスト5をランキングしてみます。

 

5位 宮本 恒靖

  • 1977年生
  • 大阪府富田林市出身
  • ガンバ大阪-ザルツブルグ-ヴィッセル神戸
  • キャップ:71

1995年ガンバ大阪でJリーグデビュー。

出場機会には恵まれませんでしたけど、オーストリアのザルツブルグで3シーズンプレーしました。

 

2000年に日本代表に初選出され、2002年日韓ワールドカップから代表のレギュラーに定着します。

代表監督を務めたトルシエやジーコの信頼が厚くキャプテンを任されていましたね。

2002~2006年くらいの日本代表のワールドカップ、アジアカップで活躍しました。

身長が176cmですから、センターバックとしては小柄な選手であり、歴代の日本代表のセンターバックの中でも小さい選手ですが、

フィジカル的な弱さをカバーする戦術の理解や周囲との連係等のプレーが認められたんでしょうね。

 

日本代表の試合で印象に残っているのは、2004年のアジアカップ、GK川口に神が舞い降りた伝説のヨルダン戦です。

PK戦にもつれ込む接戦になり、中村俊輔、三都洲が失敗した後、主審にPKの場所を変えるよう申し出たのが宮本でした。

宮本の要求どおりにPKの場所を変更することになり、川口のスーパーセーブが飛び出し、日本代表が勝つことになります。

こんなシーン、こんなキャプテンみたことがありません。

体の小ささをものともしなかった代表での活躍と日本代表を牽引したキャプテンシーから宮本恒靖を日本代表のセンターバック歴代5位とさせていただきます。

 

4位 田中マルクス闘莉王

  • 1981年生
  • ブラジル サンパウロ出身
  • 広島-浦和-名古屋
  • キャップ:43

2001年サンフレッチェ広島でJリーグデビュー、日系三世、2003年に日本国籍取得。

渋谷幕張高校時代からセンターバックをするようになったとのこと、浦和、名古屋でJリーグ優勝。

 

2006年に日本代表に初選出、2008~2010年に日本代表のセンターバックとしてレギュラーに定着。

この間ワールドカップの予選でも活躍し、特に2010年南アフリカワールドカップでは中澤とのコンビでセンターバックを務め、ベスト16進出に大きく貢献しました。

南アフリカワールドカップのときの闘莉王中澤のコンビは、アーセン・ベンゲルより「日本代表の最高の武器」だと称賛され、

日本史上最高のセンターバックコンビと評価されています(←私もそう思います)。

 

もともとは攻撃の選手ですから、センターバックでありながら、前線に上がって行き攻撃参加します。

Jリーグではセンターバックでありながらハットトリックを2回達成しています。

ヘディングが強く、対人の守備も含め高い守備力、センターバックとしてのビルドアップなどを含めた攻撃力もあり、

個人としての能力では日本史上最高のセンターバックと言えるのではと思っています。

不用意に前線に上がって行くのが心配でしたけど(笑)。

怪我の影響かもしれませんが、代表キャップは43と歴代のセンターバックとしては少ないですけど、

個人の能力、南アフリカ大会での活躍から闘莉王を歴代4位としました。

 

3位 井原 正巳

  • 1967年生
  • 滋賀県甲賀市出身
  • 日産-横浜マリノス-磐田-浦和
  • キャップ:122

Jリーグのデビューは1993年のJリーグ開幕戦、それまでは日産でプレー。

1993~1997年の5年連続でJリーグベストイレブン、

1995年には日本人2人目のアジア最優秀選手に選ばれます(←DFとしてアジア初)。

 

1988年に大学生のうちに日本代表に選出され、12年間代表のセンターバックを務めます。

代表キャップは、センターバックに限定した場合、歴代2位(2023年現在)。

我らが日本代表は1998年に初めてW杯に出場し、

井原もアルゼンチン、クロアチア、ジャマイカの3試合にフル出場しますが、

このW杯初出場前の1990年のイタリア大会、1994年のアメリカ大会の予選で敗退しています。

 

井原が代表で活躍していた期間は、W杯には出場できない時代で、なんと言いましょうか、あと一歩の時代の日本代表の中心選手でした。

ドーハでの敗退もジョホールバルでの勝利も経験しています(両試合フル出場)。

井原は、1980年代以降、日本代表がワールドカップ出場を目指し、強化をしていく過程で、

弱かった日本代表が徐々に強くなっていき、10年以上かけてやっと本大会に出場する期間の日本代表の中心だったわけです。

 

井原の凄さは歴代4位、センターバックの選手としては歴代2位という代表キャップでも分かるのですが、

もっと凄いのが、1988~1998年の11年間、年度毎の代表の試合の出場時間がほぼトップということなんですね!

日本代表の国際試合、11年間ほぼ先発出場し、ほぼフル出場しているんです!

この日本代表における試合の出場時間は、代表キャップ1位の遠藤をも上回る実績です。

時代が違っていれば、どれだけのセンターバックになっていたのかと想像させる選手であり、

我らが日本代表が強くなっていく期間を支えてきた井原正巳を歴代3位としました。

 

2位 中澤 佑二

  • 1978年生
  • 埼玉県吉川市出身
  • ヴェルディ-横浜マリノス
  • キャップ:110

1999年ヴェルディ川崎でJリーグデビュー。

以後20年間Jリーグで試合に出場し続けました(←歴代3位)。

Jリーグ新人王、Jリーグベストイレブン6回、日本年間最優秀賞など数々のタイトルを受賞。

日本代表でも1999年に初選出されて以来、11年間で110のキャップ。

2000年のシドニーオリンピックをはじめ3度のアジアカップ、2度のワールドカップ出場しています。

 

↑先ほど紹介しましたけど、2010年の南アフリカ大会、闘莉王とのコンビは海外の専門機関より日本代表の最大の武器だと評価されます。

かけっこは速くないんですけど、絶対的なエアバトルの強さが中澤の武器です。

このヘディングの強さは日本代表の得点源になっていた(←セットプレー)時期もあり、

代表での得点が17点(←歴代13位)でDFとしては1位で、代表FWの柳沢と並びます。

難しい試合となることが多いアジアカップで、中澤のヘディングによる得点で試合をものにしたこともありました。

センターバックでありながら日本代表の試合での17点という貢献度、2010年の闘莉王とのコンビでの評価、中澤の得点で勝った試合などから歴代の2位を中澤祐二としました。

 

1位 吉田 麻也

  • 1988年生
  • 長崎市出身
  • 名古屋-フェンロ-サウザンプトン-サンプドリア
  • キャップ:126

2007年名古屋でJリーグデビュー。

その後、欧州へ移籍し、

  • フェンロ(オランダ)4シーズン
  • サウザンプトン(イングランド)7シーズン
  • サンプドリア(イタリア)3シーズン
  • シャルケ(ドイツ)1シーズン

↑※シーズン途中の移籍も所属実績に含んでいます。

の4クラブでコンスタントに試合に出場し、活躍してきました。

各国の超強豪クラブとは言えませんけど、それぞれ伝統のあるクラブです。

日本代表を務めたセンターバックの中では、この欧州のクラブでの実績は突出しています。

 

身長189cm。2010年に日本代表に初選出され、2022年までの13年間で126キャップ(歴代3位、センターバックとしては1位)、代表での得点は中澤には及ばないものの12点(センターバックとして歴代2位)。

北京オリンピックやロンドンオリンピック(←オーバーエイジ)にも出場、

2011年以降のアジアカップ、コンフェデ、ワールドカップに全て選出されています。

 

W杯本戦では2014ブラジル大会から試合に出場しており、2018ロシア大会、2022カタール大会の3大会で11試合出場。

このW杯本戦での試合出場の実績は、中澤の7試合、宮本の6試合を大きく超える(1大会分)実績です。

2014ブラジル大会のハメスにけちょんけちょんにされたコロンビア戦、

2018ロシア大会での世界1位のベルギーをあと一歩まで追い詰めたあのロシュトフ、

2022カタール大会のドイツ、スペインからの勝利、そしてクロアチアとのPK戦。

我らが日本代表が、W杯でベスト8に進出するチャレンジの場で、世界の超強豪国と戦い、

フォーメーションの一番後ろに、DFラインの中央に君臨し続けてきたのが吉田麻也です。

 

22歳?で欧州に渡り、コンスタントに試合に出場し実績を残し、12年を積み上げました。

この間、日本代表に選出され続け、前述しましたように、代表での実績それも、W杯予選やアジア大会、オリンピックでの活躍は割愛させてもらっていましたが、W杯本戦での突出した実績。

ちょっと大げさかもしれませんが、

我らが日本代表が、ベルリンの奇跡をやっちゃい、

メキシコ五輪で銅メダルを獲得し、

奥寺が欧州で活躍し、

加藤久、木村和司、井原正巳、三浦知良などが日本サッカーのプロ化を盛り上げ、

中田英寿が日本人の欧州での先駆者となり。

そんな日本サッカーの歴史の中で、このセンターバックを務める吉田麻也の欧州での実績や、

その実績をひっさげて日本代表に還元?貢献??し続けてきた現象は、日本サッカーの歴史上の大きな出来事ではないでしょうか?笑

日本代表におけるインパクトで言いますと、前述しましたように、W杯本戦での世界の強豪国との激闘のほかにも、

ロンドンオリンピックではグループリーグでスペインを破る等4位、

東京オリンピックでもスペインと激闘を演じでみせ、4位。

吉田麻也が日本代表に選出されて以降、2022年のW杯までの約10年は、

世界の強豪国との対戦において、これまでの日本代表と世界の強豪国との対戦を比較したときに、

ああ!あと一歩!!いやあと半歩!!!

という時代ではなかったかと。

 

と、うんちくが長くなりましたが、

サッカー日本代表のセンターバックのランキングは、

日本代表での実績及びインパクトから、吉田麻也を1位とさせていただきます。

 

中田英寿が日本人の欧州での先駆者となり、

その後、城、名波、稲本、小野伸二、中村俊輔などなどが続き、2023年現在は、久保建英三苫薫古橋亨梧などの攻撃的な選手たちが評価を上げている状況です。

この現象と同じ目線でみたときに、

吉田麻也が日本人センターバックとして欧州で実績を残し、冨安健洋板倉滉伊藤洋輝、菅原由勢など所属クラブでセンターバックを任される(そうな)DFが続いている状況にあると言えます。

今後の、日本人センターバックの活躍に期待したいところです。

※この記事は、2020年現在でのランキングをしていましたが、2023年段階に更新しました。全記事で2位だった吉田を1位に、1位だった中澤を2位に、ということになりましたm(__)m

まとめ

以上、今回は日本代表センターバックの選手を歴代のランキングで紹介してみました。

2023年7月段階でのランキングになります。

ランキングの根拠につきましては、完全なる私見、私選ですのでご了承ください。

  1. 吉田 麻也
  2. 中澤 祐二
  3. 井原 正巳
  4. 田中マルクス闘莉王
  5. 宮本 恒靖

サッカー好きの皆様は、日本代表で活躍したセンターバックをランキングするとしたら、どんなランキングになりますでしょうか?

今後も、日本代表に、サッカー選手に、センターバックに注目してみたいですね。

 

今回の記事が読んでくださったみなさんのサッカーの楽しみにつながればと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。