【歴代】日本代表センターバックのランキング【サッカー】

サッカーでセンターバックといえば「守りの要」「最後の砦」であり、

ディフェンスの中心的な存在としてのイメージがあるのではないでしょうか。

我らが日本代表のセンターバックも時代毎に活躍してくれた選手がいますね。

そこで今回は歴代の日本代表センターバックをランキングしてみたいと思います。

目次

センターバック

サッカーのポジションであるセンターバックは、DF陣の中央に位置し、最終ラインの中央を守備します。

センターバックの後方にはGKしかいませんので、

センターバックが突破されたらチームは得点を奪われる危機的な状況に陥ります。

↑こちらは4-5-1のフォーメーションですが、黄色い星印がセンターバックのポジションです。

配置などは戦術やシステムによって異なりますけど、ディフェンスラインの中央と考えていただいて良いです。

 

役割は、センターバックが担当するエリアの守備がメインです。

相手のFWとマッチアップし得点させないためのディフェンスがプレーの中心になります。

サッカー界の世界的には、エアバトル(空中戦)の対応策のひとつである「フィジカルに恵まれた選手が務めること」が多く、

180cm以上、最近の欧州では200cm前後の怪物級の選手がセンターバックを務めていますね。

それでも、

  • バレージ:177cm
  • カンナバーロ:176cm
  • アジャラ:177cm

など、小柄な名センターバックもときどきいますね。

センターバックはでかい傾向にあります。

 

日本人はどうしてもこのフィジカルが劣る傾向にありまして、190cm以上あるセンターバックはなかなかいません。

それでも近年は中澤選手や吉田麻也選手など高さで勝負できる選手も出てきましたが、全体的には、世界と比べると小さい傾向になります。

 

このように、センターバックとはチームの中で守備の中心であり、フィジカルに恵まれた選手が担当する傾向にあります。

日本代表の歴代のセンターバック

これまでの日本代表でセンターバックを務めた選手を確認しておきましょう。

あとのランキングのことを踏まえて、

アジアカップ、W杯予選、W杯本戦など国際大会に出場したセンターバックで、

僕が実際にプレーを観たことがある(←テレビで)選手を紹介したいと思います。

 

センターバック全員あげたら凄まじい人数になりますので、

特に日本代表キャップ数もある程度あって、

日本代表に定着していた歴代の選手に絞りたいと思います。

氏名(代表キャップ/出身/主な出場大会)

  • 加藤 久(61/宮城県/85W杯予選)
  • 井原 正巳(122/滋賀県/98W杯)
  • 柱谷 哲二(72/京都府/93W杯予選)
  • 小村 徳男(30/島根県/98W杯)
  • 秋田 豊(44/愛知県/98W杯)
  • 森岡 隆三(38/神奈川県/02W杯)
  • 松田 直樹(40/群馬県/02W杯)
  • 宮本 恒靖(71/大阪府/02W杯)
  • 坪井 慶介(40/東京都/06W杯)
  • 田中 誠(32/静岡県/06W杯)
  • 中澤 佑二(110/埼玉県/06W杯)
  • 阿部 勇樹(53/千葉県/10W杯)
  • 田中 闘莉王(43/ブラジル/10W杯)
  • 今野 泰幸(93/宮城県/14W杯)
  • 吉田 麻也(104/長崎県/14W杯)
  • 森重 真人(41/広島県/14W杯)
  • 昌子 源(18/兵庫県/18W杯)

※2020年12月現在

以上、17名です。

 

加藤久は、1980年代の日本代表が、W杯出場など夢のまた夢の時代にキャプテンとして代表のセンターバックを務めていました。

柱谷哲二や阿部勇樹や今野泰幸などは本来はMFの選手ですが、

その守備能力からセンターバックにコンバートされたり、ポジションを兼務していたりしていました。

小村、秋田、松田、中澤などは日本人にしてはサイズが大きくて、典型的なストッパータイプでしたし、

森岡、宮本、坪井、田中まこなどはセンターバックとしてはサイズが小さく、駆け引きや連係で守備をするタイプでしたね。

センターバックもタイプが分かれるということです。

 

これらの歴代のセンターバックの選手をランキングしますけど、過去記事で

<<【歴代】日本人ボランチのランキング【サッカー】>>

<<【歴代】日本人選手ウイングのランキング【サッカー】>>

での紹介と同じように、ランキングにあたり、守備の能力・実績、日本代表での活躍/インパクトを、

個人的な曖昧な視点で判断してみたいと思います(笑)。

日本代表の歴代センターバックランキング

それでは、完全なる私見、私選によります、歴代の日本代表のセンターバックから、

ベスト5をランキングしてみます。

 

5位 宮本 恒靖

  • 1977年生
  • 大阪府富田林市出身
  • ガンバ大阪-ザルツブルグ-ヴィッセル神戸
  • キャップ:71

1995年ガンバ大阪でJリーグデビュー。

出場機会には恵まれませんでしたけど、オーストリアのザルツブルグで3シーズンプレーしました。

 

2000年に日本代表に初選出され、2002年日韓ワールドカップから代表のレギュラーに定着します。

代表監督を務めたトルシエやジーコの信頼が厚くキャプテンを任されていましたね。

2002~2006年くらいの日本代表のワールドカップ、アジアカップで活躍しました。

身長が176cmですから、センターバックとしては小柄な選手であり、歴代の日本代表のセンターバックの中でも小さい選手ですが、

フィジカル的な弱さをカバーする戦術の理解や周囲との連係等のプレーが認められたんでしょうね。

 

日本代表の試合で印象に残っているのは、2004年のアジアカップ、GK川口に神が舞い降りた伝説のヨルダン戦です。

PK戦にもつれ込む接戦になり、中村俊輔、三都洲が失敗した後、主審にPKの場所を変えるよう申し出たのが宮本でした。

宮本の要求どおりにPKの場所を変更することになり、川口のスーパーセーブが飛び出し、日本代表が勝つことになります。

こんなシーン、こんなキャプテンみたことがありません。

体の小ささをものともしなかった代表での活躍と日本代表を牽引したキャプテンシーから宮本を日本代表のセンターバック歴代5位とさせていただきます。

 

4位 田中マルクス闘莉王

  • 1981年生
  • ブラジル サンパウロ出身
  • 広島-浦和-名古屋
  • キャップ:43

2001年サンフレッチェ広島でJリーグデビュー、日系三世、2003年に日本国籍取得。

渋谷幕張高校時代からセンターバックをするようになったとのこと、浦和、名古屋でJリーグ優勝。

 

2006年に日本代表に初選出、2008~2010年に日本代表のセンターバックとしてレギュラーに定着。

この間ワールドカップの予選でも活躍し、特に2010年南アフリカワールドカップでは中澤とのコンビでセンターバックを務め、ベスト16進出に大きく貢献しました。

南アフリカワールドカップのときの闘莉王と中澤のコンビは、アーセン・ベンゲルより「日本代表の最高の武器」だと称賛され、

日本史上最高のセンターバックコンビと評価されています(←私もそう思います)。

 

もともとは攻撃の選手ですから、センターバックでありながら、前線に上がって行き攻撃参加します。

Jリーグではセンターバックでありながらハットトリックを2回達成しています。

ヘディングが強く、対人の守備も含め高い守備力、センターバックとしてのビルドアップなどを含めた攻撃力もあり、

個人としての能力では日本史上最高のセンターバックと言えるのではと思っています。

不用意に前線に上がって行くのが心配でしたけど(笑)。

怪我の影響かもしれませんが、代表キャップは43と歴代のセンターバックとしては少ないですけど、

個人の能力、南アフリカ大会での活躍から闘莉王を歴代4位としました。

 

3位 井原 正巳

  • 1967年生
  • 滋賀県甲賀市出身
  • 日産-横浜マリノス-磐田-浦和
  • キャップ:122

Jリーグのデビューは1993年のJリーグ開幕戦、それまでは日産でプレー。

1993~1997年の5年連続でJリーグベストイレブン、

1995年には日本人2人目のアジア最優秀選手に選ばれます(←DFとしてアジア初)。

 

1988年に大学生のうちに日本代表に選出され、12年間代表のセンターバックを務めます。

代表キャップは、センターバックに限定した場合、歴代1位(2020年現在)。

我らが日本代表は1998年に初めてW杯に出場し、

井原もアルゼンチン、クロアチア、ジャマイカの3試合にフル出場しますが、

このW杯初出場前の1990年のイタリア大会、1994年のアメリカ大会の予選で敗退しています。

 

井原が代表で活躍していた期間は、W杯には出場できない時代で、なんと言いましょうか、あと一歩の時代の日本代表の中心選手でした。

ドーハでの敗退もジョホールバルでの勝利も経験しています。

井原は、1980年代以降、日本代表がワールドカップ出場を目指し、強化をしていく過程で、

弱かった日本代表が徐々に強くなっていき、10年以上かけてやっと本大会に出場する期間の日本代表の中心だったわけです。

 

井原の凄さは歴代3位の代表キャップでも分かるのですが、

さらに凄いのが、1988~1998年の11年間、年度毎の代表の試合の出場時間がほぼトップなんです。

日本代表の国際試合、11年間ほぼ先発出場し、フル出場しているんです!

これは代表キャップ1位の遠藤をも上回る実績です。

時代が違っていれば、どれだけのセンターバックになっていたのかと想像させる選手であり、

我らが日本代表が強くなっていく期間を支えてきた井原を歴代3位としました。

 

2位 吉田 麻也

  • 1988年生
  • 長崎市出身
  • 名古屋-フェンロ-サウザンプトン-サンプドリア
  • キャップ:104

2007年名古屋でJリーグデビュー。

その後フェンロ(オランダ)で3シーズン、サウザンプトン(イングランド)で6シーズンプレー、

そして、2019-20シーズンからサンプドリア(イタリア)でプレーしています。

 

身長189cm、おそらく歴代の日本代表センターバックで一番のっぽです(←たぶん)。

2010年に日本代表に初選出され、2020年までの11年間で104キャップ、代表キャップはこれからもしばらくは続いていくでしょう。

代表キャップ数をセンターバックに限定すれば、井原、中澤につづく3番目の実績(2020年現在)。

北京オリンピックやロンドンオリンピック(←オーバーエイジ)にも出場、

2011年以降のアジアカップ、コンフェデ、ワールドカップに全て選出されています。

現在の日本代表の替の利かない守備の中心選手と言って良いでしょう。

 

歴代の日本代表のセンターバックの中で、海外クラブで活躍する選手は多くないんですけど、

麻也選手はプレミアリーグのクラブでレギュラー?(準レギュラー?)として活躍し、

日本人センターバックで最も世界基準での実績を残していると言えるでしょう。

センターバックの世界基準に最も近い選手だということです。

 

2014年のブラジル、2018年のロシアと2回のW杯にフル出場し、押しも押されぬ現在の日本代表の守備の要であり、

また、代表での得点が11点とディフェンダーとしては第2位。

サイズを生かしたヘディングの強さによるものですね。

日本代表での実績、海外クラブでの実績から、麻也選手を歴代2位としました。

個人的な考えですが、この記事を書いている2020年、あと2年ほどすると、麻也選手は、日本代表の歴代最強のセンターバックになると思っています。

 

1位 中澤 佑二

  • 1978年生
  • 埼玉県吉川市出身
  • ヴェルディ-横浜マリノス
  • キャップ:110

1999年ヴェルディ川崎でJリーグデビュー。

以後20年間Jリーグで試合に出場し続けました(←歴代3位)。

Jリーグ新人王、Jリーグベストイレブン6回、日本年間最優秀賞など数々のタイトルを受賞。

日本代表でも1999年に初選出されて以来、11年間で110のキャップ。

2000年のシドニーオリンピックをはじめ3度のアジアカップ、2度のワールドカップ出場しています。

 

先ほど紹介しましたけど、2010年の南アフリカ大会、闘莉王とのコンビは海外の専門機関より日本代表の最大の武器だと評価されます。

かけっこは速くないんですけど、絶対的なエアバトルの強さが中澤の武器です。

このヘディングの強さは日本代表の得点源になっていた(←セットプレー)時期もあり、

代表での得点が17点(←歴代13位)でDFとしては1位で、代表FWの柳沢と並びます。

難しい試合となることが多いアジアカップで、中澤のヘディングによる得点で試合をものにしたこともありました。

 

1位の決め手は、センターバックでありながら日本代表の試合での17点という貢献度、

2010年の闘莉王とのコンビでの評価、中澤の得点で勝った試合などから歴代の1位を中澤としました。

まとめ

以上、今回は日本代表センターバックの選手を歴代のランキングで紹介してみました。

正直、闘莉王、井原、麻也選手、中澤は差はないと思っています。

ランキングにしましたので、敢えて順位をつけるなら、ということです(笑)。

  1. 中澤 佑二
  2. 吉田 麻也
  3. 井原 正巳
  4. 田中マルクス闘莉王
  5. 宮本 恒靖

みなさんのランキングはいかがでしょうか。

欧州で注目されている冨安健洋を筆頭に、今後日本代表で活躍すると思われるセンターバックもまだまだいますので、

日本人センターバックたちに注目ですね。

 

今回の記事が読んでくださったみなさんのサッカーの楽しみにつながればと思います。

よかったらかんれん記事の以下もご参照ください。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。