ワールドカップの名勝負ランキングベスト10【サッカー】

2018年のロシアワールドカップが終わり、2022年のカタールワールドカップに向けて進んでいる世界のサッカー。

これまでのワールドカップの試合の中でも「名勝負」と評価される試合がありました。

私見ではありますけど、ワールドカップの名勝負をランキング形式で紹介したいと思います。

目次

ワールドカップの名勝負

1930年に第1回のワールドカップが開催されてから現在までに21回のワールドカップが開催されています。

4年に1度の開催(中止期間がありましたけど)ですから80年ほどの歴史があります。

国と国とがプライドをかけて戦う真剣勝負ですから、数々の名勝負と評価されることになるサッカーの試合があったわけです。

サッカーやワールドカップの歴史に興味のある方であれば、

「マラカナンの悲劇」や「ヒホンの恥」などと呼ばれる試合の通称を聞かれたことがあると思います。

サッカーの試合でどんなドラマが、どんなストーリーが、あるのかによって試合が劇的になっちゃったりするんでしょうね。

その劇的な展開の試合のひとつが「名勝負」と言われるんだと思います。

 

行われたサッカーの試合が名勝負だったのかどうかは、観た人個々の感情によると思います。

例えば、先ほどの「マラカナンの悲劇」は試合に負けたブラジル側からは名勝負でもなんでもなくて、

試合に勝ったウルグアイ側は名勝負!と評されるかもしれません。

 

この記事でワールドカップの名勝負を紹介するにあたっては、

サッカーの世界で「この試合は名勝負だった」と評価される試合の中から、

僕が実際にフルタイムで観戦した試合をチョイスして、

読んでくださる方々、いや、世界中の方々に、自信をもっておすすめできる名勝負を紹介します。

紹介するのにランキング形式をとらせていただきますが、僕のおすすめ順ということです(笑)

興味のある方は、過去の映像などから、ぜひ、フルタイムでご覧になってもらいたい名勝負です。

 

ただし、僕が観たことのない名勝負と評価されるワールドカップの試合もあります。

そこらへんは別項目で紹介させていただきます。

あ!ランキングはベスト10にしますので、ここでベスト10に入らなかったけども、名勝負と呼ばれる試合もあります。

例えば、

1982:イタリア3-2ブラジル

1986:フランス1(PK4-3)1ブラジル

1990:ユーゴスラビア2-1スペイン

1990:アルゼンチン0(PK5-4)0ユーゴスラビア

1994:ルーマニア3-2アルゼンチン

2014:ドイツ7-1ブラジル

これらの試合はサッカーの世界では一般的に名勝負と呼ばれる試合です。

1982年の黄金の中盤のブラジルがゴールデンボーイの覚醒により負けてしまったイタリアvsブラジルは名勝負であることは間違いありません。

1986年のフランスvsブラジルもジーコもソクラテスもプラティニもPKを外してしまうPK戦にもつれ込む大接戦でしたし、

1990年のユーゴスラビアの2戦は、日本でもお馴染みピクシーことストイコビッチが、

スペイン戦、アルゼンチン戦でも無双で世界を驚かせた試合です。

2014年のドイツvsブラジルは、名勝負と呼んでいいのかどうか微妙ですが、

自国開催のブラジルが歴史的大敗を喫し「ミネイロンの悲劇」と呼ばれた試合です。

 

これらの試合も名勝負には間違いないんですが、この記事のベスト10には入りませんでした。

あくまで、僕が、みなさんに「この試合は観たほうが良いですよ!」という趣旨のランキングですのでご了承くださいm(__)m

名勝負だったと言われるワールドカップの試合

ランキングの前に、僕がフルタイムで観ていないワールドカップでの名勝負を紹介します。

過去のメディアなどの評価から名勝負と言われる試合です。

 

1954:西ドイツ3-2ハンガリー

スイスワールドカップの決勝の西ドイツvsハンガリー

この西ドイツとの試合までに、

1950年以降の4年間、国際試合33試合で無敗を続けていた、当時世界最強と評されたハンガリー、

そのハンガリーの無敗記録がストップした試合です。

両国はグループリーグで対戦していて、3-8と大敗していた西ドイツでしたが、

決勝戦での再戦では、0-2の状況から逆転勝利したことで劇的な名勝負と言われています。

 

ちなみに、ハンガリーは1950~1956年の6年間で国際試合で負けたのはこの西ドイツだけ。

ハンガリーが準決勝で対戦したウルグアイ(延長4-2)は、

ワールドカップの本大会で1度も負けたことがなかった(それまでのウルグアイのW杯の戦績は通算10勝1分)のですが、

ハンガリーに無敗記録をストップされてしまいました。

つまり、この大会の事実上の決勝戦は、当時の世界最強国同士のハンガリーvsウルグアイだったことも(←強豪同士がつぶし合ったという意味で)、

西ドイツのワールドカップ初優勝に影響したと評価されているようです。

1954 FIFA World Cup Final | Hungary 2:3 Germany |

 

1966:イングランド4(延長)2西ドイツ

1966年のワールドカップの開催地はサッカーの母国イングランド、

その決勝戦はイングランドvs西ドイツで行われ、延長戦の末イングランドがワールドカップ初優勝します。

決勝点となった延長10分のイングランドのシュートがゴールラインを割っていたかどうかが微妙でしたが、判定はゴール!

ともあれ、サッカーの母国イングランドがワールドカップで優勝したのはこの1回のみ。

疑惑の判定も含んだ試合でしたので、名勝負と評価されるかもしれません。

England v West Germany: 1966 World Cup Final

 

1970:イタリア4(延長)3西ドイツ

1970年メキシコワールドカップの準決勝イタリアvs西ドイツ

延長戦までもつれ込む大接戦となりましたし、延長戦に入り両チーム合わせて5ゴールを取り合った結果、

イタリアが西ドイツを振り切り決勝進出した試合です。

西ドイツのベッケンバウワーが肩?を脱臼しながらもテーピング?をぐるぐる巻きにして試合に出場し続けたことも名勝負の要因になっているんでしょうね。

“Game of the Century” Italy 4-3 West Germany (1970 FIFA World Cup) Goals

 

以上、僕がフルで観たことのない、名勝負と言われる3試合です。

映像が残っていますので紹介させていただきました。

現代のサッカーになれている方には、サッカー、プレー内容が物足りないかもしれませんが、

それぞれ当時の世界最高峰のサッカーなんでしょう。

ワールドカップグループリーグの名勝負

もったいぶっているわけではございませんm(__)m

名勝負ベスト10から漏れた試合のうち、ワールドカップのグループリーグの名勝負を紹介させてください。

・・・というのも、名勝負ベスト10は全ての試合がベスト16以上(決勝トーナメント)の試合になってしまいました。

ワールドカップの決勝トーナメントは負けたら終わりのノックアウトシステムですので、各国の本気度合いが違います。

そのことも名勝負やドラマチックなシーンを醸し出す要因になっているんでしょう。

しかし、グループリーグでも良い試合はありました。

僕が観た!みなさんにおすすめできるワールドカップの名勝負、グループリーグ編です。

 

1982:ブラジル2-1ソ連

ワールドカップスペイン大会のグループリーグ、ブラジルvsソ連です。

ジーコ、ファルカン、ソクラテス、セレーゾで構成され「黄金の中盤」と称されたブラジルが、必死で守るソ連を攻めあぐねます。

優勝候補のブラジルでしたが、ソ連の新鋭のGKリナト・ダサエフからゴールを割ることができません(つか、ブラジル外しまくりなわけですが笑)。

しかし、後半残り時間が少なくなったところで、ソクラテスのミドルで同点、

さらに引き分けで終わるかと思われた終了間際にエデルのスーパードライブ!

ダサエフ1歩も動けず!!

ワールドカップのグループリーグでの名勝負と言って良いと思っています。

エデルのシュートにびっくりしてください!

BRAZIL 2-1 USSR 1982

 

1990:西ドイツ1-1コロンビア

ワールドカップイタリア大会のグループリーグ、西ドイツvsコロンビアです。

奇才バルデラマの世界デビューの大会でした。

総合力で押し切ろうとする西ドイツを南米特有の細かいパスワークで対抗。

試合終了間際リトバルスキーのゴールで西ドイツが先制、

善戦したコロンビアもこれで終わりか・・・と思われたロスタイム、

バルデラマの神スルーパス一閃!そこが見えているか!!

リンコンの見事な技ありシュートも決まり、同点!

この試合は息詰まるような内容でした、できればフルでご覧になると、コロンビアの同点弾の凄さが堪能できると思います。

1-1のドローでしたが、劇的な名勝負と言えます。

バルデラマのスルーパスはワールドカップ史上に残るスルーパスだと思います。

Colombia v West Germany (FIFA World Cup Italia 1990)

 

1998:ナイジェリア3-2スペイン

日本が初出場したワールドカップフランス大会、そのグループリーグでのナイジェリアvsスペイン

飽きない試合、90分を堪能した、というのはこんな試合なのではないでしょうか。

イエロ、ラウルのクリーンシュートで試合を優勢に進めるスペインですが、

ナイジェリアは高い身体能力でスペインに食らいついていきます。

売り出し中のオコチャの変幻自在なボールさばき(←オコチャダンスもあり)も付いています(笑)

とどめはサンデー・オリセーのスーパーハーフボレー!ジャストミートしました!

サッカーの試合がこのような90分だったらいつも楽しいだろうと、思わせてくれるような爽快な試合です。

間違いなく名勝負です。

Spain v Nigeria 2 3 World Cup 98

 

2010:ガーナ1-0セルビア

この試合は点が入りませんが、試合から目が離せないという好勝負です。

やはりアフリカ特有の高い身体能力を前面に押し出し、スピード&パワーで圧力をかけるガーナ、

東欧の伝統の的確な技術をベースにガーナの圧力に対応するセルビア、

ガーナが押し気味ですが、セルビアの対応する力に気を抜いたらガーナがやられる、というような息詰まる試合展開。

結局は圧力に耐えきれなかった感のあるセルビアがPKを提供し、ガーナの勝ち。

1-0というロースコアの試合ですが、僕の中ではワールドカップでしか見れない緊迫した名勝負でした。

機会がありましたらぜひ見てもらいたい試合です。

Gyan threatens and finally breaks through

 

2018:スペイン3-3ポルトガル

直近のワールドカップであり、世界的なスターの集まる両国でしたから、ご覧になった方も多いと思います。

ワールドカップのグループリーグでのサッカー強豪国同士の対戦って凡戦が多いんですが、

観ていてこんなに強豪国同士の対戦も珍しいと思います。

そして、スーパースターはやはり役者が違うんですね。

Cロナは必ず百年後も語り継がれることでしょう。

あ!スペインの2点目のFK、中学生、高校生の方は脳裏に焼き付けておいて、このパターンを実践してみましょう。

中央のバイタルあたりからのFKのお手本です。

Portugal v Spain – 2018 FIFA World Cup Russia

 

以上、ワールドカップのグループリーグの名勝負5試合を紹介しました。

1980年以降のワールドカップであれば、けっこう映像に残っていますので、

気が向いたら観てみてください。良い試合ばかりです。

ワールドカップ名勝負ランキングベスト10!

前置きが長くなってすみませんm(__)m。

たのサカが選ぶワールドカップの名勝負ランキングベスト10です。

ランキングしてみましたら、全ての試合がワールドカップの決勝トーナメントの試合になりました。

機会がありましたら、是非、観てみてください。

 

10位 オランダ2-1アルゼンチン(1998)

1998年フランスワールドカップの準決勝オランダvsアルゼンチンです。

ゲームの内容は決勝トーナメントということもあって、

両国1人ずつレッドカードが出るような荒れ気味の試合展開でしたが、

試合終了間際、Fデ・ブールのロングパスを悪魔の爪先(←僕が命名(笑))をもつベルカンプが、

伝説の爪先トラップ1発で勝負あり、オランダを勝利に導きました。

劇的な展開でした。

World Cup Highlights: Argentina – Netherlands, France 1998

 

9位 イタリア2(延長)1ナイジェリア(1994)

1994年アメリカ大会の決勝トーナメント1回戦、イタリアvsナイジェリアです。

Rバッジョだのみ感のあったイタリアは調子が上がらず、グループリーグでもアイルランドに負けたりして、

同グループだったメキシコ、アイルランド、ノルウェーと勝ち点4で並び、

グループ3位とぎりぎりのところで決勝トーナメントに進出。

そんな状態でナイジェリアと対戦します。

ナイジェリアに先制され、2枚看板の一人である魔法使いゾラがレッドカード。

ナイジェリアに押しに押され、マルディーニもレッドカードが出てもおかしくないファールを犯すほど追い詰められたイタリア。

後半40分を過ぎ、これはイタリア終わったなと誰もが考えたとき、

Rバッジョが不調から脱出するかの如く、起死回生の同点ゴール。

なんとか延長戦に持ち込んだイタリアは、またもやバッジョのチャンスメイクからPKを獲得!

バッジョ自ら決めてやっとのことでナイジェリアを振り切りました。

10人になったイタリアから追加点のとれなかったナイジェリアの試合運びがどうかなと思いましたけど、

絶体絶命のところで、エースの復活により、チームを救ったというストーリーから、ドラマチックな試合でした。

名勝負と認定したいと思います。

Nigeria Vs Italy – World Cup USA 94

 

8位 ブラジル3-2オランダ(1994)

8位も1994年のアメリカ大会から、準決勝のブラジルvsオランダです。

スコア3-2の5点は全て後半の得点です。

絶好調のブラジルのツートップ、ベベト&ロマーリオが、オランダDFを翻弄し、後半立ち上がりで2点のリード。

オランダも黙っちゃいない、後半30分過ぎに同点に追いつきます。

両チーム疲れも出てきたからか、試合が荒れ気味になっていきます。

残り10分を切ったところで、ブラジルのプレーに怒ったヨンクが意図的にブランコの足を払い、両チームもみ合いになります。

リスタート、FKを蹴るのは、悪質ファールを受けたブランコ。

長い助走から左足一閃!!サイドネットに突き刺さるスーパーゴール!!

ブランコの怒りの一撃でブラジルがオランダを下しました。

World Cup Highlights: Netherlands – Brazil, USA 1994

 

7位 イングランド3(延長)2カメルーン(1990)

1990年イタリア大会の準々決勝イングランドvsカメルーン

イタリア大会で旋風を巻きおこしたカメルーンと、同じくプチ旋風を巻き起こしたイングランドとの名勝負です。

前半イングランドに1点をリードされたカメルーンは、

今大会ジョーカーとして大活躍していた38歳(←くらいの)ロジェ・ミラを後半頭から投入。

そのミラのPK奪取、ポストプレーから2点を奪取し、逆転に成功。

しかし、カメルーンもPKを与えてしまい2-2の同点、延長戦へ。

延長戦でガスコインのスルーパスに抜け出したリネカーが、

カメルーンの名GKヌコノに倒されPKを獲得、自ら決めて3-2、試合終了。

カメルーンがアフリカ勢初のベスト4に進出しそうな好ゲームでした。

Italy 1990 – Quarter Finals – Cameroon 2 – 3 England

 

6位 オランダ2-1ユーゴスラビア(1998)

1998年フランスワールドカップの決勝トーナメント1回戦オランダvsユーゴスラビア

このときのユーゴスラビアは実質セルビア・モンテネグロであり、

1992年までのユーゴスラビアとは別の国の構成でした。

当時、日本でプレーしていた33歳のストイコビッチも招聘され、

第2次黄金期のアヤックスのメンバーを中心とした強豪オランダとの対戦となったわけです。

先制点を許したユーゴは、前半終了間際のFKで同点に追いつきますが、

このFKのキッカーがストイコビッチで、正確無比なキックを披露しました。

ユーゴビッチがPKを獲得し、ミヤトビッチがPK失敗。

白熱した好ゲームは、後半ロスタイムのダービッツのミドルシュートで勝負あり。

1990年のイタリアワールドカップで、ストイコビッチを中心としたスター軍団で旋風を起こし、

1992年に国が分裂した後、久々の国際舞台へ登場のユーゴスラビアでしたが、

このオランダとの死闘は、国が分裂して弱体化したのではないかと心配されたユーゴスラビアの存在感を世界に見せつけた試合でした。

この試合も間違いなく名勝負です。

ユーゴの得点はコムリエノビッチですが、合わせるピクシーのキックを堪能してください。

Netherlands vs Yugoslavia Round of 16 World cup 1998

 

5位 ベルギー3-2日本(2018)

日本だからといって贔屓しているわけではありません。

ワールドカップの真剣勝負を、サッカーの醍醐味を、世界中の人たちが堪能できた名勝負だったと思います。

ワールドカップで日本とベルギーが対戦するのは2度目だったんですが、

2002に日本で対戦したとき(←2-2のドロー)と違って、

ロシアワールドカップのときのベルギーは優勝候補と称される世界最強クラスのチームでしたし、

そのベルギーをあと一歩のところまで追い詰めましたが、残念ながらロスタイムに逆転されるという、劇的な展開でしたよね。

柴崎のスルーパスも、乾のミドルもワールドクラスでした。

ルカクと長谷部が相撲をとったり、コンパニと川島がプロレスの空中戦をやったりのおまけもついていましたしね(笑)

日本がワールドカップに出場することが夢のまた夢の時代からワールドカップを観てきた僕にとっては、

ワールドカップで優勝するようなチームと名勝負ができる日本になったことがたまらなくうれしかったです(笑)

【歴史的な一戦】日本vsベルギー

 

4位 フランス4-3アルゼンチン(2018)

4位はロシアワールドカップの決勝トーナメント1回戦フランスvsアルゼンチンです。

90分の間に7点、点の取り合いはやはり名勝負になりがちですね。

しかし、この試合の主役は何と言ってもエムバペでした。

かけっこの速い選手は過去にもカニーヒアだったりベラノフだったりいたんですけど、

エムバペのスピードはこれまでの速い選手とはちょっとわけが違います。

加速、瞬間的なスピードが凄いんですよねぇ。

この試合で只者ではないことを証明しました。

打ち合いの凄い試合でした。

France v Argentina – 2018 FIFA World Cup Russia

 

3位 ウルグアイ1(PK4-2)1ガーナ(2010)

2010年の南アフリカワールドカップの準々決勝、ウルグアイvsガーナ

この試合は延長でも決着がつかずPK戦になり、ウルグアイが勝利するんですが、

ガーナのムンタリ、ウルグアイのフォルランのワールドクラスのゴールの応酬で1-1、延長に突入。

ガーナがウルグアイを追い詰め、試合終了間際のセットプレーで、

ゴール前の混戦からゴールを狙いましたが、スアレスが寸でのところで意図的なハンドでゴールを阻止。

スアレスはレッドカード、ウルグアイ10人、しかも、終了間際PK獲得、誰もがガーナの勝利を確信したと思います。

しかし!!ここまでガーナを牽引してきたエースのギャンのPKはクロスバーを叩きます!試合終了。

そして、PK戦でウルグアイが勝利、ガーナはアフリカ勢初のベスト4進出なりませんでした。

スアレスの捨て身のハンドのために・・・。

この試合もPK戦まで目が離せない緊迫した試合でした。

ギャンはPK戦ではPKを成功させましたけど、ゲーム中のPKが決まっていれば・・・。

名勝負中の名勝負だと思います。

FIFAも↓「最も記憶に残る試合」としています。

The most memorable match of 2010

 

2位 ベルギー4(延長)3ソ連(1986)

1986年メキシコ大会の決勝トーナメント1回戦、ベルギーvsソ連です。

当時の世界最強国のひとつであったソ連は、グループリーグでも優勝候補のプラティニ率いるフランスをも上回る圧倒的な攻撃力で、

グループリーグ1位で決勝トーナメントに進出。

若き司令塔シーフォ率いるベルギーとの対戦になりました。

試合は、ソ連3人目のバロンドーラーとなるベラノフの強烈ミドルで大熱戦の幕が開きます。

前半に勝負を決めようとする意図があるのか、ザバロフ&ベラノフの2トップで攻めまくるソ連。

しかし、強い相手にしぶとく食らいつく試合巧者のベルギー(←この試合から伝統になったのかも)が、シーフォの一撃で同点。

後半、ザバロフ&ベラノフのコンビからソ連がクリーンゴール、ソ連が突き放します。

しかーし、疲労がうかがえ足が止まり始めたソ連DFの隙をつき、クーレマンスが同点ゴール、延長戦へ突入。

前半から飛ばしすぎた感のあるソ連は、延長戦で足が止まってしまい、動き回るベルギーにざる状態に。

ノーマークでデモル、クラエセンに決められ4-2、名手ダサエフが不憫です。

ベラノフがハットトリックとなるPKを決めますが、そのまま試合終了。

ベルギーを圧倒すると思われたソ連でしたが、ベルギーの丁寧なサッカーを振り切ることができず、

同点に追いつかれて以降、延長戦でぱったりと足が止まってしまいました。

この大会でベルギーは4位になり、

ソ連は2年後、ほぼこのときのメンバーでEURO88で準優勝することになります。

面白い展開の試合で合計7点が入る、ずっと見ていられる試合です。

ワールドカップの名勝負に間違いありません。

Belgica – USSR (4-3) – 8ste Finale – WK ’86 Deel 1

 

1位 西ドイツ3(PK5-4)3フランス(1982)

サッカーの世界で、ワールドカップの名勝負、記憶に残る試合といえば!?

この1982年スペインワールドカップでの西ドイツvsフランス戦は、誰が評価しても上位となる試合だと思います。

僕の中ではワールドカップ史上、名勝負と言えば!この試合です!

西ドイツはルムメニゲ、ブライトナー、

フランスはプラティニ、ジレス、ティガナ、

1982年前後のバロンドール受賞者、2位、3位の欧州のスーパースターたちが一堂に会するという試合でした。

また、西ドイツはグループリーグで、後に「ヒホンの恥」と評される、疑惑の試合をしていたことから、

西ドイツの勝利を望まない人が多かったのではないかと(←僕の推測ですm(__)m)、

フランス頑張れ!みたいな空気感で、試合を迎えます。

 

リトバルスキーのゴールで西ドイツ先制!

FKからPKを奪取したフランスがプラティニのゴールで同点!

このPK獲得のシーンでプラティニがヘディングしています!

プラティニのヘディングって記憶あります??マニアの方はご確認を(笑)

あ!2018のスペインvsポルトガル戦のところで、中学生、高校生プレーヤーは、

スペインのFKのパターンを覚えておくことをおすすめしたのですが、

この試合のフランスがPKを獲得するプラティニがヘディングをするシーンも、バイタル中央付近からの全く同じFKのパターンです。

ぜひ、このFKのパターンを覚えて、自分たちのサッカーでも取り入れてみてください。

バイタル中央のFKから得点を狙うセオリーのパターンですので。

 

そして、後半に歴史的な事件が起きます。

交代して入ったバチストンに対し、シューマッハが完全アフターのジャンピングヒップアタック!

歯が2本折れ、脳震盪?でタンカで運ばれていくバチストン、試合が止まり沈痛な空気が映像からもうかがえます。

ところが、シューマッハにはカードどころか、ペナルティも与えられません。

このシューマッハの態度に激怒して、アンチ西ドイツが多くなったとか・・・(←僕の推測です(笑))

シューマッハは凄いGKですけど態度が悪いですからね(笑)

この試合もフランスを応援する雰囲気になったと思います。

白熱した試合は延長戦に突入。

延長始まってすぐに、フランスCBトレゾールがボールが破裂しそうなボレーシュート、

立て続けに、小さな大巨人アラン・ジレスが試合を決定づけるようなビューティフルミドル!

狂喜乱舞するジレス!

いつも冷静沈着なあのジレスが狂喜乱舞する姿は後にも先にもこのときだけ!(のような気がします)。

それだけフランスは、シューマッハの悪態やレフリングに対してフラストレーションが溜まっていたのではと推測できます。

3-1、これでフランスが勝利したのではと多くの人が思ったはず。

 

・・・これで終わらないのがW杯史上最高の名勝負たる所以!

西ドイツはジレスのゴールの少し前に、この日スタメンでなかったエースのルムメニゲを投入。

ジレスのゴール直後、西ドイツはルムメニゲが起点となり、最後はルムメニゲが決めるという形で、1点差とします。

反撃の狼煙、ゲルマン魂とはこのことかと背筋が凍ります。

そして、延長後半、リトバルスキーからのクロスをルーベッシュ?が折り返し、

フィッシャーのへなちょこ(m(__)m)オーバーヘッドが炸裂!

「なんでマークを外すんだぁぁぁ」とフランス語で仲間に絶叫するプラティニ(←僕の推測)。

西ドイツがルムメニゲの投入によって息を吹き返し、試合を振り出しに戻したのです。

試合は3-3で終了、ワールドカップ史上初のPK戦となりました。

ちなみに、日本でも活躍してくれたリトバルスキーですが、この試合で1得点1アシスト(ほぼ2アシストですが)の大活躍です。

 

史上初のPK戦もちょっとしたドラマがあったんです。

史上初のPK戦ですから、初めてPKを決めた選手も、失敗した選手も、PKを決められたGKも、止めたGKも全て史上初となるわけなんですが、

初めてPKを決めたのは西ドイツのマンフレート・カルツです。

キャプテン翼の西ドイツの爪楊枝をくわえたあのカルツくんのモデルです(←多分)。

初めてPKを決められたGKはフランスのGKエトリです。

そして、ついにPK失敗が起こるんですが、

ワールドカップ史上初、PKを失敗したのは西ドイツのウリ・シュティーリケとなりました(ストップしたのはエトリということになります)。

大激戦だったからか、PKを止められたシュティーリケは頭を抱え込みその場で動けなくなります。

リトバルスキーに抱き起こされ、失意のままセンターサークルに戻る途中、

フランスの名ウインガー、シスがシューマッハにPKをストップされてしまいます。

「ほら!あっちも外したぜ!元気出せよ!」(←推測)とシュティーリケを励ますリトバルスキー。

センターサークルに戻った2人は、↓PK戦の成り行きを見守るわけです。

出典:https://blogs.yahoo.co.jp/

↑右が励ますリティ、左が史上初のPK戦失敗者となったシュティーリケ。

シュティーリケの心理が現れてますよねぇ(笑)

あ!シュティーリケをdisってるわけではありませんm(__)m

シュティーリケはベッケンバウワーの後継者と評され、

あのサンチャゴ・ベルナベウに見いだされ、22歳でレアル・マドリードに移籍し、8年間レギュラーとして大活躍した、西ドイツの名選手です。

この激闘の結末はPK戦で西ドイツが勝利するということになるんですが、

延長120分間の激闘だけではなく、

PK戦でも先に外したのは西ドイツという状況から、西ドイツが生き残るというストーリーなんですね。

その激闘の一幕としてシュティーリケのPK失敗のシーンもあるのです。

 

すみませんm(__)m 興奮してかなりの紹介文になってしまいましたが、

ずるい西ドイツをフランスがやぶってくれるという期待感から試合が始まり、

シューマッハ&バチストン事件が勃発した白熱の90分、

延長戦、怒りのフランス、ゾンビのような西ドイツ、

そして、ワールドカップ史上初のPK決着、正に死に物狂いの戦い!

ワールドカップ史上最高の名勝負は、この1982年の西ドイツvsフランスだと思います。

この試合は名勝負なだけにいろんな視点からの映像が残っています。

もし、ご覧になったことのない方は、ぜひ!ご覧になってみてください。

だた、感情が入りすぎて試合を観終わったら疲れますのでお気を付けください(笑)

World Cup Highlights: Germany FR – France, Spain 1982

 

以上、ワールドカップの名勝負ランキングベスト10でした。

  1. 1982:西ドイツvsフランス
  2. 1986:ベルギーvsソ連
  3. 2010:ウルグアイvsガーナ
  4. 2018:フランスvsアルゼンチン
  5. 2018:ベルギーvs日本
  6. 1998:オランダvsユーゴスラビア
  7. 1990:イングランドvsカメルーン
  8. 1994:ブラジルvsオランダ
  9. 1994:イタリアvsナイジェリア
  10. 1998:オランダvsアルゼンチン

 

まとめ

以上、今回はワールドカップの名勝負をランキング形式で紹介しました。

ランキングすることが目的ではなく、僕がフルで観たワールドカップの試合の中で、

この試合は本当に面白いよ!とおすすめ順ということが趣旨です。

僕がフルで観ていない名勝負もあるでしょうけど、

今回紹介した全ての試合は、どんな方がご覧になっても、サッカーの醍醐味を楽しめる試合だと思っています。

感動する映画を観たい!泣ける映画を観たい!・・・的なところと同じで、

な~んか面白いサッカーの試合を観たいって方は、参考になさってみてください。

 

今回の記事が読んでくださった皆さんのサッカーの楽しみにお役に立てればうれしく思います。

よかったら過去記事の<<海外のサッカー強豪チームを覚えよう【まとめ】>>もご参照ください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。