「リフティングが1000回できたとしてもサッカーが上手いとは限らない」に類する言葉を聞いたことがあります?
僕の経験からもリフティングの上手下手がサッカーの上手下手に直結しているとは思いません。
が!サッカーの上手い人はほぼリフティングが上手いですよ。
そこで、今回はリフティングの効果を考えてみたいと思います。
目次
リフティングの目的は?
サッカーをする選手がボールリフティングをどういう目的でやるのかによって効果が変わってくると思います。
とにかく回数、1000回、2000回とボールを落とさないでずーっとやっていたい、
いやいや技だ、くるっくるって足を回しながらかっこいいリフティングをやりたい、
など、リフティングをする目的によってリフティングの内容が違いますよね。
回数でって考えれば得意な利き足だけで練習すればかなりの回数できますし、
回したり挟んだりするリフティングの技を磨けばアクロバティックなリフティングができます。
これらのことが悪いわけではありませんし、むしろ、目的をもってリフティングをしているわけですから良いことですよ。
では、サッカーが上手になる、サッカーの試合でいい結果を残すというような目的でリフティングをやったらどんなリフティングが効果的でしょうか。
ここでは、サッカー上達にために、サッカーの試合で良いパフォーマンスに繋げるためにリフティングという活動をどう生かすのかということを考えていきます。
リフティングの特徴と効果
ボールリフティングは手以外の体の部分を使って、ボールを落とすことなく(あえて落としても良いんですけど)、ボールを扱う活動です。
ボールを落とすことなく扱うには、自分で意図してボールをコントロールする技術が必要です。
1回の人は10回できるようなボールをコントロールする技術、
10回の人は100回できるような技術を、
リフティングをしながら習得していくんです。
つまり、リフティングの特徴とは「ボールをコントロールすること」「ボールをコントロールする技術が要ること」です。
回数を目指すことも、技を磨くことも、サッカーが上手くなることもこの特徴は同じです。
では、リフティングにはどんな効果があるのか。
これも同じことですが「ボールをコントロールする技術が習得できる」ことです。
繰り返しになりますが、このボールをコントロールする技術が習得できることを回数に使うのか、技に使うのか、
サッカーの試合で使える技術に使うのかという考え方で、リフティングの価値?取り扱い?が異なりますよね。
ここで、このリフティングの効果をもちょっと詳しく考えてみます。
リフティングを上手にできる(繰り返しになりますがボールを上手にコントロールするにはということです)には、
ボールを足のどの部分に当てるのか、
扱いやすい高さにボールを上げるにはどんな体の動きをすればいいのか、
安定してボールを弾ませるためにはボールのどの部分を蹴ればいいのかなど、
ボールをコントロールするための感覚を体でつかまなければなりません。
このいくつかの感覚をどんどん増やしていくことが、ボールコントロール技術を向上させていくということになります。
このボールコントロールの技術の向上をサッカーの試合でのパフォーマンスに生かすことが重要なんです。
- <リフティングの目的=ボールコントロール技術の習得向上>
- 効果1:ボールをコントロールする姿勢、動きを習得できる
- 効果2:ボールの芯がわかる(ボール扱いの幅が広がる)
ボールを適正にコントロールするためには、瞬間的、局面的に必要な姿勢や体の動きを用いることが必要で、
ボールの芯をつかむことも必要になります。
この2つのことがトラップ、ドリブル、フェイントなどの試合で使うボールコントロールに生かされることになります。
リフティングの特徴、目的、効果を明確にしておきましょう。
効果を最大限に生かす
このリフティングの目的であるボールコントロール技術の習得、向上のためには、
どんなリフティングをすれば良いのかを考えれば、自ずとその内容がイメージできるのではないでしょうか。
ちょっと以下の項目で自分のリフティングの状態をチェックしてみてください。
- 右足/左足でリフティングに差がないか
- 太もも/頭でのリフティングはできるか
- 弾んだボールは回転していないか(芯を捉えているか)
- 狙った高さにボールを上げられているか
- 動きながら/移動しながらリフティングできるか
サッカーの試合を想定してリフティングを考えたときに、
左右の足でコントロール技術に差があったり、
ボールの芯を捉えられていなかったり、
ボールの高さがバラバラで調整ができていないなどは、
まだまだボールコントロールが不十分だということです。
また、試合では、止まった状態でボールを扱うよりも動いたり、
スピードに乗った状況でボールを扱うことが断然多いので、
動きながらのボールコントロール技術が必要になります。
ジャンプした状態、体が空中に浮いた状態でボールをコントロールしなければならない場面も多いです。
このようにサッカーの試合でのボールコントロールを考えれば、
リフティングをボールコントロールの練習としたときに、
左右の足、太もも、胸、頭など満遍なく使い、
止まった状態でも動いている状態でもボールの芯をとらえ安定してボールを扱えるような練習になることが大事だと思います。
明確なイメージをもってリフティングをすることが大事ですね。
リフティングについて、僕の経験からひとつポイントを。
試合のときなどで、腰から胸くらいの浮いたボールをトラップなりでボールをコントロールするとき、
加えれば、相手とどちらが先にボールに触るかという局面で、
太ももや胸ではなく、足を大きく前方に出してボールを触らなければならないときに、
「軸足」はどんな状態です?どんな使い方をしますか?
僕の軸足はつま先が地面を擦る状態になります。地面につま先が擦った跡が残ります。そんな経験はありませんか。
これは、腰くらいの高さのボールを足先でコントロールするときに、
完全にジャンプした状態でボールに触るのではなく、
軸足のつま先を地面に擦らせながら扱うという体の動きを覚えてしまったんですね。
良いのか悪いのかはわかりませんが、ボールをコントロールするための体の使い方の一例です。僕の癖ですね。
この素早くボールに体を寄せてさばかなければならない場面では決まってこういう体の動きをしていましたし、
僕にはこの動きがいたってスムーズでコントロールしやすかったです。
このような自分のコントロールしやすい体の使い方を習得するのも、普段のリフティングが効果的で、一人の自主練ももちろんですが、
3~4人で行うリフティングの練習でも大いに役にたちますね。
ボールコントロール技術の向上という効果を意識してリフティングをすることをお勧めします。
まとめ
今回はサッカーの上達のためにリフティングの効果を確認しました。
先にも言いましたがリフティングの目的はボールコントロール技術の習得、向上であり、効果も同じことですが、
特に
- ボールをコントロールする姿勢や体の動き
- ボールの芯を捉えること
が詳細な効果ということです。
回数や技を極めていくというリフティングにも繋がりますが、
サッカーの上達、サッカーの試合で活用できる技術に繋げていくという考えと、
それをイメージしたリフティングに取り組むことが大事だということです。
個人練習で一人リフティングがある程度できるようになったら、仲間と3~4人でちっちゃい円を作って、
また、ある程度広がってからのリフティングも効果的ですよ。
体のいろんな部位を使って、動きを入れながらやってみてください。
リフティングについての過去記事<<コツが2つあるよ!リフティングでサッカーが上手くなる>>もご参照ください。