サッカー競技の基本技術に「ドリブル」があります。
メッシ、C・ロナ、日本人でいえば松井大輔や乾貴士みたいなドリブルに憧れますよね。
こんな凄い選手も突然ドリブルが上手になったわけではありません。
長い時間、繰り返し練習してきたんです。
今回はこのドリブルが上手になる、
特に子供さん(サッカー初心者)を対象にしたドリブルが上達する練習方法を紹介したいと思います。
目次
ドリブルの目的と要素を理解しよう
サッカーでもバスケでも同じだと思いますが、ドリブルの目的はボールを「運ぶ」「保持する」ことです。
運んだり、保持したりすることで試合を優位に進めることができます。
また、ドリブルが試合で最も威力を発揮するのが相手を「抜き去る」ことです。
抜き去るにはボールを運ぶスピードや意表を突く動作(フェイント)などが必要になります。
正しいドリブルをするには「ボールコントロール」と「周囲をみること(視野を広げる)」ことが重要になります。
ですから、ドリブルの上達のためにはボールコントロールと周囲をみることを踏まえた練習が必要になります。
たくさんボールに触ろう
ドリブルが上手になるには、なんといっても「ボールコントロール」ができるようになることが必要です。
ボールコントロールを向上させるためには「たくさんボールに触る」「ボールに慣れる」が第一歩です。
特にサッカーを始めたばかりの初心者さんや子供さんはボールに触る機会を増やすことが最優先です。
たくさん触れってどう触んの?機会を増やせって?紹介します。
ボールタッチ
子供さんが自宅、室内でもボールに触れる(たくさん触れる、機会を増やす)という意味合いで上の映像をお借りしました。
チームに所属していればチームの練習の中でボールタッチの練習もあると思いますが、
自宅にボールがあればボールに触れる機会は増えますよね。
↑最初の映像のペットボトルの蓋をひとつおいてその周りをボールタッチしながら回るのは、
初心者さんや子供さんにはたいへん良い練習ですね。
もちろん、中高生のサッカー初心者さんにもおすすめできます。
↑ふたつめの映像もボールに触れる、慣れるということでは良い練習です。
ボールが固くなくても、サッカーボールじゃなくても良いんです。
子供さんが遊び感覚で楽しくボールに触れる、ボールで遊ぶ環境があるのをおすすめします。
ちなみに、我が家にはサッカーボールが5つ転がってます。
リフティング練習用の小さいボール、4号ボール、5号ボールなどで、空気は少し抜いてあり柔らかい状態にしてあります。
いつでも子供がボールに触れることができます。
また、ドリブルの上達にはボールコントロールとは別に「周囲をみる(視野を広げる)」ことが重要です。
機会があればその練習方法も紹介しますが、
このふたつめの映像で子供さんが足の甲にボールをのせているときに、
カメラを撮ってるお父さん?が数字や漢字などのカードを出してそれを子供さんに読ませる、
・・・ような練習は、周囲をみる、視野を広げる練習になります。
他の練習のときにもできますが、プレーの最中に習慣的に顔を上げて周囲をみるという練習は効果的ですよ。
リフティング
ボールに触る機会を増やすという目的でのリフティングです。
サッカーを始めたばかりの子供さんということを考えれば、
回数などはあまり気にせず、楽しくボールに触れることを意識すれば良いと思います。
↑最初の映像はご自宅の駐車場でしょうか、ふたつめの映像は部屋の中で寝っ転がってボールに触れています。
このようにボールタッチやリフティングなどでボールに触れる機会を多くして、
ボールの感覚に慣れることが、ボールコントロールの第一歩で、
ドリブルやキック、トラップなどのサッカーの技術の基礎となります。
室内でやる場合は、くれぐれも家のガラス類を割らないよう気を付けてください(笑)。
子供さんのドリブルの練習
ボールタッチやリフティングなどでたくさんボールに触り、
ある程度ボールコントロールができるようになったら、実際にドリブルの練習をやってみましょう。
ドリブルの練習自体もボールに触る機会になりますから、ボールタッチやリフティングなどと併用して練習しても良いと思います。
子供さんのドリブル練習はまず、ボールタッチの練習を使ったドリブル練習にすると良いと思います。
↑こちらの映像はサッカーを始めたばかりの子供さんにたいへん良い練習です。
はじめは直線的なドリブル練習が良いでしょう。
自分のコントロール下でボールを扱い、ボールを運ぶということを身につけることですね。
僕は以前小学生をコーチしていた時に、練習の最後のメニューをドリブル練習にしていました。
グランドの周囲を子供全員でドリブルでした(笑)
↑この選手はかなり上手なので、熟練度は参考になさらずに、ドリブルの練習メニューとしてみていただきたいです。
ボールタッチ→直線的なドリブルでボールを的確に運ぶ→ジグザグドリブルでボールを操る
という段階を踏んでいただきたいです。
この映像の練習でもはじめは遠くのコーン目がけてスピードのある直線的なドリブル練習をしています。
そのあとにコーンを並べてジグザグのドリブル練習をしていますよね。
実はサッカーの試合ではジグザグしたドリブルよりも直線的にボールを運ぶドリブルのほうをたくさん使います。
しかも、実戦でジグザグドリブルを使うポジションは結構限られているんです。
ジグザグドリブルは相手を抜き去る、かわすときに使いますので、攻撃的なポジションの選手が使い、守備的な選手はほとんど使いません。
試合中に実施されるドリブルはチーム全体でみると直線的なドリブルのほうが多いんです。
もちろん、選手個人の必要スキルの向上を考えれば、ジグザグドリブルの練習によって、
しっかりとボールをコントロールする技術を磨くことは大事なことです。
ドリブルをジグザグイメージのみとするのではなく、直線的なドリブルをおろそかにしないことをお勧めします。
ロッベンのように直線的なドリブルでも十分に相手を抜き去ることもできますよ。
ちなみに、この映像の最初にある直線的なドリブルの練習が、僕が子供たちにさせていたドリブルの練習と同じです。
ドリブルの練習ではこの2つの映像を参考に、直線的なドリブルとジグザグのドリブルを練習してみてください。
チーム練習でも個人練習でもできます。
僕の経験からドリブルの練習でお勧めするのは、
確実にボールを運ぶ直線的なドリブル練習と、
相手を抜き去るためのジグザグドリブルの練習ということを意識することです。
子供のドリブルの目安
たくさんボールに触った、ドリブルの練習をした、んで、どの程度のドリブルができるようになれば良いのか。
次の2つの映像のドリブルを参考にされてみてください。
この映像の子供さんもU-6?だとしたら、相当上手いですね。
この映像からみてもらいたいのは、並べられたマーカーの間を的確にコントロールしてボールを運んでいるということです。
スピードを意識する必要はありませんが(かといってスピードがなさすぎるのちょっと・・・)、
これくらいコントロールできればもう初心者ではありません。
子供さんもそうですが、中高生の初心者の方もドリブルの練習はこれくらいできるよう頑張りましょう。
ちなみにこの選手はアウトサイド、インサイド、足の裏を使い分けて練習しています。
よっぽど練習されたんですね。
こちらの映像は、マーカーの間を利き足のみでボールをコントロールしています。
もちろん両足で的確にできることにこしたことはありませんが、
この子供さんのように自分の得意な足でこれくらいコントロールできれば良いと思います。
子供さんのドリブルの練習でこの2つの映像のようにできれば、サッカー選手としてドリブルが完成したと言えるでしょう。
あくまで、ドリブルが上手くなる練習を映像をお借りして紹介しました。
ただ、マーカーの間をコントロールしてドリブルができるようになったから試合で効果的にドリブルができる・・・とは、限りません。
サッカー競技のスキルのひとつであるドリブルを身につけた段階です。
たくさん練習してドリブルが上手になって、試合でそのドリブルが生きて活躍できたときの気持ちよさと言ったら、・・・ちょー良い気分です。
ドリブルができるようになったら、試合でどう使うかをイメージし練習することがさらなるステップアップの始まりです。
まとめ
今回は、子供さんがもっとサッカーが楽しくなるためのドリブルの練習を紹介させていただきました。
ドリブルはボールを運び、保持することが目的で、
最大の武器は相手を抜き去ること(機会がありましたら、ドリブルで相手を抜き去る方法、練習も紹介したいと思います)。
ドリブルが上手くなるための段階的な練習は
- ボールコントロール(たくさん触る、ボールタッチ、リフティング)
- ドリブルの練習(直線的、ジグザグ)
です。また、ドリブルの時に、足の内側(インサイド)の部分を使ったコントロールは比較的簡単に習得できると思います。
足の外側(アウトサイド)の部分を使ってコントロールできるまでにはなりたいですね。
最初のほうで少し触れましたが、ボールコントロールやドリブルの練習中に、
ボールから目を離し、周囲のものを見る、確認するということも意識してください。
視野を広げる練習であり、自然とできるようになりたいですね。
チームでの練習でもできますが、ボールタッチもリフティングもドリブルも、個人練習でできますよね。
特に子供さんは自宅でも空き地でもできますので、練習されてみてはいかがでしょう。
ドリブルが上手になってきたらこちらの記事もご一読ください。