サッカーの試合で使えるドリブルの練習とメニュー

個人練習やチーム練習で、マーカーの間をスムーズにボールを運べるドリブルができるようになったら、

今度は試合で使える実戦的なドリブルの練習を取り入れてみませんか。

サッカーがますます楽しくなりますよ。

今回は、サッカーの実戦で使えるドリブルの練習、メニューを紹介します。

目次

試合で使うドリブル?使わないドリブル?

子供さんのドリブルの練習の記事で、

初心者さんがボールコントロール等の練習やメニューによって、正しいボールコントロールができるドリブルができるようになることを紹介しました。

実際の練習でコーンやマーカーを使ったジグザグドリブルがスムーズにできるようになることが初心者さんの当面の目標です。

 

しかし、練習でジグザグドリブルがスムーズにできるようになったとしても、

実際の試合ではごく限られた場面、重要な場面でしか使わないのです(←このごく限られた場面で効果的に使うためにジグザグドリブルを練習するんですけどね)。

イメージしてみてください。

コーンやマーカーの間を上手にコントロールできるようになったドリブルを試合でそのまま使います?

ジグザグドリブルをどの場面で使います?

これが明確にイメージできれば、

普段の練習でも、試合を想定したドリブルの練習ができますし、練習メニューも設定できます。

 

ドリブルに限ったことではありませんが、サッカーが上手くなっていく段階と考えたときには、

初心者さんがボールを正確にコントロールできる段階、

試合で使う実戦的なボールコントロールの段階、

↑と、整理しておくと良いと思います。

 

つまり、コーンやマーカーの間をスムーズにドリブルができるようになるのは基本的なドリブルを習得するためであり、

それができるようになったら、試合で使うようなドリブルの練習をする、

↑ということが必要になります。

 

試合に使うドリブルについて、次の映像で確認してみましょう。

メッシ、ギグス、宮市のドリブルをみて確認してみましょう

3人の選手のドリブルをみてみましょう。

ここでみてもらいたいのは、3人の選手のドリブルが

  1. 「直線的ドリブル」なのか「ジグザグドリブル」なのか
  2. 「直線的ドリブル」「ジグザグドリブル」をどの場面で使っているか

という視点です。

この2つの視点でよーく観察してみてください。

・・・僕らはメッシをリアルタイムで観ることができて幸せですねぇ。

どうです?直線的とジグザグとどっちを多く使ってます?

また、ドリブルのどの場面が直線的でどの場面がジグザグかみつけられました?

これは余談になりますけど、メッシはドリブルのときにほとんど左足を使ってますね。

このことからも、試合を想定した普段のドリブル練習で何を意識すれば良いかのヒントになりますね。

若干、映像が観にくいですが、ライアン・ギグスのドリブルです。

メッシと比較して「ジグザグドリブル」が少ないことがわかりますよね。

どんだけまっすぐなんだ!ってくらい直線的なドリブルですよね(笑)

この2人のドリブルをみて、先ほどの2つの視点がわかるかと思います。

  1. 試合では圧倒的に「直線的ドリブル」を使うことが多い
  2. 「ジグザグドリブル」は対峙する相手を「抜き去る、かわす、突破する」ときに使う

ということをお伝えしたいのです。

 

つまり、サッカーの試合では、

ボールを運ぶときは直線的なドリブル、

相手を抜くときにはジグザグドリブル、

↑が効果的で、

だったら、普段の練習で、このことをイメージして練習する、メニューを設定することが試合で使えるドリブルの練習ということになります。

お手本の最後に宮市のドリブルをみてみましょう。

映像の最初ではチェルシーのDF2人をぶっちぎってます!気持ちいいですねぇ。

このプレーはもう普段の練習で行うドリブルではないですね、ジグザグなんか使ってません。

自分のスピードという特徴を生かしたドリブル突破です。

ギグスや宮市はスピードが持ち味ですから、相手を抜くときにも直線的なドリブルを多く使っていることもわかるかと思います。

 

この3つの映像から、試合で使うドリブルはどんなドリブルなのか、

試合で使うドリブルの精度、技術を上げるにはどんな練習を、どんなメニューを設定すればいいのか、

ということをイメージしてほしいと思います。

試合で使うドリブルとは

メッシ、ギグス、宮市のドリブルをみていただいたところで、試合で使うドリブルの傾向を理解して、普段の練習をイメージしてほしいのです。

例えば、

  • 直線的ドリブルを多用する(練習でもっと直線的ドリブルを重要視しよう)
  • ジグザグは相手を抜く場面(ドリブルにフェイントやスピードの変化を加えよう)
  • 利き足を多く使っている (両足ももちろんだけど利き足の精度をもっと上げよう)

↑このように、より実戦的なイメージでの練習と実戦的なメニューが設定できるのではないでしょうか。

 

さらに!

3人のドリブルの映像をもっと細かく観察し、サッカーを考えることができれば、

試合では「連続したプレーが必要になる」とか「基本的技術が組み合わさっている」ことなどもみえてくると思います。

  • トラップからドリブルが開始される(トラップ+ドリブル)
  • ドリブルで相手をかわした後シュートやクロス(ドリブル+シュートorパス)
  • 直線的ドリとジグザグドリで前進している(直線+ジグザグ)

↑このようなイメージができると、普段の練習で、実戦をイメージしたドリブルの練習メニューが設定できると思います。

 

それでは、次でそのドリブル練習の例を確認をしてみましょう。

ドリブルの練習とメニュー

ドリブルに限らないんですけど、練習でより実戦的なメニューにするためには、

試合を想定して基本スキルを組み合わせたメニューの設定をおすすめします。

もちろん、ドリブル、トラップ、キックなどの基本スキルをしっかりと習得することは大前提のうえでです。

次の映像を参考にしながら試合で使える効果的なメニューを考えてみましょう。

コーンの配置を工夫することで、ドリブルのスピードの変化を体に覚えさせようとするメニューですね。

直線的ドリブルとジグザグドリブルを組み合わせた練習です。

コーンの狭くなっているところでダブルタッチなどの相手を抜き去る練習をするんですね。

通常のジグザグドリブルのメニューに比べ実戦的で、とても参考になります。

この練習をもっと試合に近いシチュエーションにすることによって、実戦度合いがもっと高いメニューになります。

例えば、

  • ドリブルのスタートの前にパスを受ける動きを入れる
  • ドリブル後シュートやパスなどのプレーを加える

スタートの前にパスを受ける動きを入れることによってより試合に近いメニューになります。

プレーの場面や位置をイメージすれば、パスの受け方が後方から受ける動作になったり、

浮いたボールをコントロールした後にドリブルを開始することになり、プレーが連続するというメニューになります。

 

また、ドリブル後シュートやパスのプレーを加えることによって、試合でのピッチでの位置によるプレーの想定ができます。

コーンの狭いところで相手を抜くと想定すれば、このプレーは試合で相手側のピッチで使います(セオリーを考えれば自陣でのこのプレーはタブーです)。

相手側のピッチの中央部であれば、相手を抜き去ればシュートに繋がるシチュエーションで、

サイドであればクロスを入れるシチュエーションになります。

「パスを受ける→直線ドリブルを開始→ジグザグドリブルで相手をかわす→次のプレーを選択する」

という基本スキルを組み合わせたより実戦に近い、試合で使えるメニューが設定できますね。

次のメニューは直線ドリブル+ジグザグドリブル+シュートを組み合わせた練習です。

ドリブルのみ、シュートのみの練習よりも実戦度合いが高いことがわかると思います。

マーカーを相手だと想定し、相手をかわすタイミングでドリブルのスピードを変化させる、かわした後すぐにシュートに持っていく。

サッカーの練習としては、けっこうメジャーな練習メニューですよね。

 

この練習も試合を想定すればより実戦的なメニューになります。

このプレーの位置を左右にずらします。

例えば、

ペナルティエリアの右側のラインあたりと想定します。

そうすると、直線的ドリブルでボールを運び、マーカー(相手)の右側を突破したとしたら次のプレーは・・・、

そのとおりです、クロス、センタリングのシチュエーションになりますね。

逆に、左側にかわしたら、カットインからシュートというシチュエーションになりますよね。

 

繰り返しますが、試合を想定すればより実戦に近いメニューになります。

ドリブル単独の練習ではなく、ドリブルと他のプレーを組み合わせるだけ、

その組み合わせを試合を想定したものとすれば良いのです。

映像を探していたら、なんとハリルJもこんな練習をしていました(驚)。

クロスを入れてるのは本田圭や酒井高ですね。

外国のチームに所属するようなスターでもこんな練習してるんですね、ちょっと驚きました。

 

ドリブルから相手をかわしてすぐにクロスを入れる、相手をかわすタイミングがスピードアップの瞬間で、かわしたら素早くクロスを入れるというメニューですね。

かわす位置が深くないので、クロスがプラス気味に入るので、中のフィニッシュする選手とは点で合わせるというような意図だと思います。

こんな単純??な練習でも試合をイメージすることで実戦度合いが上がります。参考になります。

 

このように、ドリブルの練習でも、試合を想定する、ピッチ上の位置を想定することによって、実戦の度合いが向上し、

また、ドリブル以外のスキルと組み合わせることによってさらに実戦に近づくことがお分かりになると思います。

チームのメンバーと話をしながら、より実戦的なメニューを考えてみてはいかがでしょう。

まとめ(武器になるドリブルを手に入れろ!)

サッカー選手として基本的なドリブルを身につけたら、試合で使えるようなドリブルをしっかりと習得し、

自分のフィジカル、技術を生かした武器になるドリブルを手に(足に?)入れましょう

そのためには、練習メニューであるドリブル練習が上手くなるのではなく、

サッカー上達のための段階をクリアしていき、

常に実戦をイメージした練習、メニューによって、その先にある高度なドリブル(←実戦的なドリブル)を目指しましょう!

  1. ボールに慣れるためのボールタッチやリフティング
  2. ボールタッチを活用したドリブルの練習
  3. 直線的ドリブルとジグザグドリブルの練習
  4. 実戦をイメージしたメニューの設定と練習

↑この段階をお忘れなく。

 

あなたのドリブルはメッシ型?ギグス型?

細かいタッチで相手を翻弄するのか、圧倒的なスピードでぶっちぎるのか!

練習して、ドリブラーを目指してみますか?(笑)

 

今回の記事が読んでくださったみなさんのサッカーの楽しみにお役に立てればうれしく思います。

よかったら、ドリブル関連記事の以下もご参照ください。

→子供さんがサッカーが楽しくなるドリブルの練習

最後まで読んでいただきありがとうございます。