サッカーではキャプテンという役割の選手がいますけど、キャプテンっていったい何をすれば良いんでしょう?
キャプテンは結構いろいろなことが求められ、たいへんな役回りというイメージがありますよね。
今回は、サッカーのキャプテンにはどんな役割が求められるのか、
どんな選手が相応しいのかについて考えてみましょう。
目次
キャプテンの役割
キャプテンの役割を明確にするには、
キャプテンでない選手がキャプテンに何を求めるのかと考えたほうがイメージしやすいと思います。
皆さんは自分のチームのキャプテンにどんな役割を求めますか?
キャプテンにどういうことをやってほしいですか?
どんな選手がキャプテンに相応しいと考えるでしょうか?
キャプテンとはチームの全選手の代表者です。
チームの代表者にどんな役割を求めますか?そう考えたときに、
キャプテンの最も重要な役割とは「チームの精神的支柱として存在する」ということだと僕は考えるんですけど、
皆さんはいかがでしょうか?
キャプテンのやらなければならないことはたくさんあります。
チームをまとめること、チームを統率することなどが直ぐに思い浮かぶと思います。
もちろん、これらのこともキャプテンの役割の範疇に含まれると思いますけど、
乱暴な言い方かもしれませんが、
チームのメンバーから信頼されていない、
一目置かれていない、
説得力のないキャプテンはチームをまとめることも統率することもできません。
その前に、そういう選手がキャプテンに、自分たち選手の代表者に任命されることはないと思いますけど。
練習中にさぼっていたり、手を抜いていたりする選手がいれば、
キャプテンが注意・指導するでしょうし(←キャプテンである必要はありませんけど)、
スランプに陥っていたり悩んでいたりする選手がいれば相談にのったり励ましたりすることもするでしょうし(←やっぱりキャプテンである必要はありません)、
チームのサッカー活動を有益にするための調整役としての活動も求められるでしょう。
ゲームキャプテンとして試合になれば、ピッチ上のメンバーを統率したり、レフリーや監督とコミュニケーションをとることも必要になりますし、
ケースによってはゲームの中でチームの意思を決定すること(←例えばPKを誰が蹴るかとか)も必要なになります。
つまり、キャプテンとしてやらなければならないことは、どのカテゴリー、どのチームでもだいたい共通しているんですけど、
これらのやらなければならないことを効果的にできるかどうかは、
キャプテンがチーム内でどのような存在であるかが重要になります。
監督、コーチ、マネジャー、レギュラー、サブというチーム全体から信頼される精神的支柱的な存在であるという役割が求められるのです。
キャプテンはリーダーとはちょっと違います。
リーダー的な資質をもったキャプテンであることに越したことはないと思いますけど。
プレーヤーとしてのエースやジョーカーである必要もありません。
色々な人が集まっているわけですから、チームには真面目で模範的な選手もいれば、
自己中なトラブルメーカーなどもいたりします。
チーム内のどんなメンバーからも一目置かれる、絶対的な信頼を得ている、というような存在であること自体がキャプテンの最も重要な役割であり、
キャプテンとしてやらなければならない仕事、行動は二の次だと思います。
キャプテンはチームの象徴なんですよ。
キャプテンのやること
この記事の最初のほうにも書きましたが、キャプテンはやらなければならないことがたくさんあります。
精神的支柱としての役割をチームに効果的に影響させるためにまた、
精神的支柱的な存在になるためにも必要なことです。
なにより、チームを統率する、まとめることです。
サッカーはチーム活動であり団体活動ですから、チームの目標があります。
この目標を達成するためには、チームのメンバーの考え方や意識を同じ方向に向けるということが必要になります。
これが、キャプテンの最大の仕事です。
チームを統率する、まとめるためには、
チームの目標や方向性を明確に理解して、
チーム全体、チームのメンバーひとりひとりをよく観察し、
日頃の活動が、チームの目標や方向性に向かっているかどうかを判断するという、
状況を判断することをしなければなりません。
状況を判断した結果、チームの目標や方針に沿ってサッカー活動が行われているのであれば、
それをチーム全体に伝え、チーム力の向上を目指すことになりますし、
チーム活動に問題があったりすれば、やはりそのことをチーム全体に伝え、
チーム活動を修正することをしなければならないでしょう。
いずれにせよ、チーム全体を叱咤激励し、サッカーの質を上げていくためにやらなければならないことですね。
これら一連の目標や方向性の理解、チーム全体の状況判断及びフィードバックが、
キャプテンとして最もやらなければならないチームを統率する、チームをまとめるということです。
この統率する、まとめるという行動を効果的にするために必要なことが会話、コミュニケーションです。
チームのメンバーに声をかけ、話を聞き、助言をしたり、監督やコーチへ具申をしたり、
というコミュニケーションをとらなければなりません。
これらの、キャプテンのやることをまとめますと、
チームを統率する/まとめること
- 目標/方向性の理解
- 状況把握/判断
- 判断結果の周知(例えば叱咤激励)
- 会話/コミュニケーション
になります。
ちなみにサッカー活動の中でキャプテンは2種類あります。
チームキャプテンとゲームキャプテンです。
ほとんどの場合はチームキャプテンはレギュラーですから試合にも出場しますのでゲームキャプテンを務めることになりますが、
ときどき、チームキャプテンとゲームキャプテンを別々の選手が務めることがありますね。
それでもキャプテンのやることは同じでチームを統率する、まとめることです。
普段からのチーム活動全体を統率するのがチームキャプテンで、
試合で出場しているメンバーを統率するのがゲームキャプテンというだけのことです。
チームキャプテンでもゲームキャプテンでもチームを統率する、まとめることをしなければなりませんから、
キャプテンとしての役割である「チームの精神的支柱」として認められているかどうかが、影響するのです。
キャプテンに向いているのは?
では、キャプテンにはどんな選手が向いているのか、どういう資質が必要なのかということを考えてみましょう。
これを考えるにも、キャプテンでない選手が、自分たち選手の代表であるキャプテンに、
どういうことを求めるのかという視点で考えると明確になるかと思いますよ。
サッカーが上手い人
やはり、サッカーが上手い選手は、キャプテンとしての資質のひとつに当てはまると思います。
試合で安定したプレーが継続できる、堅実な選手は特に向いているでしょう。
プレーが全てとは言いませんけど、サッカーが上手いというだけで一目置かれたり、説得力があったりするものです。
行動で示す人
会話やコミュニケーション能力も大事なのですが、
会話やコミュニケーションに説得力を持たせるには行動が伴わなければならないのはサッカーに限ったことではありませんよね。
何事にも率先して(←ぐだぐだ文句言わず)取り組む、手を抜かずに取り組むという行動ができる人がキャプテンに向いています。
メンバーはキャプテンの背中を見ていますからね。
精神的に強い人
逆境に強い、諦めない、どんな状況にも動じない、などの表現で伝わりますでしょうか、
メンタルが安定していて自分を、チームを見失うことがないというようなニュアンスです。
苦しい状況を乗り越えるような心の強さを持ち合わせている人はキャプテンに向いていると思います。
他人を思いやることができる人
自分のことだけではなく、他人の気持ちを考えることのできる人、考えようと思っている人はキャプテンに向いています。
気配りのできる人と言っても良いですね。
試合に出られる選手だけではなく、サブのメンバー、マネジャーやヘルプしてくれる父兄の方々などのことを考えてくれるような人ですね。
そのような人は助言やアドバイスなどもできますよね。
みんなの人気者
メンバーから一目置かれる、慕われる、信頼される、頼りがいがあるなど、
対人関係においてチームのメンバーに影響力のある人が向いていると思います。
人気者のいうことには耳を傾けますので、人徳と言いましょうか、
他人を引き付ける何かをもっている人はキャプテンに向いていると思います。
これらの全てが揃っている人なんてそうそういません。
完璧なキャプテンなんていないんですよね。
でも、キャプテンとはチームを統率することが求められ、統率するには統率するのに必要な要素があるということを覚えておくと良いと思います。
チームを統率しようとしても、行動が伴わない口だけの人や、責任感のない信頼のおけない人は統率なんてできませんよね。
繰り返しになりますが、統率したりまとめたりするためには、チーム内でのキャプテンとしての存在感のある人であることが重要なんです。
この記事で言ってきた、チームの中で
「精神的支柱として存在」
「一目置かれている存在」
「絶対的な信頼を得ている存在」
として認められている、存在している、ということがキャプテンの役割だと思います。
まとめ
以上、今回はサッカーにおけるキャプテンの役割ということを、僕の経験に基づいて考えてみました。
どのサッカーチームに所属しても、キャプテンがやらなければならない仕事は共通しています。
チームを統率すること、まとめることです。
きちんとまとめられるのかどうかは、キャプテンがチームの中心として機能しているかどうかによりますから、
「精神的支柱として存在している」ことがキャプテンの役割だということをお伝えしたかったです。
キャプテンに任命された人が一人で頑張ってもチームは機能しません。
チームのメンバーが自分たちのサッカー活動に協力的に関わり、キャプテンの在り方や役割を理解することもキャプテンの機能を発揮するのに必要なことです。
この記事が読んだ下さった皆さんのサッカーのお役にたてればうれしく思います。
過去記事の<<ベルギー戦の川島のミス?それがなにか?【サッカー】>>もご一読いただければと思います。