サッカーではポジションごとに求められる役割やプレーがあります。
その役割やプレーをどの程度満たすことができるかはあるべきポジション像と、
選手の特性/性質がマッチしているかどうかによります。
そこで、今回はセンターバックの適性について考えてみましょう。
どんな人がセンターバックに向いているのでしょうか。
目次
適性について
センターバックにはどんな役割がありどんなプレーが求められているのかを理解するための、
まず、「適性」という言葉を理解しておきましょう。
適性とは「適切な性質」のことで、ある物事に対して特徴や性格が合っているかどうかということです。
簡単に表現するとすれば「向き不向き」のことです。
この向き不向きはどうやったらわかるのか、そのものの「あるべき姿」「理想像」「目標値」などがわかれば良いんです。
理想像と自分?の特徴を比較すれば、向いているか向いていないかという適性がわかるということになります。
センターバックのあるべき姿、理想像はどういう状態なのかがわかれば、
自分との比較で適性があるかどうか、向いているのか向いていないのかということがわかるかと思います。
このことを踏まえて、センターバックの適性について考えてみましょう。
センターバックのあるべき姿
次に、センターバックの役割、プレーの特徴からあるべき姿を具体的にしてみましょう。
前提として、各ポジションの役割は共通していて、担当するエリアの守備と攻撃です。
守備と攻撃のプレーの内容や種類や異なることになります。
過去記事の「ポジションと役割」を参照いただければと思います。
プレー/技術
守 備
- 1対1の守備
- インターセプト
- ボールカット(ヘディング含む)
- ボールクリア(ヘディング含む)
- マンマーク
- タックル/チャージ
- ブロック
- カバーリング
- コンビプレー
攻 撃
- ショートパス
- ロングパス(フィード)
その他
- ポジショニング
- コーチング
- 状況把握(周囲をみること)
以上がセンターバックの試合中に必要なプレー内容ではないでしょうか。
もちろん、試合の状況によってはドリブルやシュートもすることがあるでしょうけど、
セオリーで考えればこれらのプレーができることが求められるということです。
サッカーのプレー/技術の適性ということを考えれば、
これらのプレーを全てできる選手がセンターバックの適性があると言えます。
自分はボールカットはできるけど、ヘディングが苦手だな・・とかチェック項目として使っても良いと思います。
ヘディングができないからセンターバックは向いていないな、とかではなく、
ヘディングを磨いてセンターバックとしての適性を上げると考えることをお勧めします。
次に、センターバックに必要なこれらのプレーを、より効果的に実施できる要素として、
身体的特徴(フィジカル)と性格の傾向についても確認してみましょう。
フィジカル
- 体力がある(キック力など)
- 身長が高い
- スピードがある
- スタミナがある
- 俊敏性がある
- 当たりに強い
- ジャンプ力がある
フィジカルは身体的特徴と考えてください。
FWもMFもスピードがあってスタミナがあるに越したことはありません。
センターバックに限ったことではありませんけど、これらのフィジカルがあれば、
センターバックが実施するプレーがより効果的になりますから、適性度合いが高まるということです。
1対1のディフェンスのことを考えれば俊敏性が高いほうが有利になりますし、
チャージやブロックのことを考えれば当たりに強い、
エアバトルのことを考えれば身長が高くてジャンプ力があるというフィジカルが適性があるということになりますよね。
また、大きなクリア、前線へのロングパス、空いたスペースへのフィードというプレーを考えれば、
高いボールを遠くまで飛ばせるキック力(体力/筋力)も求められますよね。
繰り返しますけど、身長が低いから、キック力がないからセンターバックには向いていないんだということではなく、
あくまでもあるべき姿、理想像を明確にして、適性を測っているということです。
フィジカルの不足?は技術で補えば良いんです。
性格的傾向
- 規律性がある
- 責任感がある
- 積極性がある(会話ができる)
- 集中力がある
- 冷静沈着(感情的にならない)
- 勇気がある(怖がらない)
- 我慢強い
性格的傾向についても、プレー内容やフィジカルと同じことで、
こういう性格、気質であることが望ましくて、適性度合いが高いということです。
ポジションと性格についての記事で紹介しているのですが、
DFはサッカーの程度が高くなればなるほど、システム上のルール、決まりごとが多くなり、ルールや決まり事に従ってのプレーが求められるようになります。
DFに決まりを守らなきゃと考える気質、規律性がないとDFは務まりません(笑)。
センターバックは最終ラインの中央に位置しているポジションですから、
相手味方を含めて全体をみて状況を把握する技術?が求められます。
この状況を把握した後に味方にコーチングするという技術?が必要になりますが、
声が小さいなど味方とコミュニケーションが不十分だとチーム力に影響を及ぼしてしまいます。
ですから、積極性も求められるでしょう。
センターバックは守備の要ですので、プレーにも堅実性が求められますので、
試合中にカッとなって持ち場を離れてしまったり、感情的なファールを犯してしまうと、ピンチを招いたり、
場合によってはレッドカードによって、チームを不利な状況にしてしまうことになりかねません。
冷静沈着で我慢強い性格が求められますね。
もちろん、この性格的な傾向についても、センターバックに限ったことではありませんで、
MFでもFWであっても責任感や積極性、冷静沈着であり我慢強いことに越したことはありません。
適性度合いということを考えれば、いろんな要素が満たされていると、より向いているということです。
適性が低い場合は?
これらのプレー/技術、フィジカル、性格的傾向で自分がセンターバックに向いていない、適性が低いとなったらどうするのか。
「それはあなた次第です」けど、どうするかについては2つあります。
センターバックを諦めて他のポジションを目指すのか、
不足している部分を修正、習得して、また、不足している部分を他の強みの部分で補うことで、
適性度合いを高めていくということです。
ただ、プレーや技術については、練習や努力によって習得しやすいですけど、
フィジカルや性格的傾向については、プレーや技術の習得のようにはいきません。
フィジカルはトレーニングによって向上が見込めますが、身長やジャンプ力などはどうしようもありません。
性格的傾向はさらに改善が難しく、一定の経験を積むことによって変化することがあるかもしれませんが、
個人の考えやメンタル(心の持ちよう)、周囲との関係性が大きく影響しますので、性格を劇的に変えるというのは難しいと思います。
サッカーはチームスポーツですから、自分がチームから何を求められているかということを考えて、自分の担当するポジションを考えると良いと思います。
自分の希望するポジションでプレーできる選手は意外と少なくて、チームの監督やコーチが決めたりしませんか?
コーチや監督はチーム全体をみて、選手個々の特徴をみて、ポジションを決めていますので、適性をみていると思います。
自分に与えられたポジションで、チームに貢献できる選手になるという考えを持つことをお勧めします。
与えられたポジションで、良いパフォーマンスができるように、
ポジションごとの適性を考えて、練習や研鑽をされてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、センターバックの適性について考えてみました。適性とは簡単に言うと「向き不向き」のことです。適性は、
- プレー/技術
- フィジカル
- 性格の傾向
で測ることができるので、自分が向いているのか向いていないのかがわかると思います。
プレーや技術は頑張って練習すれば必ず向上しますが、フィジカルや性格の傾向を変えるのは不可能とは思いませんが、なかなか難しいことだと思います。
文中でも説明しましたけど、向き不向きをネガティブな思考でとらえてしまうのではなく、
不足部分を習得する、他の強い部分を伸ばして不足部分を補う、自分のより向いているポジションでチームに貢献するなどの考えでサッカーに取り組まれることをお勧めします。
紹介しました要件を全て満たさなくても、センターバックに必要な要素は?と考えて練習すれば、良いセンターバックになれますよ。
今回の記事が、選手の皆さんや選手のお父さんお母さんのサッカーにお役に立てればうれしく思います。
センターバックについての過去記事<<【歴代】日本代表センターバックのランキング【サッカー】>>もご一読いただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。