16歳から18歳の高校生の年代のサッカーは、やはり!その年代に応じた要素が求められます。
ジュニアの世代からの上積みと考えればサッカーの基本技術は習得されていなければならないし、
身体の成長のことを考えればサッカーの内容に応じたフィジカルも必要になります。
そこで今回は、高校生が一人でできる練習を紹介します。
僕の経験から「やったほうが良い」という練習です。
目次
高校生のサッカーの傾向
まず、高校生世代のサッカーの傾向を確認しておきましょう。
後で説明します練習内容に関係しますので。
とりあえず思いつくままに羅列してみます。
- サッカー経験者は既に基本技術を習得している
- 高校生になってサッカーを始める選手もいる(選手の技量に差がある)
- 身体がほぼできあがる(18歳の平均身長170.6cm、日本代表U18平均身長177.2cm)
- 試合時間が80~90分(体力が要る)
- 下の世代に比べ戦術が高度化する(戦術理解、判断する力、コミュニケーション力)
ぱっと思い浮かぶのはこういう傾向でしょうか。
解説しますと、下のカテゴリーと比較すると経験者と初心者の技量の差が開きが大きいということになります。
5-6歳でサッカーを始めた人と、高校生からサッカーを始めた人って、だいたい10年ほどの積み上げの差があるわけですから、高校生の段階での経験者と初心者さんの技量の差は、致し方ないですね。
高校生の身長などの体格と試合時間のことを考えれば、世代に応じたフィジカルが必要になることがわかると思います。
高校生世代のサッカーは戦術が高度化してきますので、
理解力、判断力、コミュニケーション力など頭脳と言いましょうか考える力が必要になります。
まとめてみますと、
- 技量の差が大きい
- 適正なフィジカルを要する
- 考える力を要する
ことが、高校生世代のサッカーの特徴、課題と言えると思います。
このことから、必要な練習がみえてくるのではないでしょうか。
小学生や中学生のころは技術の習得を考えれば良かったかもしれませんが、
高校生になると求められることが違ってくるし、高度化するので、やらなければならないことがたくさんありますね。
傾向を踏まえた練習の考え方
このような傾向から、練習の方向性が分かると思いますので、
今回のテーマの一つである「一人で」やるべき練習ということも踏まえて考えてみましょう。
前述した高校生世代のサッカーの特徴や課題と自分の力量を比較したときに、自分の過不足が分かると思います。
その過不足状態からどんな目標を設定し、練習に活用するかは、選手個人個人の考え方によります。
例えば、高校生の初心者さんは、やはり基本技術の習得を望むのであれば基本技術のための練習を、
経験者さんは、基本技術はある程度あるから徹底的にフィジカル練習をなど、
自分がどういう目標設定をするかによって、一人でやるべき練習が決まるのではないでしょうか。
さらに例えば、戦術の理解が求められるわけですから、考える力、考える姿勢が必要になりますが、
考えるという練習が具体的に実施されないと鍛えることができません。
考える力を鍛えるには、わからないことを調べたり(過去記事でパソコンを使った練習内容を紹介していますのでご参照ください)、
分からないことをチームメイトや指導者と話し合うというコミュニケーション、また、イメージトレーニングなど具体的行動を積み重ねることです。
このように、高校生世代の一人でやるべき練習とは、自分の状態に応じて、自分の望む形で、自分が設定すると考えなければならないでしょう。
お勧めの一人でやるべき練習
くれぐれも、自分で考えて自分の望む練習をすることが大前提ですから、
ここでお勧めする練習は、僕の経験を踏まえた一例だと思ってください。
高校生世代のサッカーも全国レベルの強豪校から地方予選1回戦負けのチームもありますから、
どのレベルに合わせてというものでもありません。
あくまで高校生世代のサッカーの傾向を踏まえての紹介になります。
1.フィジカル強化の練習
やはり、強いチームであれそうでないチームであれ、経験者であれ未経験者であれ、
高校世代のサッカーはフィジカル強化が最重要です。
体格も良くなりますから、キックやボディチャージの力も強くなりますし、
サッカーの試合も80~90分ですからこの時間に良いパフォーマンスが継続できるフィジカルが必要になります。
チームの練習でもフィジカル強化の練習はやるでしょうけど、このフィジカル強化こそ一人でやるべき練習です。
このブログでも「トレーニング」のカテゴリーで一人でできるフィジカル強化のトレーニングメニューを紹介していますので確認していただければと思います。
フィジカル強化の練習の中でも高校生世代がやるべきなのは「強度のプレーを繰り返すための持続性」の強化です。
長い距離を走るというイメージのスタミナに似ていますが、ちょっと違います。
サッカーはプレースピードの緩急やボディチャージ、ボール奪取、ジャンプ、短距離or結構な距離ダッシュなど違う動作を繰り返し行うスポーツです。
スピード、パワー、アジリティの繰り返しを90分行うのです。
この持続性を鍛えるフィジカル強化の練習をしてもらいたいです。
お勧めする練習のひとつに「インターバル走(←今でも通用します?)」があります。
ダッシュとランニングを繰り返す練習です。
結構な追い込みをすれば持続性は必ずつきます。
強豪校はチーム練習でも間違いなく走りこんでいますし、しかもとんでもない量?時間?です。
インターバル走も一人でできる練習ですので、検討してみてください。
特に、一人で持続性を付けるためにインターバル走をやるときには、
ラダーやコーンなどを使ったアジリティ強化のトレーニングと併せてやるとさらに効果的だと思います。
ちなみに僕は車の少ない道路でインターバル走をやっていました。
電柱の間を利用してダッシュとダウンを繰り返していました(笑)。
あ、忘れていました、高校からサッカーを始めたという人は、基本技術の取得も必要ですが、
経験者を追い抜いてレギュラーになりたかったら、走力や持続性で追い抜いたほうが近道ですよ。
基本技術で経験者を上回るよりもフィジカルで上回るほうが時間がかかりません。
高度な技術や技術の種類よりも、特定の技術があれば、縦横無尽のスタミナ、持続性が求められるポジションもありますので。
2.イメージトレーニング
経験者も初心者さんも個人練習に使える時間はだいたい同じくらいでしょう。
だったら、同じ時間にどんな質の練習をするかで差が出ます。
一人で好きなようにできる練習がイメージトレーニングです。
ここはまず、プロの2人のインタビュー記事を参考にしてみましょう。
試合の中で起こりうることを想定した中で練習をしていた。チームの練習ももちろんやりますけどチームの練習と同じくらい自分の自主練習に時間を充ててやっていました。(柴崎岳)
まずは、自分に何が足りないかを客観的に見る。一緒に練習をさせてもらえないから、始業前の朝と放課後の練習が終わった後の自主練しかない。その時にどれだけ自分を磨くか。自主練に集中して、ハマっている選手を止めてはいけないって。止められたくないし、そこが一番伸びている瞬間だから。自分の感覚を養う時間だよね。(中村俊輔)
プロの選手の言葉だとなんだか遠い世界の言葉のように感じますねぇ。
僕の勝手な想像でしかありませんが、あの!柴崎だって俊輔だって、サッカーを始めた頃は100%下手だったはずです(笑)
一般的なサッカー選手よりも多く、長く、濃厚な、練習をしたに違いありません!
ここで皆さんに伝えたいのは、一人でやる練習をどう取り組むかということです。
「試合を想定した練習」「自分を客観的にみて自主練でどれだけ磨くか」の文言からイメージしていることが分かるかと思います。
僕たちのような下手っぴだってイメージするくらいはできますよね。
このイメージを練習の中に落とし込むことで、練習の密度が濃くなると思います。
お勧めする持続性を身につけるためのフィジカル強化のトレーニングにしても、
いやいや俺はやっぱりボール扱いが上手くなりたいからなど、
皆さん一人一人が望む練習を、どんなイメージをもって取り組むかによって成果が違ってくると思います。
どんな自主練をするのかは一人一人が決めることですが、
僕がお勧めする一人でやるべき練習はこのイメージトレーニングです。
何をイメージすればいいのか、それも自由です。
- 自分のポジションはロングパスをすることが多いからロングパスの精度を磨く
- 自分のポジションはアップダウンを繰り返すからスタミナをつける
- 自分のポジションは最低でも相手1人を抜かなきゃいけないから抜けるフェイントを覚える
などなど、自分のイメージによりますでしょ。
高校生世代のサッカーの傾向でも説明しました考える力を養うためにもイメージすることが大事です。
大した選手でもありませんが、僭越ながら、僕の役に立ったイメトレを紹介しますm(__)m
サッカーに燃えていた少年時代は、サッカーを取り巻く環境がそうでしかなかったわけですけど、
憧れの選手の映像を観る!それを真似る!!
↑これしかありませんでしたねぇ(笑)
youtubeもTikTokもありませんよー(笑)
ワールドカップや欧州のクラブチームの試合の録画ビデオを手に入れて、観る!
「ビデオテープが擦り切れるまで・・・」とか聞いたことありませんか?
正にこれ!ホントにテープが擦り切れて、テレビに映る映像がとぎれとぎれになっちゃうんですよ(笑)
時代が時代ですから古い選手で申し訳ないですが、
マリオ・ケンペス、ダニエル・パサレラ、
ジーコ、ファルカン、エデル、
プラティニ、ジレス、
ボニエク!
↑脳に刻み込まれるまで観て、真似して、出来なくて、また観て・・・。
やはり、人のプレーを真似る、盗む??って上手くなる手段だと思います。
映像を観て、人のプレーを観て、イメージして、自分の体に落とし込む(もうとする笑)。
これ↑おすすめのイメトレです。
あ!もし、この記事を読んでくださっている高校生(高校生じゃなくても)の方!
この記事を読んでくれていること自体が、イメトレの一部です。
なんかのきっかけで、自分のサッカーを考えたりイメージしたりすることも練習の一部で、
考える機会や時間が増えていくことが大事だと思います。
電車の中で?バスの中で?はたまた自宅で?
この記事を読んでくれた瞬間に、自分のサッカーやサッカーの課題について考えてみてください。
ハっ!って閃いたりしたら、あとは!!ヤルだけです!!
まとめ
今回は、高校生が一人でやるべき練習というテーマで記事を書いてみました。
この世代は上のカテゴリーでサッカーを続ける選手が限られてしまうカテゴリーです。
高校でサッカーを辞めてしまう人も多いですよね。
ですので、なおさら悔いのない、楽しいサッカーをしたほうがいいと思います。
技術を磨くにしろ、フィジカルを強化するにしろ、自分の考える力で充実したサッカーができればいいですよね。
今回の記事が参考になればと思います。
イメージトレーニングのひとつの方法として<<サッカーの練習やメニューの設定にパソコンを使ってます?>>の記事もご参照ください。