サッカーのポジションと背番号は関係があるのか?
あります!
背番号の成り立ちやポジションとの関係が分かれば、サッカーがますます楽しく、面白くなると思います。
選手は何番を付けたいか、自分の子供は何番を付けているのかということにも興味がでてますよね。
今回は、ポジションとの関係を中心に背番号について解説したいと思います。
目次
Vフォーメーションに沿って背番号を設定した
サッカーの背番号について調べればどのような経緯でサッカーの試合で背番号が設定されたかはわかると思いますので省きますが、
ポジションによって背番号が決まる?ことに影響を与えたのが「Vフォーメーション」に沿って背番号を設定したことのようです。
Vフォーメーションとは、19世紀末から20世紀初頭まで世界のサッカーで主流のフォーメーションだったようで、
そのVフォーメーションの各ポジションに背番号を設定したのが次のとおりです。
GKを底辺にして、DF2人、MF3人、FW5人という隊形がVフォーメーションです。
背番号が導入されたときに、各ポジションの背番号は1~11番と固定されていたようで、GKを背番号として、順番に設定されたようです。
このVフォーメーションのポジションに沿って設定された背番号が基本となり、
その後、世界中に広まっていき、
時代の流れとともにフォーメーションの変更に沿って、背番号の設定に影響していったようです。
このVフォーメーションによる背番号の設定が、現在にも影響していると思われます。
- GKの1番
- DFの2~3番
- センターフォワード(CF)の9番
- ウイング(WG)の11番
↑あたりはポジションを表す背番号としてメジャーです。
ポジションと背番号の関係がイメージできれば、背番号からポジションがわかったりしますよね。
現在のサッカーのポジションと背番号
先に解説したVフォーメーションは、
サッカーのルールの変更によって、その時代に応じた戦術のフォーメーションに変更していきます。
フォーメーションの変更によりポジションが変わるわけですから、背番号も変更していきます。
- GKは1
- DFは2~5番
- MFは6~8番、チームのエース10番
- FWはストライカーを表す9番、
- WG的セカンドストライカー的な11番
絶対にということではありませんが、現在は、このような感じの背番号設定が一般的だと思います。
Vフォーメーションの時代から現在までのポジションと背番号の関係を考えてみると、
1~11番のうち番号が低いほど守備的なポジションであり、
番号が大きくなるにしたがって攻撃的なポジションを示す番号と言えるでしょう。
13番とか14番はサブ?補欠?
13番とか14番とか、なんだったら長友なんか55番で試合にでてるけどそこらへんはどうなってんの?
これまではサッカーポジション、人数の1~11番で背番号を表してきましたが、
現在は、世界中のほとんどで「選手の固定番号」となっており、選手が好きな背番号を付けることができるようになりました。
ですから、ポジションと背番号の関係性は、以前に比べ一致することが少なくなったんです。
長友の55番、ベッカムの77番、本田圭に限っては02番などなど選手はいろいろな意図があって、
また、観ている人たちは選手を特定しやすくなった??のかもしれませんが、このような傾向にあります。
また、背番号には「チームのエース」とか「チームの点取り屋」などを意味する番号があります。
これは地域、国、所属のチームなどによって異なりますが、象徴的な背番号があります。
いくつか紹介していきます。
10番(チームのエース、ファンタジスタ)
ペレが10番を付けていたことが由来だとされています。
チームのエース、最近は言われなくなりましたがファンタジスタと呼ばれる攻撃的な選手がつけていた番号です。
古くはジーコ、マラドーナ、プラティニ、ゲオルゲ・ハジ、バルデラマ、Rバッジョ、ジダン、
最近ではメッシ、ネイマール、ハメス・ロドリゲス、日本代表では香川などが付けていました。
ちなみにドイツのマテウスは背番号10番でリベロをしていました(本来はMFなんですけど)。
チームのエースだと自負する人は10番を希望してはいかがでしょう。
9番(チームの点取り屋、ストライカー)
ポジションの示すとおりセンターフォワードを表す番号ですが、チームの点取り屋、ストライカーという意味がある背番号です。
ディ・ステファノに由来するのかもしれません。
各国の、各チームのCFが付ける傾向にあります。
ロナウド、バティストゥータ、サビオラ、スアレス、
日本ではあの釜本邦茂を筆頭に高原、久保竜、岡崎などその時代の点取り屋が付けていますね。
背番号9を背負ったらチームの誰よりも点をとらなければなりません(笑)。
13番(ドイツでは点取り屋、エース級の取り扱い)
13番は9番と同じように点取り屋、ストライカーを示すことがあります。
これは1960~70年代に活躍した西ドイツの世界的なストライカー「爆撃機」ことゲルト・ミュラーに由来するもので、
その後ドイツではルディー・フェラー、ミヒャエル・バラック(バラックはストライカーではありませんが)と続き、
現在はトーマス・ミュラーが付けています。
ゲルト・ミュラーの影響で、日本でも13番はFW、ストライカーがつける傾向にあります。
14番(ヨハン・クライフの背番号)
ペレなどと同じようにサッカー界で伝説的な選手クライフ。
クライフの付けていた背番号が14番でした。
マニアックな話をすれば世界のサッカー界では、「レジェンドの背番号」と言われる象徴的な背番号がありまして、
- 9番はディ・ステファノ
- 10番はペレ
- 14番がクライフ
↑というのが定番です。。
クライフの14番には、ポジションや役割という意味合いはないと思いますけど、
オランダやバルセロナなど特定のチームでは、特別な背番号として認識されています。
ちなみに、クライフの息子ジョルディがマン・Uに所属したときの背番号が14番でした。
サッカーファンからするとちょっと感動的な話です。
14番をつけたゲームメーカーをみるとクライフを思い浮かべることがありますね。
その他
- ブラジルの7番、11番はドリブラー(伝説の選手ガリンシャの背番号に因む)
- マン・Uのエースは7番(ジョージ・ベストからロブソン-カントナ-ベッカム-C・ロナなど)
- セレッソ大阪の8番はエースだとのこと(森島-香川-清武-柿谷)
これらのように、背番号が意味するポジションや役割がチームの歴史や環境によって設定されているんですね。
これらのことも覚えるとサッカーにますます興味がわくかもしれないですね。
背番号トリビア
最後にポジションや役割とは関係のない背番号のトリビアをいくつか紹介します。
アルファベット順の背番号
昔、アルファベット順に背番号を決める国がいくつかありました。
アルゼンチンやオランダです。
この記事の最初の方に載せていますけど、GKの背番号が7番でしょ?。
この選手はアルゼンチンのGKでウバルト・フィジョールという有名な選手です。
アルファベット順に決めていますので、こういうことになったんですね。
ちなみにこちらの画像も、
おなじくアルゼンチンの名手、オズワルト・アルディレスです。
フィールドプレーヤーで背番号1でしょ?
アルファベットで背番号を決めるということは、メンバーの構成によって背番号が変わるということです。
実際にGKのフィジョールは5番や7番を付けていましたし、MFだったアルディレスは1番や2番を付けていました。
こういう背番号の決め方も楽しいですね。
ちなみに、アルディレスはエスパルスやマリノスなどJリーグのチームの監督をしてくれましたね。
メキシコリーグの背番号
本田圭が所属したパチューカはメキシコリーグ、このメキシコリーグには3桁の背番号が許されているようです。
本田圭も02という背番号でしたが、340番とか286番とか・・・面白いですねぇ。
9番へのこだわり
チリのストライカーのイバン・サモラーノ、トルコの英雄ハカン・シュクル、2人とも世界的なストライカーです。
この2人がイタリアの名門インテルに所属していた時、ストライカーの証である背番号9を希望したんですが、
当時のインテルの背番号9番は、あの怪物ロナウドが付けていたんですね。
世界的なストライカーであるサモラーノ、シュクルであっても、
何と言いましょうか、選手の各?位?バケモノさ加減??でいうと、ロナウドには及ばないわけですよ(笑)
そのため、サモラーノは足したら9番ということで18番で「1+8」という背番号にしたようです。
シュクルも同じように足したら9番ということで54番を選んだとのこと。
左がサモラーノで右がシュクル。
確かにサモラーノの背番号には「+」が入っていますね(笑)。
9番へのこだわりが凄いです。
まとめ
今回はポジションと背番号の関係について解説してみました。
背番号が導入された頃はポジションを示す色合いが強かったのですが、
時代とともに徐々にポジションと背番号は一致しなくなってきました。
でも、今でも「番号が低いほど守備的であり、番号が大きくなるにしたがって攻撃的」という名残は残りつつ、
個人の希望やチームやリーグなどの環境によって個性的な背番号になっているといえると思います。
これらのことを踏まえつつ、今後のサッカーの背番号を観察することも面白いのではないでしょうか。
背番号についての関連記事の以下もご参照ください。
→1~20何番が好き?人気の背番号について語ります【サッカー】
最後まで読んでいただきありがとうございます