今さら本田圭佑のプレースタイルを振り返ってみる【サッカー】

ロシアW杯後に代表引退を宣言した本田圭佑。

2010年からこれまで日本サッカーを牽引してきた選手であることは疑う余地はないです。

まだまだ現役ですが、全盛期と比べると30歳を超えて衰えてきた感は否めませんね。

今回は、今さらながらですけど、本田圭佑のプレースタイルを振り返ってみたいと思います。

目次

本田圭佑について

スター選手ですので本田圭佑のプロフィールなどはあちこちにあふれていますけど、

おさらいという意味で、経歴等を振り返っておきましょう。

1986年大阪府摂津市生まれ。身長182cm。小学生の頃摂津FCでサッカーを始める。

ガンバ大阪ジュニアユースに所属し、家長昭博(G大阪)、東口順昭(G大阪)、安田理大(新潟)らとともにプレー。

家長と東口とは同い年で、以前から比較されてきた家長とは誕生日までいっしょです。

ガンバ大阪のユースチームへは昇格できず、サッカーの強豪校である星稜高校へ入学。高校選手権でベスト4に進出。

高校卒業後、名古屋グランパスエイトと契約し、2005年Jリーグデビュー。

 

2008年、オランダのVVVフェンロと契約し、エールディビジ(←オランダ1部)デビュー。

しかし、その年フェンロはオランダ2部に降格してしまいます。

2008~2009シーズンでは、本田は背番号10に任命され、シーズンを通してレギュラーとして試合に出場し、

16ゴール/13アシストの活躍でフェンロをオランダ2部で優勝し、エールディビジへの昇格に貢献します。

この年のリーグのMVPに選ばれています。

 

2010年、ロシアのCSKAモスクワへ移籍、ロシア・プレミアリーグ初の日本人選手となります。

移籍後すぐにUEFAチャンピオンズリーグ(CL)に出場します。

CSKAがCL出場を決めていたから移籍したんでしょうけど。

グループリーグをマンUに次ぐ2位で決勝トーナメントに進出、その1回戦、強豪セビージャ戦でFKで得点を奪うなどの活躍をみせ、CSKAをクラブ初のCLベスト8に導きます。

 

クラブでの好調を維持したまま、2010年6月のワールドカップ南アフリカ大会に出場。

カメルーン戦、デンマークで得点を奪うなどの大車輪の活躍で、

日本を、自国開催以外の大会で初のベスト16進出に導きます

 

CSKAで4シーズンプレーした後、2013年に世界のビッグクラブACミランに移籍、しかも背番号は10

日本人があのミランの背番号10をつける・・・、これからこんな選手が出てくるのかどうか・・・ってくらい凄いことです。

 

2014年の6月はワールドカップブラジル大会に出場、

コートジボワール戦では得点、コロンビア戦ではアシストを記録しますが、日本はグループリーグで敗退。

 

4シーズン在籍したミランでは、フェンロやCSKAほどの活躍をすることができずに、2017年にメキシコのパチューカに移籍。

1シーズンを過ごし、クラブワールドカップにも出場しました。

 

2018年はロシアワールドカップに出場。大会前にいろいろな批判もありましたが、

3試合に途中出場し、コロンビア戦でアシスト、セネガル戦では同点ゴールと日本の決勝トーナメント進出に貢献しました。

現在はオーストラリアのメルボルン・ビクトリーに所属しています。

 

このように、クラブでは名古屋でのプロデビューから、5か国5クラブと渡り歩き、

トップリーグではありませんでしたが、オランダではシーズンMVPに選出、

ロシアではクラブを初のCLベスト8に導くなど、海外メディアからも認められるほどの活躍ぶりです。

日本代表には、歴代8位となるキャップ数98、4位となる37得点、

ワールドカップには3度出場し2度の決勝トーナメント進出、歴代1位の4得点。

どうでしょう、2009年からの10年間は日本代表の中心選手として活躍してきたのが、本田ということで良いと思います。

日本サッカー史上に名前を残す選手だと思います。

 

ちなみに本田圭佑はいろいろなビジネスを手がけているようですが、そのひとつがこちら。

本田圭佑フリークはチェックしてみてはいかがでしょう。

本田圭佑のプレースタイル

本田のこれまでの実績からプレースタイルを確認してみます。

ポジションはMF、特に攻撃的MF、トップ下のポジションで力を発揮しますね。

所属クラブでは、サイドハーフ、守備的MFなどでプレーしたこともありますし、日本代表ではW杯南アフリカ大会で1トップ(FW)で活躍しました。

プレー時の動きからは、器用な選手には見えないかもしれませんが、複数のポジションをこなすことができる万能型の選手と言って良いでしょう。

パス、シュート、フリーキックなどキックの正確性はもちろんですが、

トラッキングデータから評価するとドリブルもちゃんとしているとのこと。

 

フィジカル面ではその体格から、当たりの強さが日本人選手としては突出しています。

スピードがないと評価されますが、やはりトラッキングデータから評価すると、

一定のスピードはあるようで、決して鈍足ではないとのこと。

スピードよりもプレーのときの俊敏性に乏しいと思いますね。

 

そして、本田のプレーの特徴として、プレー選択のアイデア、ポジショニングの判断などのクレバーなところが最大の武器だと思っています。

これらの特徴を総合すると、本田のプレースタイルは、自分の足下でボールを受け、アイデアを駆使し攻撃を組み立て、ラストパスやシュートに繋げることができる司令塔です。

 

ただし、本田の場合は、パスを多用する司令塔だけではなく、

そのフィジカルやクレバーな部分を生かして直接得点に絡むトップ下であり、

自らも得点することができるストライカーもこなせるという、プレースタイルなのです。

昔の選手で言えばマラドーナ、ジーコ、プラティニ、

今の選手で言えばハメス・ロドリゲス、グリーズマンなどと同じように、得点能力の高い司令塔です。

正に背番号10に見合う選手です。

また、無回転シュートで狙う直接FKを蹴れることも本田のプレースタイルの範疇ですが、

世界のFKの名手たちと比較すると、得点できる確率はあまり高くなかったですね。

 

まとめてみますと、

  • 攻撃を組み立てる司令塔(プレーメーカー)
  • MF、FWを高いレベルでプレーできる器用さ
  • 高い得点能力

が、本田のプレースタイルであり、

  • 正確なキック
  • クレバー(状況判断、アイデア)
  • 強いフィジカル
  • 俊敏性に難あり

が、技術的、身体的な特徴だと思います。

 

以前に、柴崎岳のプレースタイルについても書いてのですが、日本のサッカー文化が影響しているのか、

日本人のMF選手は器用な選手が多いです。

本田も器用な選手であることは変わりないんですが、他の日本人MFとはちょっと違っていて、

 

フィジカルコンタクトに強い、FW並みの得点力、この2つの特徴は本田ならではのものです。

繰り返しになりますが、万能型の司令塔+得点能力=本田であり、本田のプレースタイルです。

個人的な考えですが、あのフィジカルを生かしてCFとして育成はできなかったものですかねぇ。

日本は特にCFが育ちにくいですから。国が違っていたら本田はとんでもないCFになっていたかもしれません。

本田圭佑の評価など

その個性から、いろいろな評価をされる本田ですが、実績やプレースタイルに関する評価などをまとめてみます。

 

最高のテクニックをもった選手。精度の高いラストパスと強烈なシュート、近代サッカーの司令塔に求められる資質を全て兼ね備えた選手(スルツキ/CSKA監督

 

本田がボールを持つとマジックが始まる。本田はこれまでに行われた試合の中で最高のプレーヤーだ。日本は本田のように能力が揃っているクローン選手を育成すべきだ(ベンゲル/南アフリカW杯後

 

技術面で言えば本田はこれまでの選手とそれほど差はない。本田が優れているのはメンタルだ。今までの日本人とは正反対で彼は強い。何より得点を決めることができる。彼は試合の中で違いを生み出せる選手だ(ドゥンガ

 

日本が良い選手を揃えていることは知っていたが、これほど強いとは思わなかった。本田はファンタスティックだ。香川と同じく世界のどのチームでもレギュラーになれると思う(バルザーリ/イタリア代表

 

(2013.11日本vsベルギーは)面白い試合になるはずだ。エデン・アザールと本田圭佑という2人の世界有数の10番対決もあるしね(コンパニ/ベルギー代表

 

(本田がCSKAに移籍したときに得た移籍金の一部をスタジアム建設に充てようとしたとき)新しいスタジアムの名前は「ケイスケ・ホンダスタジアム」にするべきだ(フェンロのファン

 

このように、本田へ高い評価をしてくれている人たちが多くいますね。

もちろん、ミランに所属したときなどは辛辣な評価もありましたが(笑)

 

僕個人の勝手な評価もひとつ。本田のプレースタイルを表したプレーがいくつかあります。

2013年に行われた親善試合の日本vsオランダ、このときに本田は同点ゴールを決めたのですが、

この得点が本田の感覚を示すものです。

本田、ウッチー、大迫らとのコンビネーションから大迫の落としを本田がダイレクトでシュートするんですが、このシュートのタイミング、間?が絶妙なんですね。

本田のクレバーというプレースタイルが現れたプレーです。

 

同じくシュートのタイミング、間?なんですけど、2014年W杯のコートジボワール戦の先制ゴール。

これも、スローインから長友のグラウンダーのパスをワンタッチで素晴らしいコントロール、素早くシュート

長友からパスを受ける前からイメージしていたんだと思います。

コートジのDFもGKも対応が遅れます、本田の1発のトラップで。

これも本田が多くの人に凄いと評価される、本田独自のプレースタイルだと思います。

 

2010南アフリカ大会のカメルーン戦、2018ロシア大会、セネガル戦の同点ゴール、・・・なぜ、そこにいる!?

ポジショニングが良いのか、何か「もってる」のか、日本が点が欲しいときに点をとってきましたね。

本田の全盛期は2009~2014年くらいだと思っていますけど、全盛期の本田は本当に凄い選手で、日本の頼れるエースでしたね。

きっと、日本人の記憶に残ることになると思います。

まとめ

以上、今回は本田圭佑のプレースタイルについて考えてみました。

ベンゲルが言うように、本田の全盛期のような日本人が出てきてくれないものですかねぇ(笑)

ミランの背番号10を背負うような。

30歳を超えて引退が近づいてきましたが、引退後のことを考えてなのか、カンボジア代表の監督になるなど、

いろいろな取り組みを繰り広げていて、話題にも事欠きません。

これからも、僕らは、本田圭に注目されられるんでしょうね(笑)

今回の記事が読んでくださったみなさんのサッカーのお役に立てればうれしく思います。

よろしかったら過去記事の<<日本のフェアプレー精神は?あのパス回しを考える【サッカー】>>もご一読ください。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。