センターフォーワード(CF)はポストプレーができなければなりません!
と言っても過言ではないくらい、攻撃の場面でのポストプレーは重要です。
サッカーの試合で攻撃の形を組み立てていくうえで、CFに縦パス(くさび)を入れることはもの凄く効果的です。
今回はくさびの受け方を覚える練習を紹介します。
目次
くさびとその狙い
前回の記事でくさびを詳しく説明をしているのですが、
くさびとはポストプレーの一部で主にCFに入れられる縦パスのことを言います。
相手のDFを背負いながら(インターセプトされてはだめです)、相手MFの間を通ってくる縦パスを的確に受けるプレーです。
くさびの狙いは、攻撃のときの組み立て(ビルドアップ)のひとつで、
攻撃のための場面/局面を効果的にする形を作ることです。
攻撃の場面で、くさびが入るかどうかは、自分たちのチームをものすごく有利にしますし、
逆に相手にとっては不利な状況を作られてしまうというほど重要なプレーです。
前回と同じ映像になってしまいますが、ナポリのパスワークの映像でくさびのプレー(パスの出し方/パスの受け方)をみてみましょう。
細かいかもしれませんが、例えば、0:11~0:12、0:15~0:16、0:20~0:22などがくさびです。
この映像のくさびを受けた選手はほとんどダイレクトでボールを味方にパスしていますが、
これがポストプレーになります。つまり、ポストプレーの中にくさびというプレーが含まれているわけです。
また、この3つのシーンでは、くさびが相手の間をとおってパスがとおっていますよね。
また、くさびを受ける選手は必ず相手マーカーを背負っていますよね。
この2つが後で説明するくさびの受け方のコツであり、このコツをつかむために練習が必要になるわけです。
映像を紹介しましたので、ついでに、くさびの狙いについての詳細も説明しちゃいます。
くさびの狙いは攻撃の場面/局面を有利に効果的にすることです。
先ほどの映像のくさびをとおされた相手DFをよーく観察してみてください。
くさびが入ったときに間をとおされたMFがボールをみてしまい、自分のマークを外しているのがわかりますか?
くさびは相手のMFとDFの間にボールを入れますので、相手MFはどうしてもボールをみることになり、
自陣のゴールの方向を向いてしまうので、マークすべき相手を見失いがちになります。
マークが緩くなった選手はゴール方向へ向いたまま前進することになりますので、攻撃が有利になるのです。
このことが、くさびのプレーの最大の効果であり、先ほど説明しました攻撃の場面/局面を有利にして、次の攻撃に繋いでいくことができるのです。
お時間のある方は、この僕の講釈を意識して再度映像のくさびの場面をみてみてください。
くさびの威力がよくわかると思います。
このように、くさびとはCFに縦パスを入れるという単純なプレーなんですけど、
このプレーを的確に実施することで攻撃の組み立てが効果的になり、より強力な攻撃に繋げることができるのです。
このことから、くさび、ポストプレーの重要性とCFがくさびやポストプレーができなければならないと理解していただきたいところです。
くさびの受け方
くさびの内容と狙いがわかりましたら、今回のメインテーマのひとつ、くさびの受け方を確認しましょう。
まずは簡単な図をご覧ください。
↑黄色い星マークがくさびを受けるCFです。後方の味方から縦パス(くさび)を受けるのですが、受け方が2つあります。
ひとつは相手の間をとおしてパスを受けること、もうひとつが自分をマークしている相手DFにボールを奪われないように動くこことです。
これは丁度相手MFとDFのに入りボールを受けるためです。
この相手MFとDFの間に入ることが、先ほどの映像で確認しました、
相手の注意をボールに集めることによって、味方の攻撃の組み立てを優位にすることにあたります。
相手MFの間をパスをとおすためには、パスを出す味方と自分を相手MFの間(←サッカーで言う「門(もん)」というやつです)の出口にポジションを移動することが必要です。
もうひとつ、この門の出口にポジションを移動するときに、
自分をマークしている相手DFに邪魔されないようにすることが必要です。
相手DFに邪魔されないための方法は2つ、瞬間的なスピードで相手を振り切る、
若しくは、相手DFを自分の体で押さえることです。
この動き方によってスムーズにくさびを受けることができるようになります。くさびの受け方をまとめておきます。
- 相手MFの間(門の出口)にポジションを移動する
- 相手DFにくさびを邪魔されない動きをする
- 瞬間的なスピードで振り切る
- 相手を自分の体で押さえる
これが、くさびの受け方、くさびを受けるときの必要な動きになります。
この動きを覚えたい方は、この動きを踏まえて先ほどの映像で、くさびの受け方を確認してみてください。
受け方をマスターする練習
くさびの受け方、うけるときの動きがわかりましたら、それを習得するための練習をしましょう。
何点か紹介したいと思いますので、受け方、動き方を踏まえながらイメージしてみてください。
4対2
↑こちらは4対2の練習です。
この練習はパス回しと中に入る2人の選手の守備の練習なんですけど、この練習は中のDFが2人なので必ず「門」ができます。
この門の出口でパスを受けるように意識して練習すると良いです。
パスが回れば、中のDFは次から次に移動していきますので、DF2人の間も形を変えて次々に発生します。
この練習のときに、特にCFの選手は、DFの間にできる門をみながら、門の出口でパスを受けるよう練習しましょう。
試合のときに必ず役に立ちます。
ポストプレー
↑こちらの映像は多くのサイトで活用されていますので、ご覧になられたことがあるかもしれませんが、ポストプレーの練習です。
特に、自分をマークする相手DFを押さえながら縦パスを受ける練習です。
CFの練習としては王道の練習になります。
映像にもありますけど、まずDFを押さえながら縦パスを受けることから、
それがある程度できるようになったら、味方を利用するということを意識すると良いと思います。
この映像どおりに練習すると良いですね。
試合では、くさびの場面は相手にとってはボールを奪う狙いどころでもあります。
マーカーはCFの前に出てインターセプトを狙います。
ですから、しっかりとDFを押さえることが必要になります。
くさびの受け方を習得するために、この練習はしっかりとやりましょう。
パスの受け方
↑この映像も城選手の映像です。パスの受け方の練習です。
この映像ではパスを受けてシュートをする練習になっていますが、
この練習をアレンジすることでくさびの受け方を身につける練習になります。
映像ではDFの裏をとる動きをしていますが、これを映像にあるコーンの手前でボールを受けるようにします。
コーンを自分をマークするDFと想定し、味方からのパスをDFの前で受けるということです。
このことはくさびを相手に邪魔されないために、相手を瞬時に振り切る動きを習得するためです。
2つ目の映像のポストプレーの練習ではDFを押さえる練習でしたが、こちらは相手を振り切る練習になります。
くさびを受けるための動きを身につけましょう。
まとめ
以上、今回はくさびの受け方を身につけるための練習を紹介しました。
練習にあたっては、くさびの重要性、攻撃のときの効果を確認しながら取り組んでもらいたいですね。
試合の場面では絶対に有効なプレーになります。
くさびを出すパサーもそうですけど、パスが出せるかどうかは、
パスの受け手であるCFが的確な動きや受け方ができるかどうかがカギになります。
味方にとってはボールを収めてくれる頼りがいのあるCFに、
相手にとってはボールをロストしない難しいCFになれると良いですね。
- 門(もん)の出口でパスを受ける
- 相手にパスを邪魔されない(押さえる/振り切る)
くさびを受けるためのこのポイントを踏まえて、練習されると良いと思います。
くさびに関しては過去記事の<<「くさび(楔)」と「ポストプレー」を覚えましょう【サッカー】>>も参考にしてください。
最後まで読んでくださってありがとうございます。