令和元年の天皇杯サッカー、強豪Jリーグチームを押し退けて、JFLのホンダFCがベスト8に進出しました!
Jのサッカークラブが天皇杯でベスト8に進出するのは12年ぶり(←このときもホンダFCですけど)。
ホンダFCってどんなサッカークラブなのか?
今回は、ホンダFCの歴史やこれまでの実績を振り返り、強いホンダFCに注目してみましょう!
目次
ホンダFCとは
ホンダFCのプロフィールなどを簡単に紹介します。
- 名 称:本田技研工業フットボールクラブ
- 呼 称:HondaFC
- 創 設:1971年
- ホーム:静岡県浜松市
- スタジアム:ホンダ都田サッカー場
- 所属リーグ:日本フットボールリーグ(JFL)
↑クラブができたのが1971年ですので、約50年の歴史を誇るサッカークラブです。
本拠地が静岡県浜松市、サッカー王国静岡でも古くからサッカーの盛んな地域ですね。
所属リーグがJFL、日本サッカーの格付け?で言えば、J1→J2→J3→JFLという構図になりますけど、強いホンダFCがJFLに所属しているのには理由があります。
ホームスタジアムがホンダ都田サッカー場(収容4,000人)でして、
日本国内では珍しい「サッカークラブが所有しているスタジアム」です、さすが日本最強の企業サッカークラブですね。
ホンダFCは、「最強のアマチュア」と評価されたりしますが、
Jリーグ(←プロのサッカー)加入を目指さないサッカークラブだからです。
ですので、どんなに強いサッカークラブであっても、Jリーグ入りを目指さないクラブの最高リーグがJFLになります。
ホンダFCのようにJリーグ入りを目指していないJFL所属のクラブは、他にも、ソニー仙台FC(宮城県)やホンダロックSC(宮崎県)などがあります。
これらのクラブは「実業団チーム」と呼ばれたりするんですが、いわゆる「企業チーム」なんです(クラブの冠に企業名がついています)。
ホンダFCは本田技研工業という企業のサッカー部なんですね。
企業のサッカークラブとなると、その選手たちは企業の社員さんなのが通常なんですが、
ホンダFCの監督や選手の中にはプロ契約を結んでいるケースもあるようです。
ホンダFCの公式サイトで確認してみると、誰が企業の社員さんで誰がプロの選手かの区別はつきませんけど、
例えば、2019年ホンダFCの背番号10の古橋達弥はC大阪、山形、湘南などでJ1でプレーした選手ですし、
他にもJリーガーだったり、Jリーグ下部組織出身の選手たちが揃っています。
これらの所属選手から、ホンダFCが強いのもうなずけます。
これは、完全な私見になるんですけど、
ホンダFCが強いサッカークラブであることの理由に、その地域性が関係していると思っています。
ホンダFCの本拠地である浜松市は、サッカー王国静岡県の西部に位置しますが、
清水&静岡&藤枝と磐田&浜松というこの2つのエリア(静岡県中部・西部)は特にサッカーの強い地域で、昔からサッカーの盛んな地域です。
清水にはエスパルスが、磐田にはジュビロというJ1クラブができて、
Jリーグが目指すところの「地域のサッカー文化の育成?」の体制がさらに整ったと言えるんですが、
浜松地域の最強クラブは昔からホンダFCであり、
企業のサッカー部でありながら、地域密着型のクラブを目指した活動をしていて、
下部組織を持ち、スクールを開催するなど、Jのクラブと同じようなクラブ運営をしているんです。
つまり、ホンダFCは、昔から浜松地域のサッカー文化に大きく貢献している(←のではないかと思っています笑)サッカークラブで、
しかも!Jリーグを目指さない実業団チームなんです!!
・・・なんか・・・かっちょいいじゃないか!ホンダFC!! その生き様が!!!
と思ってしまうんですが、みなさんはいかがでしょう?(笑)
ちなみに、Jを目指さない、最強のアマチュア、ホンダFCですが、これまでに2度ほど、Jリーグ入りを目指したことがあったようです。
また、「Honda」のつくサッカークラブとして、ホンダロックSC(宮崎県)やホンダルミノッソ狭山(埼玉県・活動停止中)があります。
ホンダFCの歴史と所属した選手たち
こんなアマチュアリズムを貫くホンダFCは、昔からまぁなぁ強いクラブでした。
ホンダFCを知るのに、サッカーに関する歴史、経緯や所属した選手たちを確認してみましょう。
Jリーグが始まる前の日本国内の最高リーグは、日本サッカーリーグ(JSL)です。
その時代のJSLは、
- 東洋工業(サンフレッチェの前身)
- ヤンマー(C大阪の前身)
- フジタ工業(ベルマーレの前身)
- 読売クラブ(ヴェルディの前身)
- 日産自動車(マリノスの前身)
などが強くて、ホンダFCのJSLでの最高成績は3位(←2度)という実績です。
この時代のホンダFCは、↑東洋工業やヤンマーなどと比較すると、強いクラブとは言えないクラブでした。
1992年にJリーグが創設されると、日本国内のサッカーリーグの再編成が行われるわけですが、
現JFLリーグに定着するまでに10年間で数回の編成が行われるリーグ(旧JFL)時代には、
10回のリーグ開催で、優勝3回、2位2回というリーグ屈指の強いクラブになりました。
そして、2002年に現行のJFLが行われるようになって、定着して現在に至りますが、
この間17回(2019年で18回目のリーグ)のリーグが開催され、
優勝7回、2位2回、3位1回、最低順位が7位(18チーム中)という圧倒的な実績を残しています。
17回の開催の間に、Jリーグ加入を目指すクラブが、JFLに所属するため、
プロの選手を揃えた町田、長野、讃岐、鹿児島などのクラブと対戦したりするんですね。
ホンダFCはJFLで優勝したとしてもJ3に昇格しませんので、
まさに、「JFLの盟主」「最強のアマチュア」という称号がぴったりだと思います。
また、「Jの門番」とも称され、Jを目指すクラブは、ホンダFCを乗り越えていかなければならない状況にあるんです。
ホンダFCに所属していた選手たちも凄いメンバーが揃っていますよ。
特に、Jリーグが始まるときには、Jに参入しないホンダFCから、大量の選手がJのクラブへ移籍しましたし。
有名選手を一気に羅列していきます。
- 黒崎 久志(元鹿島・日本代表)
- 長谷川 祥之(元鹿島)
- 北澤 豪(元ヴェルディ・日本代表)
- 石川 康(元ヴェルディ・日本代表)
- 呂比須ワグナー(元日本代表)
- 松浦 拓弥(元磐田・Honda下部組織出身)
- 村松 大輔(元清水)
もちろん、まだまだたくさんのJリーガーたちがホンダFCに所属していたんですが、有名どころではこの選手たちでしょうか。
黒崎、長谷川、北澤、石川、などは、Jリーグ開幕当時のスター選手たちで、日本代表の面々でもあります。
Jリーグが開幕してから、JFLのクラブから日本代表に選出されることは、ほとんどないんですけど、
ホンダFCからは、1992年に石川康がバルセロナ五輪代表に、2008年のAFCユースの日本代表に村松大輔が選出されています。
アンダー世代の日本代表ですが、Jのクラブ以外から日本代表に選出されることは凄いことです。
このように、ホンダFCの実績、所属していた選手などからも、ホンダFCの強さがうかがえると思います。
ホンダFCのこれまでの天皇杯
最強のアマチュア、Jの門番、であるホンダFCの目標の1つが「天皇杯優勝」だと思われます。
しかし、さすがに強いホンダFCでもJのクラブに勝つことはそう簡単なことではありませんよ。
しかも、ホンダFCがJと真剣勝負できる機会は天皇杯しかありません、天皇杯は一発勝負ですからね。
・・・ところが、ホンダFCのこれまでの天皇杯での実績を振り返ってみると、これが凄いんです。
紹介する前に言っておきますけど、
「まぐれ」で何回もJのチームに勝つことはできませんよ(笑)
まず、2019年の天皇杯ですが、ホンダFCは既にベスト8に進出していますけど、
- 札幌(J1)2-4〇
- 徳島(J2)0-2〇
- 浦和(J1)0-2〇
と、J1の2クラブ、J2のクラブ、Jのクラブに3回も勝っているんです!
まぐれでこんなことが起こりますかねぇ。
しかーし、次は鹿さんチーム!! ジャイアントキリングを許したことがない?容赦なしのチームです(笑)
ホンダFCが鹿島に勝つことができたら、天皇杯優勝が見えてくるかもしれません。
次のホンダFCvs鹿島は大注目になりますよ!
2007年の天皇杯でホンダFCはベスト8に進出しています。
このときもホンダFCは、
- ヴェルディ0-1〇
- 柏0-1〇
- 名古屋0-2〇
- 鹿島1-0●
とJを3つ倒しました、そして、この年の天皇杯チャンピオンになる鹿島に、延長の末敗れました!!
正にホンダFCにとって鹿さんは鬼門?であり、2019年はリベンジの機会でもあるんです。
ホンダFCがベスト4に進出できるか、繰り返しますけど、大注目です!!
現JFLが始まった2002年以降の、ホンダFCが出場した天皇杯でみてみると、
J以外のチームに負けたことがなく、ホンダFCをやぶるのは全てJのクラブです。
天皇杯で最もたくさんホンダFCを倒したJクラブは鹿島です(笑)
- 2006年 鹿島4-0ホンダFC(4回戦)
- 2007年 鹿島1-0ホンダFC(ベスト8)
- 2018年 鹿島6-1ホンダFC(2回戦)
そして、2019年初のベスト4進出を目指して、4度目の鹿島アントラーズとの対戦となります。
ホンダFCは鹿さんを乗り越えられるのか、鹿さんがまたもや立ちはだかるのか!
ホンダFCのサポーターさんの心境や如何に、鹿さんサポーターさんは余裕か?(笑)
このように、最強のアマチュアが、天皇杯でJクラブに挑み、たくさんのJクラブを倒してきましたけど、
ホンダFCの念願をことごとく打ち砕いてきたのが鹿さんチーム、という天皇杯でもあるんですね。
さあ、4度目の挑戦はどうなるか、楽しみですよね。
まとめ
以上、今回は、2019年の天皇杯サッカーでベスト8に進出したホンダFCについて紹介しました。
「最強のアマチュア」「Jの門番」という異名をもつ強いホンダFC。
今後の活躍にも注目してきたいとことですが、
さしあたっては、次の天皇杯での鹿島アントラーズとの対戦!
Jが始まるときに、大量にホンダFCの選手が鹿島に加入しました←因縁?(笑)
これは絶対に見逃せませんよ。
今回の記事が読んでくださったみなさんのサッカーの楽しみにお役に立てればうれしく思います。
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