サッカーはチームプレイ、集団活動によって試合に勝利するという目標の達成を目指すものです。
チームを構成するのは選手一人ひとりで、フォーメーションに沿ってそれぞれのポジションを担当し、
求められる役割を実施していくことが求められます。
そこで、今回は、僕の経験に基づくポジション毎に求められる役割について解説したいと思います。
目次
「役割」を理解するための考え方を身につけよう
以前の記事<サッカーがよくわかる「ポジション」について解説します>で、
サッカーは4つのポジションから成り立ち、
フォーメーションやピッチ上の選手の配置によってポジションが細分化されることを解説しました。
それに伴い各ポジションに求められる役割も細分化されるわけです。
役割を理解していくには、まず、
- チームの目標
- 目標を達成するための方法、手段
- 方法、手段を効果的に実施するのに必要なスキル、技術、活動
という考え方をしっかり理解することが基本中の基本です。
もちろん、この考え方はチームの力量や選手一人ひとりの力量、
また、相手チームの力量によって役割や役割の比重が変化していくのですが、
ここではサッカーの一般的な「理論」「筋道」としての考え方を身につけましょう。
チームの目標は試合に勝つことです。
試合に勝つためには、試合で繰り返される「攻撃」と「守備」という方法を効果的に実施しなければなりません。
効果的な実施をするためには「攻撃」や「守備」でどんなプレー、
活動が必要かということを理解しなければなりません。
- 目標:試合に勝つこと
- 方法:効果的な攻撃と守備
- 活動:例えばボールカット、ドリブル突破、オフサイドトラップなど集団及び個人のプレー
この2と3を考えれば求められる役割が理解できるんです。
サッカーのポジションの役割を理解するには、
まず!このサッカーの本質である試合に勝つという目標達成のための考え方をもってください。
自ずと、全てのポジションの役割がわかります。
できれば、このチームの目標を、チーム全体で共通理解できればもっと良いです。
試合に勝つための方法から役割を理解する
ここでいう試合で勝つための方法とは「攻撃」と「守備」のことです。
サッカーは集団競技ですから比重の違いがあるにしても、どのポジションも攻撃に関わり、守備に関わらなければなりません。
攻撃と守備を効果的に実施するのに必要なことを考えてみましょう。
攻 撃
- 得点する
- 得点のためにゴールに近づく
- ボールの保持(相手にボールを渡さない)
守 備
- ボールを奪う
- ゴールに近づけない
- ゴールさせない
攻撃、守備ともに優先順位です。この活動を効果的に実施することが試合に勝つための方法で、
この活動のために各ポジションはどういうプレーをすれば良いのかが「役割」になります。
では、この活動を効果的に実施するためのプレーを、サッカーの4つのポジションで考えてみましょう。
例えば!
「点を取る」というチーム活動、目標のために、
GKは、DFは、MFは、FWは、それぞれのポジションは、なにをすれば良いのか!?ということです。
それぞれのポジション毎に、点を取るためにやらなければならないことの「例」を、2つずつくらい抽出してみますよ。
点を取る
- FW→シュートを打つ、シュートのこぼれを狙う
- MF→ラストパスを出す、FWをフリーにするために相手DFラインに進入する
- DF→MFやFWに確実にボールを渡す、FWやMFをフォローする
- GK→フィールド選手にボールを渡す、フィールド選手が有利になるよう指示をする
いかがでしょ、「点を取る」という活動のためのポジション毎のプレーがイメージできますか?
同じように、今度は守備の場面の「ボールを奪う」という活動でも考えてみましょう。
ボールを奪う
- FW→相手にプレッシャーをかける、後方の味方のためにパスコースを限定する
- MF→奪う!、セカンドボールを拾う
- DF→奪う!、はじく!
- GK→指示をする、こぼれてきた場合の準備をする
こちらもいかがでしょう、「ボールを奪う」という目標のための、
それぞれのポジションのやらなければならないことがイメージできますでしょうか。
このように、サッカーのポジションの役割とは?と考えたときには、
試合に勝つためにはどんな活動が必要なのか(←守備と攻撃)、
その活動を効果的に遂行するためには、どんな活動内容であればいいのか(←シュートとかセカンドボールを拾うとか)、
と、順を追って考えていけば、それぞれのポジションの役割が明確にわかると思います。
これらの、チームの目標は?目標を達成するための活動とは?その活動内容とは?ということを集約して考えてみると、
いきつくところ、サッカーは集団で活動する競技ですから、
どのポジションであれ、その状況に応じたチーム活動に参加していることになりますから、
攻撃と守備をする!ということがポジション共通の役割です!!(←僕が最も伝えたいことです)
↑これが「サッカーのポジションの役割」の基本であり、大前提ですから、必ず覚えておいてくださいね。
GKもDFも、点を取るための攻撃の役割がありますし、
FWも、ボールを奪うため、ゴールを守るための守備の役割があるのです。
どのポジションであれ、「攻撃」と「守備」が基本的な役割なのです。
ポジションによって役割(攻撃&守備)の内容が違う
この記事のテーマである「ポジションと役割」についての答えですけど、
多くの方が望んでおられる答えはここだと思いますm(__)m
上記のように、どのポジションであろうが、攻撃の役割と守備の役割があることは共通ですと解説してきましたけど、
各ポジションによって、役割を全うするための行動、方法、「主なプレー内容」が違うわけです。
一般的に、サッカーのポジションの違いによる、役割の違いは?ということは、
これから解説します「主なプレー内容の違い」のことを指しているんでしょうけど、
読んでくださる方々に、サッカーという集団活動から役割を考えていただきたかったので、
めんどくさい講釈をたれてしまいましたm(__)m
できましたら、チームプレーという観点からポジションを、その役割を考えられることをおすすめします。
それでは、各ポジションの役割を全うするための主なプレー内容、求められるプレー内容をまとめてみます。
サッカーの一般的な役割としてお考え下さい。
くれぐれも、各ポジションの役割の基本は、そのポジションが担当するエリアでの攻撃と守備です。
ポジションについては過去記事の<<サッカーがよくわかる「ポジション」について解説します>>に沿って区分けします。
↓位置はこちらのフォーメーション図を参考にしながら確認してみてください。
GK(手を使いゴールを守る)
DF(フォーメーションの後方で守備をする)
- CB:最終ラインの中央で守備をする
- SB:最終ラインの両サイドで守備をする
- ストッパー:CBのうち相手のFWをマークを中心として守備をする
- スウィーパー:CBのうち、ストッパーの後方でカバーリングを中心として守備をする
- リベロ:スウィーパーをしながら攻撃へも参加する
MF(フォーメーションの中央で攻守のバランスを調整する)
- CH:中央で攻守のバランスをとる
- SH:両サイドで攻守のバランスをとる
- OH:MFのうち、FWに近い位置で主に攻撃を担当する
- DH:MFのうち、CBに近い位置で主に守備を担当する
FW(フォーメーションの前方で攻撃をする)
- CF:FWの中央、最前線で攻撃をする
- WG:FWの両サイドで攻撃をする
- ST:CFの少し後方に位置し、攻撃をする
↑これらが、各ポジションの”主な”役割です。
あくまでも、サッカーで一般的な、ありがちな、おおまかな、役割とお考え下さい。
本来、各ポジションの役割は、
フォーメーションの違いや、チームの事情、選手の能力などによって、異なります。
例えば、CFでもチームが違えば、その役割やプレー内容は異なることがありますし、
SBでも、オーバーラップを求められるケースもあれば、後方でじっとしておくことを求められるケースもあります。
ですから、ここで紹介しました各ポジションの役割は、解説したような「傾向にある」と思ってくださいね。
繰り返しますけど、サッカーのポジションの役割の根本は、
どのポジションでも「担当するエリアでの攻撃と守備」です。
まとめ
以上、今回は「ポジションと役割」について解説しました。
各ポジションの役割を、簡単に言えば、記事後半で解説したとおりです。
ただ、厳密には、記事前半で解説しましたように、
どのポジションであろうが、担当するエリアでの攻撃と守備が、役割の根本です。
この根本的な役割を踏まえつつ、チーム事情や選手個人の力量などの状況によって、
そのポジションの役割、主なプレー内容が異なるということを、お伝えしたかったです。
ですから、どのポジションであろうが、どのエリアを担当しようが、
点を取りにいかなければですし、ボールを奪わなければなんです。
サッカーという集団活動の本質から、役割を考えてみることをおすすめします。
今回の記事が読んでくださったみなさんのサッカーの楽しみにお役にたてればうれしく思います。
よかったら関連記事の<<サッカーが楽しくなる「ポジションの性格診断」>>もご参照ください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。