FIFAワールドカップサッカー2018年ロシア大会で2度目の優勝を果たしたフランス代表。
怪童エムバペを擁し強かったですねぇ。
そこで今回は、フランス代表のメンバーから注目選手を紹介したいと思います。
また、フランス代表のサッカーは、昔からあの問題がとりだたされますね。
そのことについても考えてみたいと思います。
目次
フランス代表メンバー
サッカーフランス代表の愛称は「レ・ブルー(Les blues/青)」「ル・コック(Le coq/雄鶏)」です。
ユニフォームの色が青で、エンブレムには鶏がいます。
また、フランスの有名スポーツメーカーにル・コックスポーツがあり、やはり鶏のロゴです。
現在、欧州では新しく始まったUEFAネーションズリーグが開催されており、最新のフランス代表はこの大会に出場するメンバーを選出しています。
フランス代表のメンバーをみてみましょう(2018/8/30現在)。
GK
- アレオラ(PSG)
- コスティル(ボルドー)
- ルコント(モンペリエ)
DF
- キンペンベ(PSG)
- シディベ(モナコ)
- ラミ(マルセイユ)
- パヴァール(シュツットガルト)
- メンディ(マンU)
- ウムティティ(バルセロナ)
- ヴァラン(Rマドリード)
- エルナンデス(Aマドリード)
MF
- マテュイディ(ユベントス)
- エンゾンジ(ローマ)
- トリッソ(Bミュンヘン)
- カンテ(チェルシー)
- ポクバ(マンU)
FW
- グリーズマン(Aマドリード)
- レマル(Aマドリード)
- デンベレ(バルセロナ)
- ジルー(チェルシー)
- トヴァン(マルセイユ)
- フェキル(リヨン)
- エムバペ(PSG)
以上のメンバーです。ロシアW杯に出場していたメンバーがほとんどですね。
ここ数年のフランス代表の国際大会をみてみると、2016年の欧州選手権では決勝でCロナ率いるポルトガルに延長の末敗れ、準優勝しています。
このときはポグバ、ジルー、ウムティティなどロシアW杯でレギュラーとして活躍する選手たちがメンバーとして出場しています。
特にグリーズマンは得点王と大会MVPに選出される活躍でした。
そして、2018年のロシアW杯、1次リーグは安全に戦い無難に決勝トーナメントに進出。
決勝トーナメント1回戦で、噂のあの選手が覚醒してしまいました。
2018年6月30日に行われたアルゼンチン戦。
調子の上がらないメッシ率いるアルゼンチンと4-3という試合を演じ勝利しますが、
大会前から注目されていた19歳のエムバペがついに覚醒!
開始早々、圧倒的なスピードでアルゼンチンの選手たちを置き去りにし、PK獲得。
前半で逆転を許しますが、後半2得点で逆転勝利。エムバペの実質ハットトリックでフランス代表の勝利。
ご覧になりましたか?PKを獲得したシーン。あんなスピードこれまでに記憶にありませんよ。
僕の家族は、絶叫に呆れていました!!エムバペが世界デビューした試合といって良いでしょう。
その後、ウルグアイ、ベルギーと強豪を倒し、決勝ではモドリッチ率いるクロアチアを下し、W杯2度目の優勝となりました。
次のカタールW杯までは、世界チャンピオンとして、様々な大会に出場することになります。
今やっているUEFAネーションズカップ、2020年には欧州選手権、2021年にはコンフェデにのぞむことになります。
これからのフランス代表に注目ですね。
メンバーの中から、個人的ではありますが、注目選手も紹介してみます。
若い選手の有望株が多いんですよ。
これから次のW杯までに、知っておく、観ておくべき選手をチョイスしますね。
アントワーヌ・グリーズマン
フランス代表の現エースがグリーズマンです。
ポジションはFW、AマドリードではDコスタとフランス代表ではジルーと組みますから、セカンドストライカーでしょう。
フランス代表のメンバーの中で、攻撃的な役割を担っており、2016年の欧州選手権では得点王、2018ロシア大会でも2位となる4得点。
正にフランス代表のエースです。
今27歳ですから選手として全盛期を迎えています。
フランス代表の試合を観るときには、グリーズマンをチェックしてください。
キリアン・エムバペ
ご覧になられた方はもちろんご存知かと思います。
ペレ、クライフ、マラドーナのようなレジェンドになる可能性を秘めているエムバペです。
ロシアW杯の決勝でも得点しましたが、エムバペこのとき19歳。
10代の選手がワールドカップの決勝戦に出場したのは、ペレ、ベルゴミ以来の3人目です。
90年の歴史の中で3人しかいないんです。
僕も長年サッカーを観戦していますが、そりゃあかけっこの速い選手、スピードのある選手はいましたよ。
カニーヒア、ロナウド、エトー、ロッベン、ベイル、速いです速いです。
最近は試合中の走行速度も測れるようになりましたしね。
これらのスピードスターの中で、エムバペは一番速いような気がします(←僕の目測です(笑))。
アルゼンチン戦のぶっちぎりはロナウドより、エトーより衝撃的でした。
速いだけでなくボールコントロール技術も高いですから、とんでもない選手であることには間違いありません。
今後10年はエムバペから目が離せませんよ。
ウスマン・デンベレ
デンベレも今21歳です。フランス代表に選ばれたばかりの選手で、クラブでは今バルセロナでメッシ、スアレスと3トップを構成しています。
PSGに移籍したネイマールの後釜です。バルサの期待度がわかると思います。
フランス代表メンバーにはロシアW杯にも選出されていますが、スタメンではなくエムバペやジルーなどとの交代で試合に出場しています。
フランスはタレントが豊富ですから、スタメン出場するのは凄いことですが、スタメンではない選手にも凄い選手がいます。その筆頭がこのデンベレです。
フランス代表の試合でデンベレが出場していたら要チェックです。
ポール・ポグバ
マンU、ユベントスというビッグクラブの中盤でレギュラーとして試合に出場し続ける実力者ポグバ。
ユベントスでは伝統の背番号10を背負っていました。
今25歳なんですが、2014年のブラジルW杯でもフランス代表のスタメンであり、2018ロシア大会でも消化試合以外はスタメン。
エムバペやデンベレくらいの年齢からフランス代表の中盤を担っているんですね。
フランス代表のエースはグリーズマン、今後のエースはエムバペになるかもしれませんが、フランス代表の大黒柱はポグバだと言って良いでしょう。
フランスの中盤にいるでっかい黒人がポグバ、そのちょっと後ろにいるちっちゃい黒人がカンテ、セットで観察すると楽しいですよ。
フランスの大黒柱ポグバにも注目です。
4人の注目選手を紹介しました。
もちろん、パヴァール、エルナンデス、ヴィランなど若くて有望な選手がいますが、
特にこの4人は飛びぬけていますので、注目してみてください。
フランス代表の歴史
フランス代表は、1930年に行われた第1回W杯ウルグアイ大会から出場する伝統のあるチームです。
W杯は、当時のサッカー勢力図が影響して、ヨーロッパと南米大陸で交互に大会が開催されていました。
1930~1986年まではアジアやアフリカ、北米、オセアニアでは開催されていないんですね。
この1930~1986年までのW杯は13回行われ、
優勝したチームは欧州がイタリア、ドイツ、イングランド、南米がウルグアイ、ブラジル、アルゼンチンの6か国で、
この6か国がサッカー大国だと言われてきました。
歴史のある代表チームなのに欧州ではイタリア、ドイツ、イングランドよりも低い評価だったんです。
実際にW杯での成績は1958年スウェーデン大会での3位、1986年メキシコ大会での3位が最高成績でした。
UEFA欧州選手権も1960年に第1回がフランスで開催され出場し4位になりますが、
1980年までの5大会は予選敗退と本戦にも出場できないような状況でした。
フランス代表が初めて国際大会のタイトルを獲ったのは1984年の欧州選手権で、
フランスのレジェンド、プラティニを筆頭にジレス、ティガナ、ジャンジニなどのそうそうたるメンバーが活躍し、
華麗に中盤でパスを繋ぐサッカーで「シャンパンサッカー」と称されました。
しかし、プラティニの時代ではW杯に優勝することはできず、
プラティニの引退とともにフランスは再び低迷期を迎えてしまいます。
プラティニでも勝てなかったフランスは、1988年国立のサッカー養成所「クレールフォンテーヌ」を開設し、
ユース世代の選手の育成に乗り出します。
そして、1998年自国開催のW杯でついに優勝を果たしサッカー大国の仲間入りをすることになりました。
W杯で7か国目の優勝国となるわけです。
世界チャンピオンになったフランスは、その勢いのまま2000年の欧州選手権でも2回目の優勝を果たします。
このときのメンバーがジダンを筆頭にテュラム、デサイー、ジョルカエフ、デシャン、アンリ、トレセゲなどなど
世界的にみてもトップクラスのメンバーを擁しての世界一でした。
ユース世代の育成として取り組んだクレールフォンテーヌが成功したということになるでしょう。
2000年以降はW杯に出場し続け2006年には準優勝、欧州選手権でも2016年に準優勝という実績を残し、
今回のW杯で2度目の優勝を果たし、現在に至っています。
フランスのレジェンドと称される選手たちも、活躍してきました。
1950~60年代にかけては、初代ナポレオンという称号のレイモン・コパ、
大会得点記録(13得点)の記録保持者ジュスト・フォンテーヌを擁し、1958年のW杯で3位。
特にコパは1956年に創設された欧州最優秀選手賞(バロンドール)を4年間あのディ・ステファノと争い、1度だけバロンドールを受賞しています。
1980年代は2代目ナポレオン、将軍プラティニが登場。
1984年欧州選手権優勝、1982年W杯4位、1986年W杯3位とプラティニ活躍とともに強いフランス時代がありました。
プラティニは史上初の3年連続バロンドール受賞者となります。
1990年代は、プラティニの引退によりフランスの暗黒時代となりますが、選手は素晴らしい選手がいました。
カントナ、パパン、デシャン、ブランなどが中心メンバーでした。
パパンはバロンドールを受賞しています。
そして、1998~2006年のフランス史上最強の代表チームには、ジダン登場。
当時の世界最高の選手と評価され、キーガン、イブラヒモビッチ、ロベカル、ベッカム、ロナウジーニョは世界一の選手と評価、
サッカー界のレジェンドであるディ・ステファノ、ベッケンバウワーも同じように評価しています。
フランス代表のレジェンド
- レイモン・コパ
- ジュスト・フォンテーヌ
- ミッシェル・プラティニ
- ジャン・ピエール・パパン
- ジネディーヌ・ジダン
フランス代表の名選手
- エリック・カントナ
- リリアン・テュラム
- ティエリ・アンリ
- フランク・リベリー
ティガナ、ジレス、ジョルカエフ、マケレレ、ブラン、トエセゲなどなど凄いメンバーがいますね。
これからも凄い選手が出てきますよ。
移民問題
サッカーフランス代表を語るときには、どうしても話題になってしまう問題があります。
それが移民問題です。僕特に問題とは思っていないんですけどね。
サッカー界の某レジェンドや優勝できなかった国々が、フランス代表メンバーの構成について、不満を言っているとのこと。
フランス代表メンバー23人のうち19人が移民の子だと(←ずりぃなぁって?)。
まぁ確かに、ポグバの兄弟はギニア代表メンバーだとのことだし、1982年のメンバーと2018年のメンバーを比べてみると黒人の数が多くなっていますよ、昔に比べて。
フランス代表が黒人を集めているのではなくて、フランスという国家が昔から移民に寛容であり、
フランスの社会の中で隣国などからの移民を受け入れてきたわけだから、
移民が増え、移民の子供たちが増えていくのは当たり前のことで、
その中からサッカー選手が誕生しているだけのことではないのかねぇ。
移民の子供が代表チームに入るのはイングランドだってドイツだってイタリアだって同じ。
数が違うのはサッカー界の問題ではなく、それぞれの国の政策が影響しているのではないでしょうか?
ドイツは、トルコ系移民のエジルの問題があったし、
そもそも大昔からドイツは、トルコやポーランドなどから移民を受け入れ、ポドルスキーやリトバルスキーだってポーランドやロシア系。
イタリアやイングランドも同じこと。
昔から移民の子で才能ある子は代表メンバーに選ばれているわけです。
あ!ルカクやアザールを擁するベルギーだって同じですね。
フランスに話を戻せば、フランスのサッカー選手が移民の子が多いというのは大昔からなんですよ。
- エムパベ(カメルーン系)
- グリーズマン(ドイツ系?)
- ジダン(アルジェリア系)
- プラティニ(イタリア系)
- フォンテーヌ(モロッコ系)
- レイモン・コパ(ポーランド系)
要するに、コパやフォンテーヌの時代から移民の子供たちが活躍していて、だったら、文句は昔から言いなさいって。
逆に、純粋なフランス人を見つけることのほうが難しかったりしますよ。
日本も昔から日系ブラジル人を中心として、純粋ではない??日本人が代表メンバーに入ったりしていました。
最近はハーフの子とか多くなりましたよね。
サッカーだけに限らず、陸上やテニスや野球なんかも。サニブラウンも大坂なおみちゃんも頑張ってほしいです。
選手が、その国が好きで、国籍を選んで、代表メンバーに入る、全く問題ないと思いますけど、皆さんはどう思われますか?
そんな移民に寛容な社会(←もちろんこのことで悲惨な事件なども起こっていますけど)であるフランス、
その代表チームはとても強くて、魅力的なメンバーが揃っています。これからも注目してみましょう。
まとめ
以上、今回はフランス代表のメンバー、注目選手を紹介して、
また、フランス代表の歴史、フランスサッカーの移民のことについて紹介してみました。
ずば抜けて強い感はないんですけど、賢い強さで世界チャンピオンになりましたし、
選手個々をみてみると魅力的な選手、若くて有望な選手がたくさんいます。
フランス代表の試合を観ることがあったら、是非、注目してみてください。
今回の記事が読んだ下さった皆さんのサッカーのお役に立てればうれしく思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。