サッカーの試合で「お!」と言われるドリブルフェイント3種類

皆さんにドリブル、フェイントを紹介しようといろいろ調べてみましたら、

フェイントってこんなにたくさんあるんですか!?(笑)

しかも、これはフェイントに当たるのかと悩ましいものもありますが。

とにかく、今回はドリブル、フェイント、ターンなどひっくるめて、

サッカーの試合で使うと「お!」「上手い!!」と言われること間違いないドリブル、フェイントを3種類お勧めしたいと思います。

目次

どんな技があるのか

出典:https://soccer-training-info.com/

過去の記事<<サッカーの初心者がまず覚えたほうがいい2つのフェイント>>で説明しましたが、

サッカーの基本技術であるドリブルやフェイントの目的は試合を優位にするために

相手を抜き去る」「相手を惑わす」ことがそれぞれの特徴、効果です。

では、そのドリブルやフェイントにどれだけの種類の技があるのか、確認してみましょう。

 

確認するときに、フェイント絶対必要な2つの要素「スピードの変化」「体の動き」と、

加えて「高度なボールコントロール」のどの傾向が強い技なのかという視点で、

ドリブル、フェイント、ターンを区分けしてみたいと思います。

本来であれば、全ての技を映像で紹介したいとことなのですが、

膨大な数になりますので、皆さんで映像で確認してもらいたいと思いますm(_ _)m

 

スピードの変化によるドリブル/フェイント

まずは、主にスピードの変化、緩急によるドリブルフェイントの種類から。

ロコモティブ

「機関車」「鉄道」という意味です。

スピードにのった直線的ドリブルの途中で一旦止まるふり(止まっても良い)をした後、また一気にスピードを上げて相手を振り切るドリブル

スピードの変化によるフェイントの最たる技。

私の個人的な経験で言わせていただければ、初心者の方が絶対最初に習得しなければならないフェイントです。

 

メイア・ルア

技の形状が「半月」を描くイメージであることが由来とのこと。

最近の日本で「裏街道」と呼ばれるドリブルです。

直線的ドリブル、スピードで勝負する選手が使うことが多い。

 

マシューズ

一方向へドリブルすると見せかけて、クイックで逆方向へ方向を変えるフェイントです。

1930~60年代に活躍した「イングランドの名ドリブラーのスタンリー・マシューズ」に因みます。

現在でも多用される簡単で実用的なフェイント。

 

サイドフック

動きの構造はほぼマシューズと一緒。

ドリブルの最中にクイックで方向を変える技。

方向を変えるとき足のインサイド部分かアウトサイド部分を使うことによってインサイドフックアウトサイドフックと言われます。

ドリブルの方向を変えるときに必ず使う基本的な技術

体の動きによるドリブル/フェイント

次に、体の動き、動作を使ったドリブルフェイントの種類です。

自分の体を動かすことで相手を惑わせますから、スピードの変化も必須になります。

 

ボディフェイント

体の動きによって相手を惑わすフェイントの基本中の基本。初心者の方もプロも多用。

個人的な経験から言わせていただきますと、ロコモティブの次に習得しなければならないフェイント。

 

キックフェイント

ボールを蹴るふりをすることで相手を惑わすフェイント。

マシューズやボディフェイントにボールを蹴るふりという体の動きを加えるだけなので、

ボールコントロール、ドリブルの基本技術が身に付いたら誰でも使える簡単な技

 

シザーズ

ボールのコースを変えようとボールをまたぐ足の動きをすることで相手を惑わすフェイント。

ステップオーバーオコチャダンスもこの部類。

ボディフェイントをアレンジした構造のため上半身を効果的に使えないと意外と効果がない。

 

クライフターン

キックする動きからボールを軸足の後ろを通して方向を変えるターン。

キックフェイントをアレンジしたターンであると言える。

ヨハン・クライフ」に因む。

 

ストップターン

文字通りドリブルの途中で一旦止まり方向を変えるというターン。

アウトサイドフックの方向転換とは違い、ボールを保持したまま体を軸にインサイドフックの方向にくるりを回転させて抜く技

 

ルーレット

ドリブル中に片足でボールに乗り、素早く体を一回転させ、ボールに乗せた足を入れ替え、相手をかわす技。

ボールに乗らなくても可能。

ジネディーヌ・ジダンの得意技で「マルセイユ・ルーレット」として有名。

 

ボールコントロールによるドリブル/フェイント

ボールコントロールを要するドリブルフェイントです。

自分の意のままに!・・・とまでは言いませんが、

ある程度正確なボールコントロール技術がベースとなります。

やはり、ボールをコントロールするときのスピードの変化が必要で、

体の動きを加えるとさらに強力なドリブル、フェイントになります。

 

ダブルタッチ

ボールを自分の片方の足のインサイドで素早くもう片方のインサイドに持ち替え、素早く前方に抜けるドリブル。

アンドレス・イニエスタのダブルタッチは必見。

 

シャペウ

ボールを浮かせて相手をかわす技

特に地面に着いているボールをつま先でひょいと高く浮かせて相手の頭上を越してかわすシャペウは難易度が高く、ネイマールロナウジーニョが得意。

私は「3D」と呼んでました(笑)

前述の「裏街道」とこのシャペウを組み合わせると、決まったときに会場から歓声が沸くと思います(笑)

 

ヒールリフト

地面に着いているボールの前後を両足で挟み込んで自分の背中の方向から浮かせ前方に落とす技。

松井大輔が上手ですね、難しい技です。

 

エラシコ

対峙している相手の前でボールを自分のアウトサイドで一方方向に出し、インサイド部分で方向を変える技。

考案者はセルジオ越後とのことですけど、映像をみるとインサイド→インサイドで方向を変えているので、

ロナウジーニョなどとはちょっと違うような気がします。難しい技です。

 

ドラッグバック

文字で説明するのが難しいのでドラッグバックは映像で。

ダブルタッチの応用でできるでしょう。

ファルカン

同じくファルカンフェイントも映像で。

こちらもダブルタッチの応用でできると思います。

スモールブリッジ

股抜きです。

文字通り、対峙する相手の足の間をボールを通して相手をかわす技で、やられた側は屈辱、敗北感を感じます(笑)

 

他にもまだあるのかもしれませんが、

当方が説明できる、相手を抜き去る、かわすドリブル、フェイント、ターンを紹介しました。

種類はたくさんありますが、技の構造は似ている傾向にありますね。

これらの技はスピードの変化、体の動きが基本です。

紹介したボールコントロールによる技もボールを扱うスピードを変えたり、

惑わす動きを1つ(1fake)加えることでさらに効き目のある技になります。

 

これらの技を全部できれば良いんでしょうけど・・・できます?

私は、ルーレット、ヒールリフト、エラシコはできませんね(笑)

これらの中から1~2個、試合で使える必殺技ができれば良いのではないでしょうか。

「お!」と言われる3種類

この記事のメインテーマである、試合で使うとみている人たちから、

「お!」「上手い!」と言われるドリブル、フェイントを紹介します。

ここは映像を参考にしながら、詳しく説明したいと思います。

マジックのようなエラシコや派手なルーレットなどの難易度の高い技ではありません。

ちゃんと練習すれば、誰でも習得可能な技です。

 

クライフターン

クライフターンはそんなに難しいプレーではありません。

クライフターンを試合のどの場面で、どんな意図で使うか。

ドリブルの場面でも使えますが「お!」と言わせるためにはそのためのシチュエーションが大事です。

フェイントとしてクライフターンを使います

ご本人の映像から確認します。1:10~1:15あたりがクライフターンです。

マークしている相手DFの様子を観察しながらみてみましょう。

↑いかがですか?

フェイントとして使っているので相手DFが「何が起こったんだ!」的に惑わされているのが分かるかと思います(笑)

これはキックフェイントとクライフターンを組み合わせているプレーです。

  • 対峙する相手に背を向けてボールをキープ
  • 相手を背にしたままキックフェイントを入れる(←味方にパスをする動き)
  • クライフターンで一気に振り切る

相手に背を向けているシチュエーションでこのフェイントで抜き去ると、観ている人がざわめきます。

この映像でイメージしてクライフターンを練習してみましょう。

 

おまけで、クライフターンのアレンジをもうひとつ。

小野伸二がトラップでクライフターンを使いますが、対応した相手は1発のクライフターンで置き去りを喰らいます。

3:35~3:38です。

 

ロコモティブ

ロコモティブはフェイントとして習得しやすく実用的です。

このプレーに体の動きを加えるだけで、フェイントの威力が上がります。

古い映像ですが1986年メキシコW杯ブラジルvsフランスの試合です。

当時のスーパースター、ジーコとプラティニが戦った死闘です。

この映像の38:10のブラジルの選手のプレーと横からプレッシャーにいくフランスの選手の様子をよーくみてください。

Brazil v France (Mexico 1986)

ブラジル代表のアレモンという選手です。

こんなゆっくりしたスピードのフェイントでもフランスの選手(ロシュトー)は置いていかれていますね。

このアレモンのフェイントはロコモティブに後方にヒールパスを出すぞという体の動きを加えただけのものです。

相手を置き去りにするまでボールに触れていません。どういうシチュエーションか確認すると、

  • 自分がドリブルでボールを運んでいる
  • 相手が横からプレッシャーをかけてくる
  • ヒールパスをというフェイントをする(←味方にパスする動き)
  • スピードを上げ相手を振り切る

相手のプレッシャーが自分の横からとか斜め後ろからの時に威力を発揮します。

またヒールパスの動きの前に顔を後ろに向ける動きを入れるとさらに効果的です。

このフェイントはかなり有効ですし、観ている人たちから「おお!」「うまっ!!」という声が上がります。

・・・私の得意技でした(ニヤリ)

このアレモンのプレーを真似てちょっとアレンジしてずーっと使っていまして、失敗したことがありません。

実証済みです(笑)

ロコモティブは初心者の方でボールコントロールが未熟でも習得しやすいフェイントですから、誰でも武器にできますよ。

 

最後は定番、「股抜き」!

最後は「おおお!」「上手い!」と言われるプレーの王道、股抜きです。

説明は不要だと思いますので、股抜きの映像をお楽しみください。

考えてみると、股抜きされてる選手もプロですからねぇ。

言うまでもなく、メッシやネイマールがどれだけ上手いのかってことですね。

股抜きは、この映像にでてくるヒールキックやエラシコを使うような股抜きじゃない限り、そんなに高度な技術ではありません。

相手の体の中心に向かってボールをちょいと出せるくらいのコントロールができれば誰でもできます。

相手を惑わす体の動きのキックフェイントやマシューズのスピードの変化ができれば、

もっと効果的な股抜きになりますけど、相手との間合いとタイミング次第です。

相手の股下にころっとコントロールできれば6~7割くらいは成功しますよ

1対1の練習で間合いとタイミングを覚えると良いと思います。

「おおお!」と言われる定番ですね。

 

僕がお勧めします3種類のフェイントです。

3つとも習得できれば良いと思いますが、どれか1つ、できれば2つくらい習得して自分の武器にしてみてはいかがでしょう。

まとめ

今回はドリブルとフェイントの種類とお勧めのフェイントを3種類紹介しました。

試合を優位にすすめるためにドリブル突破、相手を惑わすフェイントという技術を習得しましょう。

たくさんの技を覚えることに越したことはありませんが、自分の必殺技を2個くらいもつということでもいいと思います。

お勧めの3種類は難しい技ではありませんので、習得も比較的簡単で、とても実用的です。

試合で使うとみている人たちも楽しめるプレーです。今回もたくさん映像をお借りしました、ありがとうございます。

こちらの記事もご覧ください→<<サッカーの初心者がまず覚えたほうがいい2つのフェイント>>