サッカーの実戦スキルであるスルーパスなんですけど、
実は、スルーパスを習得するための練習メニューって特にないんですよ。
チーム練習のメニューの、パスやシュートなどの連係プレーの練習の中で、
スルーパスを想定する、イメージするという内容で十分習得できます。
今回はスルーパスを習得する、精度をあげるための練習を紹介しますね。
目次
スルーパスのおさらい
まだスルーパスができないという方はスルーパスを身につける練習を、
もうできるよっていう方ははスルーパスの精度を高める練習を、しておいたほうが良いでしょうね。
どんな練習をすれば良いのか、の前に、スルーパスについておさらいをしておきましょう。
スルーパスのコツは、
- 相手の後ろのスペースを使うこと
- 相手選手の間を抜けていくこと
- タイミング
であって、特に重要なコツである「タイミング」というのは、
- パスの強さ
- パスの方向
- パスの時間
- 味方選手の動き
- 相手選手の動き
などの状況が合うということが重要だと紹介しました。
いきつくところ、これらのコツを踏まえた練習をすれば、スルーパスはできるようになりますし、精度を高めることもできます。
スルーパスだけを鍛えるための練習ってないんですよね(笑)
そもそもスルーパスっていうのは技術的にはキックであり、パスですから、ボールコントロール技術としての的確なパスができなければなりません。
基本的なキック、パスができるようになってから、実戦的なスルーパスができるようになる、と考えておきましょう。
スルーパスの練習
通常のチーム練習の中で、スルーパスの練習ができるメニューをいくつか紹介します。
この練習での大事なことは、「スルーパスを意識する」「スルーパスをイメージする」ということです。
どのチームでも、どのカテゴリーでも行われている練習に、ちょっとした工夫をするだけでスルーパスを意識させることができます。
クロスからシュートの練習
サッカーの必殺技「3人目の動き」を覚えるための練習を!の練習メニューとしてもおすすめしたんですが、
クロスからシュートの練習にスルーパスの要素を加えてみましょう。
↓こんな練習なんですけど、
1、2、3の選手で組んで、サイドのスペースを使い、クロスを入れシュートする練習に、コーンやマーカーを使ってスルーパスの局面を作ります。
↑こんな感じで、3から1へのパスの途中に、コーン(マーカーでも良いですけど)を置いてみてください。
このマーカーは相手選手を想定していて、相手選手の間をとおして、相手の後ろのスペースに向けてパスを出すというシーンになります。
3の選手は1の選手へ出すパスがスルーパスであり、コーンの間を抜けていくパスを出すようにしましょう。
スルーパスをイメージするとすれば、浮き球のパスよりも、グラウンダーのパスの方がより良いと思います。
また、スルーパスを出す選手は、1の選手とのタイミングを計りながら、ワンタッチ入れるかダイレクトで出すかは調整してみてください。
なお、これは右サイドでのシーンですが、逆の左サイドでも同じようにコーンを使ってみてください。
ありがちな練習に、コーンを使って、「相手選手の間」「相手選手の後ろのスペース」を作り出すという簡単な例です。
ポストシュートの練習
こちらも多くのチームが、多くの選手が経験したことがあるでしょう、ポストシュートの練習です。
この練習にスルーパスのシーンを取り入れてみましょう。
通常は↓こんな練習です。
↑1の選手が2の選手にパスを出し、2の選手からのパスをシュートするという練習ですよね。
この練習をちょっとアレンジして、スルーパスの局面を作るのです。
↑コーンを3つ並べて、相手選手の間を2つ作り、その後ろのスペースも作ります。
1の選手は2の選手にパスを入れ、2の選手はターンをします(←パスをもらうときに1に近づく動きをしましょう)。
1の選手は、パスを出した後、2の選手を追い越していき、コーンの後ろのスペースに走り込みます。
2の選手は、ターンして、タイミングを計ってスルーパスを出します。
↑2の選手がスルーパスを出しますが、どの方向にどんな強さのパスを出すのかは、1の選手の動き方によります。
コーンを相手DFと想定して、オフサイドにならないように、タイミングを合わせることが大事です。
スルーパスを受ける1の選手がパスを受けるスペースを指定してあげることがポイントになります。
この練習も通常のポストシュートの練習を、ちょっとアレンジして、スルーパスの局面を作ることができます。
以上、上記の2つの練習は、コーンやマーカーを使って「相手選手の間」「相手選手の後ろのスペース」を想定するものです。
このような練習を繰り返し行うことで、自然にスルーパスのタイミングを掴むことができると思います。
繰り返しますが、普段やっている練習メニューを工夫することによって、選手がスルーパスをイメージできることがポイントになります。
どんな練習をするのかを自分たちで考えることも大事なことですよね。
スルーパスのシーンを練習の中で取り入れることの例として、上記2つをモデルにしてみてください。
コツを踏まえてスルーパスの練習を!
普段のチーム練習の中で、スルーパスを練習できるメニューを紹介しましたけど、
その練習の結果、スルーパスを習得する、スルーパスの精度を上げるためには、ただなんとなく練習を消化していても効果はないことが多いです。
実戦をイメージする、目的意識をもつ、その度合いで練習の効果は違ってきます。
どうやって実戦をイメージするのか、どうやって目的意識を明確にするのか、
これは私の経験ですけど、その練習メニューをする前に、チームメンバーで集まり確認し合うことは結構効果的です。
練習メニューごとに、一旦集合して、そのメニューの目的やコツなどを確認し合うのです。
例えば、
「パスを出す前は必ずスペースを確認しようよ!」
「パスをもらう方は合図の声を出そうよ!”来い”とか”ダイレ!”とか」
「パスをもらう前に動きのスピードを変えよう、単調じゃダメ」
「オフサイドにならないタイミングを考えような」
「試合を想定してやるんだよ!」
みたいな感じで、選手たちで確認するのです。
そうすることで、練習中に、その練習の意図などが意識できて、実戦のイメージをもって練習できると思います。
サッカーのときに、周囲をみること(相手の状況、味方の状況)は常にやっておかなければなりませんし、
コンビネーションにおいて、味方とタイミングを合わせることは、サッカーでは重要なことですよね。
サッカーの試合で効果的にスルーパスを使うには、
- スペースを見つけることができる
- 相手選手の状況がわかる(見えている)
- 味方選手の状況がわかる(見えている)
という「見える」ということが凄まじく重要です。
見えているからこそ、どこにパスを出すのか、いつパスを出すのか、というタイミングが計れるんですね。
「タイミングが合う」ということで考えると、
スペースを見つけることが遅かったり、相手選手の状況がわかるのが遅かったりすれば、スルーパスのタイミングを逸してしまうので、
スペース、相手選手、味方選手を「見る」ということも含めた「タイミングが合う」がことが超大事なんです。
スルーパスの極意である「タイミング」というのは、サッカーではとてもいろんな場面に当てはまるんですけど、
スルーパスのコツでもありますので、再度確認してきましょう。
スルーパスのコツは、
- 相手の後ろのスペースを使うこと
- 相手選手の間を抜けていくこと
- タイミング
です。特に重要な「タイミング」とは、
- パスの強さ
- パスの方向
- パスの時間
- 味方選手の動き
- 相手選手の動き
などの状況のことで、この状況が合うことが「タイミングが合う」ということ。
つまり、「タイミングが合う」ことがスルーパスの極意です。
これらのコツを踏まえての練習を普段から取り入れることで、スルーパスを鍛えることができると思います。
まとめ
以上、今回はスルーパスの練習について紹介しました。
プロのサッカー選手や、ある程度上手いサッカー選手の「ノールック」のスルーパスをご覧になったことがあるかと思います。
ノールックとか言いながらも、見てるんですねぇ、見えてるんですねぇ(笑)
自分が、パサーだ!チャンスメーカーだ!と自負する選手であれば、お洒落で一撃必殺のスルーパスを出してみたいですよね。
スルーパスは、感覚的、インスピレーションが重要になりますけど、
このような感覚やひらめきの引き出しをたくさん持っておくためにも、普段からスルーパスを意識した鍛錬が大事だと思います。
これで、サッカーの実戦スキルであるスルーパスの紹介を終わりますので、過去の記事もご確認いただければと思います。
→絶妙スルーパス!名手の動画でイメージをつかみましょう!【サッカー】
→スルーパスの2つのコツと必殺にするための極意!【サッカー】
今回の記事が読んでくださったみなさんのサッカーのお役に立てればうれしく思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。