現代サッカーでメッシ、C・ロナと並び称されるネイマール。
ブラジル伝統の柔軟でトリッキーなプレーが最大の特徴で、いわゆる「派手なプレー」をすることから、大人気の選手です。
ネイマールも世界屈指のドルブル技術を持っていますので、
今回は、ネイマールのプレーからドリブルの正しい姿勢を確認してみたいと思います。
目次
ネイマール
まずは、ネイマールのプロフィールなどを確認しておきます。
- 国 籍:ブラジル
- 生年月日:1992年2月5日
- 身長体重:175cm/68kg
- 所 属:パリ・サンジェルマンFC(2018年6月現在)
サントスFC、FCバルセロナ、PSGという各国の名門クラブに所属し、
特にFCバルセロナではメッシ、ルイス・スアレスと3トップを形成し、UEFAチャンピオンズリーグを制覇。
ブラジル代表では、ロンドンオリンピックで銀メダル、母国開催のリオデジャネイロオリンピックでは金メダルを獲得しているが、
フル代表でのタイトルはなし。年収は60億円前後と思われます。
ネイマールのドリブルの特徴
ネイマールは得点力がずば抜けていますので、純粋なドリブラーというわけでもないと思います。
特にキックの正確性は秀でていると思います。優秀なアタッカーですね。
それでも独自のドリブルはいろいろな要素によって構成されていますので、その特徴を確認してみたいと思います。
ネイマールの映像でドリブル(特に姿勢)をご覧ください。
インサイドが多い
メッシの場合は利き足のアウトサイドを多用したドリブルでしたが、
ネイマールのドリブルは足のインサイド部分の使用頻度が高いですね。
比較するとわかりやすいのですが、メッシはドリブルの意図や相手を抜いた後のプレーのことを考えて利き足のアウトサイドを使っていると思われますが、ネイマールのドリブルの意図はメッシとは違うのかもしれません。
また、使う足も右のほうが多いですけど、左のインサイドもよく使っていると思います。
インサイド部分を使ったドリブルがネイマールの特徴と言えるでしょう。
足の裏を使ってボール引く
ボールを足の裏で動かすことが多いこともわかるかと思います。
特にブラジル人プレーヤーは足の裏を使うことが多いんですが、
これはフットサルの経験も含んだブラジル独自のサッカー環境や文化が影響しているのではないかと勝手に思っています。
また、ボールを引く、ボールを自分の股の下で扱うことも多いですね。
これは前方への推進力という視点で考えるとマイナスになるんですけど、
ボールを引くというドリブルが、ボールを前方へ運ぶというドリブルとは目的が違うということを意味しています。
ボールを保持する、ボールを守る、ボールを渡さないという目的でのドリブルになります。
メッシとの比較になりますが、メッシは足の裏でボールを使うことも、ボールを引くことも、ネイマールに比べると少ないです。
メッシのドリブルはゴールへ向かって推進していく傾向が多いのでメッシ独自のドリブルになるんですけど、
ネイマールのドリブルは局面を打開するという傾向が多いということです。
足の裏を使うことが多い、ボールを引くことが多いのがネイマールのドリブルの特徴になります。
トリッキーなプレーが多い
ネイマールはドリブルの時にたくさんのフェイントをおり交ぜています。
この映像の中にもボディフェイントやキックフェイントは当然、ブラジル人が得意なシザーズ、ルーレット、股抜き、要らんやろシャペウまで(笑)。
足技が多彩でみている人たちを楽しませてくれますね。
足のいろんな部位を使ってドリブルをすることも含め、この足技のバリエーションの多さは、器用であることを意味していて、
この器用さを支える身体機能が備わっていることを示していると思います。
ネイマールのフィジカルの特徴はとても柔軟でたくさんの動きに対応できると言えるのではないでしょうか。
トリッキーなプレーが多いこともネイマールのドリブルの特徴です。こんな選手はとにかくみていて楽しいですよね。
止まった状態からのスピードアップ
ネイマールが速いというイメージはありませんが、スピードもある程度あるのでしょう。
ただ、ネイマールがドリブルのときによく使っているのが、
止まった状態から一気にスピードアップして相手を抜き去るドリブルです。
ここは、映像でご確認ください。
メッシやネイマールに限らずドリブルで相手を抜き去るには、スピードの変化、緩急は欠かせないもので、
スピードで勝負するロッベンやベイルなども同じように使っていると思います。
技巧派ドリブルでもスピード&パワー派ドリブルでもスピードの緩急は必要ということですね。
この瞬時のスピードアップは選手のフィジカルが重要ですけど、相手と対峙したときにどのタイミングでスピードを上げるかという駆け引きも大事になります。
この瞬発力を利用したドリブルもネイマールのドリブルの特徴だと思います。
ネイマールのドリブルの特徴として、
- インサイドが多い
- 足の裏を使ってボールを引く
- トリッキーなプレーが多い
- 止まった状態からのスピードアップ
これらがあげられると思います。
ネイマールの母国ブラジルはサッカー大国であり、独自のサッカー文化、歴史が根づいています。
選手個々のテクニックを重視し、そのテクニックに影響を与えているのがリズム感であり、最近話題の「ジンガ」の動きなんだと思います。
僕の勝手な解釈では、ジンガの動きとは、全身の力を抜き「ふらふら揺らす」というニュアンスでボールを扱うことなんですが、
ネイマールはもちろんですが、ブラジルのテクニシャンはほぼほぼこんなドリブルや体の動きをしますね。
柔らかくトリッキーなボール扱いはみている人たちからはとても楽しく、エンターテイメント性も高いですから、とても喜ばれます。
ネイマールのトリッキーなプレーは本人のフィジカル、技術にこのブラジルのサッカー文化が影響しているんだろうと思います。
ネイマールの姿勢
このようなネイマールのドリブル、フェイントなどのトリッキーなプレーを可能にするには、
そのプレーを実施する適正なフィジカルが必要になります。
もちろんプロのサッカー選手ですから人並外れたフィジカルを保持していることは分かりますが、
ネイマールの場合、多彩な技を使いますので、それに対応できる姿勢をとることが求められると思います。
いくつか、画像をみてみましょう。
ネイマールに関わらず、ドリブル等のサッカーのプレー中は体幹の強さに基づき、背筋を伸ばした姿勢で実施することが正しいとされます。
背中が丸まってしまうとだめだということです。
しかし、それは基本的な考え方であり、プレーの実施や瞬間的、姿勢を変えることが求められる場面においては、スムーズな体勢の移行が必要です。
この3枚の画像をみるとネイマールはボールを見ていませんね。
lookupして周囲をうかがっています。周囲を見ようとすれば自ずと背筋は伸びます。
3番目の画像は若干背筋が曲がっていますよね。
これは、次のプレーに移るために姿勢を変えようとしている瞬間であり、体の軸によって体重移動をしているところです。
このように、背筋を伸ばした姿勢をとることで、体の軸を安定させ、姿勢を変更することもスムーズにできます。
ネイマールのトリッキーなドリブルやプレーを可能にするのは、
強い体幹に裏付けされたフィジカル、多彩な姿勢をとることのできる身体の柔軟性によるんですね。
プレー時には背筋を伸ばした姿勢をとることを意識してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、ネイマールをプレーを参考にして、ドリブルのときの正しい姿勢について考えてみました。
サッカーのプレー時の基本姿勢はどんな選手でも同じです。
プレーを素早く、プレーを正確に実施するには背筋をピンと伸ばした姿勢をとることが大事です。
そして、ドリブル、シュートなどその時のプレーに応じた姿勢の変更がスムーズにできることが重要です。
そのためには、体幹を鍛えてプレーに適正な身体を整えることは欠かせませんね。
ネイマールのようにいろんな技術を駆使する場合には、変化に応じた姿勢を身につけることが必要になると思います。
ネイマールとメッシのドリブルの違いについてもこちらの記事を参考にされてください。<<なぜ取れない?メッシのドリブルの秘密を探る>>