UEFAヨーロッパリーグ(UEL)での日本人選手の歴代の実績【サッカー】

サッカーの本場、欧州で毎年開催されている国際大会UEFAヨーロッパリーグ、略して「UEL」。

近年は、多くの日本人選手が欧州のクラブでプレーしていますので、

ヨーロッパリーグに出場する、また、活躍する選手が多くなってきました。

そこで、日本人選手のUELでの歴代の実績を調べてみました。

UELでの最高成績、試合出場の実績など、日本人選手の活躍を確認してみましょう。

目次

ヨーロッパリーグ(UEL)に出場した日本人選手

UEFAヨーロッパリーグ(略して「UEL」)ってなんなの?ってことにつきましては、別記事で紹介させていただきます。

ここでは、これまでに、日本人選手が、ヨーロッパリーグでどんな実績を残しているのかにつきまして、

淡々と紹介させていただきたいと思います。

・・・どういう形で紹介すれば、読んでくださる方々にわかりやすいかと考えた末、

「年表」としてまとめるのが、最も良いと考えました!

ので!まずは!年表っぽくまとめてみます。

なお、UEFAヨーロッパリーグは、予選ラウンドからグループステージ、決勝トーナメントという形式になっていますが、

この記事の「実績」では、UELの本戦「グループリーグ→決勝トーナメント」での実績とさせていただきます。

出典:https://www.soccer-king.jp/

1980年代の日本人選手のヨーロッパリーグでの実績

2020年の現在からすると、40年前!

何人かの日本人選手が欧州のサッカーにチャレンジしました。

日本サッカー界のレジェンドである奥寺康彦は、

日本人サッカー選手として初めて、UEFAヨーロッパリーグに出場しました。

奥寺 康彦

  1. 1980-81:ベスト4(1試合出場1得点)ケルン(西ドイツ)
  2. 1982-83:ベスト16(6試合出場1得点)ブレーメン(西ドイツ)
  3. 1983-84:2回戦(4試合出場)ブレーメン
  4. 1984-85:1回戦(2試合出場)ブレーメン
  5. 1985-86:1回戦(2試合出場)ブレーメン

奥寺康彦は、ケルン(西ドイツ)、ブレーメン(西ドイツ)に所属し、ヨーロッパリーグに通算5回出場しています。

通算で15試合出場、最高成績はケルン時代のベスト4。

・・・ただ、ケルンがベスト4に進出したときの奥寺はUEL出場は1試合のみなんですけど。

日本人選手で初めて、UELに出場し、勝利し、得点した!のが奥寺ということになりますね。

日本人サッカー選手のヨーロッパリーグでの活躍の歴史は、奥寺から始まったと言えます。

 

1990年代の日本人選手のヨーロッパリーグでの実績

奥寺康彦に続き、日本人選手が欧州のクラブに所属しヨーロッパリーグに出場するのに、約15年ほど経過します。

やはり、日本サッカー界のレジェンドのひとり中田英寿です。

中田 英寿

  1. 1999-00:ベスト16(2試合出場)ローマ(イタリア)
  2. 2000-01:ベスト16(7試合出場1得点)ローマ
  3. 2001-02:ベスト16(6試合出場1得点)パルマ(イタリア)
  4. 2002-03:2回戦(4試合出場)パルマ
  5. 2003-04:3回戦(4試合出場1得点)パルマ
  6. 2005-06:ベスト32(6試合出場)ボルトン(イングランド)

中田英寿は1999-2000シーズンのヨーロッパカップにローマ(イタリア)の一員として初出場。

初出場がギリで1990年代なので、1990年代で整理させていただきました。

ローマ、パルマ(イタリア)、ボルトン(イングランド)に所属し、

通算6度のUEL出場、29試合出場し、3得点、最高成績はベスト16(←3度)という実績です。

 

 

2000年代の日本人のヨーロッパリーグ

UEFAヨーロッパリーグに出場した日本人選手、

1980年代は奥寺康彦、1990年代は中田英寿、それぞれ1人ずつなんですけど、

2000年以降は、1大会に多くの日本人選手が出場するようになります。

ので!2000年以降は、シーズン毎の日本人選手の実績をまとめてみます。

時系列で表記させていただきますので、中田英寿ももう一度でてきます。

 

UEL2000-01シーズン

  • 中田英寿:ベスト16(ローマ)

UEL2001-02シーズン

  • 小野伸二:優勝(フェイエノールト/オランダ)
  • 中田英寿:ベスト16(パルマ)

出典:https://www.footballista.jp/

ヨーロッパリーグ2001-02シーズンは、日本のサッカー界?日本のサッカーファン?にとって歴史的な大会?となります(笑)

2001-02シーズンのUELには、中田英寿、小野伸二(フェイエノールト)の2人の日本人選手が出場します(1大会のUELに複数の日本人選手が出場するのは初)。

そして、この大会では、小野伸二の所属するフェイエノールトがUEL優勝!(フェイエノールトはUEL2度目の優勝)。

UEFAの国際大会(UELやUCL)で優要したことのある唯一の日本人選手が小野伸二です。

この大会、小野伸二は、8試合出場2得点、

準決勝ではオランダ国内のライバルPSV(←当時めっちゃ強かった)をPK戦で退け、

準決勝では怪物ロナウド、セードルフらを擁するインテル(イタリア)に競り勝ち、

決勝では、これまた欧州のビッグクラブ、ドルトムントを3-2で破り、優勝したわけです。

ドルトムント戦、小野伸二は決勝アシスト!!!

 

UEL2002-03シーズン

  • 稲本潤一:3回戦(フラム/イングランド)
  • 中田英寿:2回戦(パルマ/イタリア)

UEL2003-04シーズン

  • 中田英寿:3回戦(パルマ/イタリア)
  • 小野伸二:2回戦(フェイエノールト/オランダ)
  • 藤田俊哉:2回戦(ユトレヒト/オランダ)
  • 高原直泰:1回戦(ハンブルガー/ドイツ)

UEL2004-05シーズン

  • 小野伸二:ベスト32(フェイエノールト)

UEL2005-06シーズン

  • 高原直泰:ベスト16(ハンブルガー)
  • 中田浩二:ベスト16(マルセイユ/フランス)
  • 中田英寿:ベスト32(ボルトン/イングランド)
  • 小野伸二:1回戦(フェイエノールト)

 

UEL2006-07シーズン

  • 高原直泰:Gリーグ(フランクフルト/ドイツ)
  • 中田浩二:Gリーグ(バーゼル/スイス)

 

UEL2007-08シーズン

  • 中田浩二:ベスト32(バーゼル)

 

UEL2008-09シーズン

  • 松井大輔:ベスト16(サンテティエンヌ/フランス)
  • 長谷部誠:ベスト32(ヴォルフスブルク/ドイツ)
  • 大久保嘉人:ベスト32(ヴォルフスブルク/ドイツ)

UEL2008-09シーズンの日本人選手について、記念?すべき点があります。

同じクラブから2人の選手がUELの試合に出場しました。

ヴォルフスブルクに所属していた長谷部誠(6試合出場1得点)と大久保嘉人(2試合出場)です。

・・・ただ、同時に試合に出場したかどうかについては、ちょっと記憶が定かではありませんm(__)m

 

UEL2009-10シーズン

  • 長谷部誠:ベスト8(ヴォルフスブルク)

 

以上、2000年代のヨーロッパリーグでの日本人選手の歴史、実績です。

2000年代は9人の日本人選手がUELに出場しました。

  1. 中田 英寿
  2. 小野 伸二
  3. 稲本 潤一
  4. 藤田 俊哉
  5. 高原 直泰
  6. 中田 浩二
  7. 長谷部 誠
  8. 大久保 嘉人
  9. 松井 大輔

2001-02シーズンの、小野伸二(フェイエノールト)のUEL優勝!

2020年現在までに、欧州の国際大会で優勝した唯一の日本人選手です。

 

2010年代の日本人のヨーロッパリーグ

続いて、2010年代のUEFAヨーロッパリーグに出場した日本人選手を確認しておきましょう。

欧州のクラブでプレーする日本人選手が多くなりますので、UELに出場する選手も多くなりますよ。

出典:https://news.yahoo.co.jp/

UEL2010-11シーズン

  • 本田圭佑:ベスト16(Cモスクワ/ロシア)
  • 岡崎慎司:ベスト32(シュトゥットガルト/ドイツ)
  • 香川真司:Gリーグ(ドルトムント/ドイツ)

UEL2011-12シーズン

  • 内田篤人:ベスト8(シャルケ/ドイツ)

 

UEL2012-13シーズン

  • 岡崎慎司:ベスト16(シュトゥットガルト)
  • 酒井高徳:ベスト16(シュトゥットガルト)
  • 長友佑都:ベスト16(インテル/イタリア)
  • 細貝萌:ベスト32(レバークーゼン/ドイツ)
  • 酒井宏樹:ベスト32(ハノーバー/ドイツ)

UEL2013-14シーズン

  • 乾貴士:ベスト32(フランクフルト)

UEL2014-15シーズン

  • 長友佑都:ベスト16(インテル)
  • 久保裕也:ベスト32(ヤングボーイズ/スイス)
  • 南野拓実:ベスト32(ザルツブルグ/オーストリア)

UEL2015-16シーズン

  • 香川真司:ベスト8(ドルトムント)

内田篤人(シャルケ)もUELに出場しましたが、ウッチーの出場機会はありませんでした。

 

UEL2016-17シーズン

  • 内田篤人:ベスト8(シャルケ)
  • 瀬戸貴幸:ベスト32(アストラ・ジュルジュ/ルーマニア)
  • 長友佑都:Gリーグ(インテル)
  • 久保裕也:Gリーグ(ヤングボーイズ)
  • 吉田麻也:Gリーグ(サウザンプトン/イングランド)
  • 南野拓実:Gリーグ(ザルツブルグ)
  • 武藤嘉紀:Gリーグ(マインツ/ドイツ)

内田篤人(シャルケ)はベスト8に進出しましたが、ウッチーのUEL試合出場は1試合のみです。

長友佑都のインテルと吉田麻也のサウザンプトンは、予選リーグで同組となり、

ホーム&アウェーの2試合でともにスタメン出場し対戦しています。

 

UEL2017-18シーズン

  • 酒井宏樹:準優勝(マルセイユ/フランス)
  • 南野拓実:ベスト4(ザルツブルグ)
  • 大迫勇也:Gリーグ(ケルン)

UEL2017-18シーズンは、日本人選手の所属クラブが上位進出し、決勝進出をかけて対戦しました。

酒井宏樹のマルセイユと南野拓実のザルツブルグです。

ただし!酒井宏樹は怪我の影響でザルツブルグ戦は出場なし、

南野はマルセイユ戦2試合とも途中出場しています。

ザルツブルグを破り決勝進出を果たしたマルセイユでしたが、決勝でアトレチコ・マドリードに敗れました。

決勝戦、酒井宏樹はベンチ入りしましたが、出場はありませんでした。

しかし、酒井宏樹はこのシーズンのUELで14試合出場1得点の実績で、マルセイユの準優勝に大きく貢献しています。

 

UEL2018-19シーズン

  • 長谷部誠:ベスト4(フランクフルト)
  • 南野拓実:ベスト16(ザルツブルグ)
  • 長友佑都:ベスト32(ガラタサライ/トルコ)
  • 乾貴士:ベスト32(ベティス/スペイン)
  • 伊東純也:ベスト32(ヘンク/ベルギー)
  • 酒井宏樹:Gリーグ(マルセイユ)
  • 原口元気:Gリーグ(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)

長谷部誠のフランクフルトがUELベスト4に進出!

優勝したチェルシーとPK戦までもつれましたが、惜しくも決勝進出を逃しました。

しかし、インテル、ベンフィカという強豪を破ってのベスト4ですから、興奮しましたね(笑)

長谷部はこのシーズンのヨーロッパリーグ優秀選手に選出されました。

また、南野拓実(ザルツブルグ)は、Gリーグでハットトリックを達成。

ヨーロッパリーグで日本人初のハットトリック達成者となりました。

 

UEL2019-20シーズン

  • 長谷部誠:ベスト16(フランクフルト)
  • 鎌田大地:ベスト16(フランクフルト)
  • 中島翔哉:ベスト32(ポルト)
  • 久保裕也:ベスト32(ヘント)
  • 菅原由勢:ベスト32(AZ/オランダ)
  • 奥川雅也:ベスト32(ザルツブルグ)
  • 堂安律:Gリーグ(PSV/オランダ)
  • 西村拓真:Gリーグ(Cモスクワ)
  • 浅野琢磨:Gリーグ(パルチザン/セルビア)

2019-20シーズン、フランクフルトの鎌田大地が決勝トーナメント1回戦でハットトリック達成(UELで日本人2人目)。

2010年代最後のヨーロッパリーグ本戦には、9人の日本人選手が出場するという実績となっています。

 

以上、2010年代のヨーロッパリーグでの日本人選手の歴史、実績です。

出場選手、実績に、漏れがあるかもしれませんが、

おおむね、このような日本人選手たちがヨーロッパリーグ本戦に出場し、活躍しているということになります。

 

時系列で紹介しましたように、

1980年代の奥寺康彦、1990年代の中田英寿、

また、2000年代の小野伸二、稲本潤一、高原直泰、中田浩二という、いわゆる「ゴールデンエイジ」、

南アフリカW杯の中心選手たちの活躍を経て、2020年の現在までに、

ヨーロッパリーグで活躍する日本人選手が増えてきたことが、わかりますよね。

世界のサッカーの本場である欧州サッカー界、

そのUEFA国際大会であるヨーロッパリーグの日本人選手の歴史、実績はこのような感じです。

ヨーロッパリーグでの日本人選手の記録など

UEFAヨーロッパリーグでの日本人選手の記録などをまとめてみます。

最高成績、最多出場、最多得点などを紹介します。

なお、2019-20シーズン終了までの成績、実績、またUEL本戦でのデータです。

 

日本人選手のUEL成績

  • 小野伸二:優勝(1回)
  • 酒井宏樹:準優勝(1回)
  • 長谷部誠:ベスト4(1回)/ベスト8(1回)
  • 奥寺康彦:ベスト4(1回)
  • 南野拓実:ベスト4(1回)
  • 内田篤人:ベスト8(2回)
  • 香川真司:ベスト8(1回)

 

日本人選手のUEL大会出場回数

  • 6回:中田英寿
  • 5回:奥寺康彦
  • 4回:小野伸二
  • 4回:長谷部誠
  • 4回:長友佑都
  • 4回:南野拓実

 

日本人選手のUEL試合出場回数

  • 30試合:長谷部誠
  • 29試合:中田英寿
  • 24試合:南野拓実
  • 20試合:小野伸二
  • 20試合:酒井宏樹
  • 18試合:香川真司
  • 16試合:長友佑都
  • 15試合:奥寺康彦
  • 14試合:高原直泰

 

日本人選手のUEL得点数

  • 6点:南野拓実
  • 6点:鎌田大地
  • 5点:香川真司
  • 3点:中田英寿
  • 3点:小野伸二

※南野拓実、鎌田大地は、それぞれハットトリックを1回記録しています。

 

以上、UELでの日本人選手の記録などをまとめてみました。

ちなみに、日本人選手が所属してUELに出場したサッカークラブをみてみると、

フランクフルト(ドイツ)が最も多く4人(高原直泰、乾貴士、長谷部誠、鎌田大地)です。

日本人選手とフランクフルトは馴染みがあると言えるかもしれません(笑)

 

さらに、ちなみになんですけど、

UELで優勝経験のあるアジア人は、3人しかいません(←私の知っている限り、たぶん笑)。

そのうちの1人が小野伸二なんですけど、

UEFAヨーロッパリーグは、UEFAチャンピオンズリーグとの比較から、ちょっと軽く評価されがち?なんですけど、

優勝するのはとても難しく、価値があるんですね!

ですから、酒井宏樹、南野拓実、長谷部誠たちの成績が、「惜しい!」んですよね(笑)

小野伸二に続くUEL優勝を勝ち取る日本人選手の登場に期待したいですね。

まとめ

以上、ここでは、UEFAヨーロッパリーグで活躍した日本人選手を紹介しました。

2019-20シーズン終了の段階でこの記事を書いていますが、

次のシーズンからは2020年代に突入していきます。

奥寺や中田英の活躍で、日本人サッカー選手のUELは始まったと言え、

2020年現在では、多くの日本人選手がヨーロッパリーグに出場するに至っています。

今後のヨーロッパリーグに、日本人選手の活躍に期待したいですよね。

 

この記事が読んでくださったみなさんのサッカーの楽しみにお役にたてればうれしく思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

1 個のコメント

  • グループリーグがあり、2位以内突破の現在と異なり、完全トーナメント時代のUEL=UEFACUPは、GLでの巻き返しが不可能。4回戦やベスト16進出に、H&A計で勝ち続けねばならず、勝ち抜きはより至難でスリリングであった(決勝トーナメント後の道のりは同じ)。試合数もGLがある現在、6試合は最低限担保される。 
    例えば、中田英寿が6期出場しているが、その出場試合数は最低でも現在の38試合相当*になる。
    また、奥寺の時代、UCLが各国1位と前年覇者のみだった為、UEL(UCP)は現代であればCLクラブが参加する格式の非常に高い大会であったと言える。
    両者とも、現代プレミアやラリーガのような、欧州の2大リーグからのUEFA大会参戦であった。

    *6期中5期完全トーナメント。1期目は移籍直後にベスト16。6期目はGL創設後、決勝トーナメント進出。残り4期の内、2期ベスト16 → 2+(6*4+2*2)+(6+2)= 38

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