サッカーのポジションで最も守備的な能力が求められるセンターバック。
センターバックの役割は守備だけに留まりません。そこで今回はセンターバックの役割について考えてみましょう。
セルヒオ・ラモスを目指すのか、中澤佑二を目指すのか、フランコ・バレージを目指すのか、それはあなた次第です。
目次
センターバックのポジション
過去記事でも書いたことはあるんですけど、再度センターバックのポジションを確認しておきましょう。
↑黄色い星印がセンターバックです。フォーメーションの違いにより配置される人数は2~3人ですけど、センターバックはピッチ上の選手の最後尾に位置し、ディフェンスラインの中央に配置されるポジションです。
システムによって異なりますが、センターバックは3つのタイプに分かれます。
ストッパー(Stopper)
「阻止する人」という意味で、相手のFWをマークしてプレーを阻止する役割のセンターバックです。
スウィーパー(Sweeper)
「掃除人」という意味で、ストッパーのように相手のFWをマークするのではなく、ストッパーの後方でカバーリングをする役割のセンターバックです。
リベロ(Libero)
「自由な人」という意味で、ポジションの位置はスウィーパーと同じです。守備のときにはスウィーパーの役割をしますが、攻撃のときには自由に攻撃参加をする役割のセンターバックです。
センターバックにはストッパー、スウィーパー、リベロという3つのタイプがありますけど、ポジションについてはフォーメーションの最後尾でディフェンスラインの中央に位置しています。
センターバックの役割
それではセンターバックの役割を確認しましょう。
これまでにこのブログで紹介していますけど、サッカーの試合では、どのポジションであろうと守備と攻撃を行います。
ポジションの違いによって守備と攻撃の比重、プレーの内容に違いがありますけど、どのポジションでも守備の役割、攻撃の役割があることを覚えておきましょう。
センターバックの役割も守備のときの役割、攻撃のときの役割があります。
また、守備や攻撃の役割は、通常自分の担当するエリアで行います。
センターバックも担当するエリアがあり、そのエリア内での役割を遂行します。
↓こちらがその図になります。
自陣からハーフウェイライン辺りまでのピッチに中央部分(白いエリア)がセンターバックの通常担当するエリアです。このエリア内での守備と攻撃を行います。
また、状況によって、隣接するエリアのヘルプ、フォローをすることがあります。
図で言うと、上下の黒いエリアがサイドバックの担当するエリアですが、
このエリアのヘルプやフォローもセンターバックの役割になります(セオリーでは、センターバックはあまりサイドに引っ張り出されてはいけませんけどね)。
守 備
- 1対1の守備
- インターセプト
- ボールカット(ヘディング含む)
- ボールクリア(ヘディング含む)
- マンマーク
- タックル/チャージ
- ブロック
- カバーリング
- コンビプレー
攻 撃
- ショートパス
- ロングパス(フィード)
- セットプレー参加(チームによる)
その他
- ポジショニング
- コーチング
- 状況把握(周囲をみること)
守備、攻撃、その他と役割を区分けしまして、それぞれの役割に必要なプレー、技術をまとめてみました。
守備の場面では担当エリアで守備をするわけですから、担当エリアに進出してくる相手選手をマークしながら、機をみてインターセプト、ボールカット、クリア、カバーリングなどで相手の攻撃を阻止することが求められます。
相手からボールを奪うことを最優先に考えなければなりません。
ボールを奪うことができないままゴールに迫られた場合には、タックル、チャージ、ブロックなどで得点させない守備をしなければなりません。
また、試合を優位に進めるために、状況をみながら守備の準備を整えたり、危険を未然に防いだりするための適切なポジショニング、コーチング、コンビプレーなども必要になります。
これらのプレーによって、担当するエリアの守備を行うことがセンターバックの役割になります。
攻撃では、担当するエリアでのビルドアップ(攻撃の組み立て)が主な役割となります。
相手からボールを奪った瞬間から攻撃が始まりますから、奪ったボールを正確に味方に繋ぐショートパスは鉄の掟並みに必要です。
また、保持したボールを前方に大きく蹴りだすロングパス、フィードも必要になります。
ロングパスは前線の選手に目がけて送るパスと、空いたスペースへ蹴り込むパスとありますが、ロングパスを蹴ることのできるセンターバックは貴重です。
センターバックの選手はロングパスを練習して、武器にしてもらいたいですね。
守備と攻撃の役割を確認しましたが、センターバックにはもうひとつ重要な役割があります。
攻撃のときの役割であるビルドアップも含みますが、試合中のチーム全体のマネジメント(管理)です。
ポジションの位置が最終ラインの中央部ですので、試合中に味方も相手も含めピッチ全体を見渡すことができるポジションですので、
チャンスになりそうな場所や状況、危険になりそうな場所や状況が把握しやすいんですね。
この状況を味方に伝達するコーチング(指示)を行うことによって、チームを優位にするためのマネジメントが必要となるのです。
担当するエリアでの守備、担当するエリアでの攻撃、特にビルドアップ、そして守備、攻撃を含めたチーム全体のマネジメント、この3つがセンターバックの役割になります。
良いセンターバックになるために
センターバックの役割を考えてきましたが、いきなり全ての役割をこなすことは難しいです。
練習を重ねて堅実なセンターバックになっていけば良いと思います。
センターバックはDFですので、やはり守備能力が高くないと務まりません。
それもフォーメーションの最後尾でゴール前を守備しますから、センターバックが突破されると、残るはGKだけという大ピンチになってしまいます。
攻撃よりもマネジメントよりも、1対1のディフェンス、ボールカット、クリア、ブロックなどの守備に必要な技術を高め、オールラウンドに守備ができるようにならなければなりません。
守備ができるようになったら、次は攻撃ですね。
センターバックの攻撃の基本はパスを中心としたビルドアップ(攻撃の組み立て)です。最後尾ですから、前線の状況は常に見えているわけですから、
安全なエリアへのショートパス、効果的な局面を作り出すロングパス、フィードができるようになりたいですね。
ロングキックができるようになれば、自ずとロングシュートも狙えるようになります。
また、センターバックはフィジカルに恵まれた選手が担当することが多いので、チームの方針によっては、セットプレーでの攻撃参加で得点を狙うということも考えられます。
ビルドアップができるようになったら、得点を狙うセンターバックを目指すと良いですね。
堅実な守備もできて、攻撃のビルドアップもできるようになったら、チーム全体のマネジメントです。
ピッチ内の状況を把握する力を養って、チームのメンバーとのコミュニケーションによって、チーム全体を動かすことのできるセンターバックになりましょう。
この3つの役割を満遍なくできるようになったら、間違いなく、良いセンターバックといえるでしょう。
役割をひとつずつ満たしていくことをお勧めします。
まとめ
以上、今回はサッカーのポジション、センターバックの役割について考えてみました。
- 担当エリアの守備
- 担当エリアの攻撃
- チーム全体のマネジメント
これがセンターバックの役割です。
センターバックはチームの中で重要ポジションで、センターバックの力量がチームの力量に直結します。
ゲーム中はリーダー的な存在になりますので、技術的にもメンタル的にも、チームの中心的なポジションになります。
良いセンターバックになれるよう練習していきましょう。
センターバックについての過去記事<<センターバックの適性について考えてみましょう【サッカー】>>もご参照ください。
最後まで読んでくださってありがとうございます。