わざとファウルをもらおうとする行為について【サッカー】

ロシアワールドカップで、ネイマールのわざとファウルをもらおうとするプレーが批判されました。

やりすぎですよねぇ。

このわざとファウルをもらおうとするプレーは、多くの人が批判的で、サッカーの面白くないところだと指摘されていますね。

今回は、この行為について、僕の経験に基づいていろいろ考えてみたいと思います。

目次

わざとファウルをもらおうと

サッカーの試合で、ファウルをもらおうとして、わざとダイブしたり、ひっくり返ったり、大げさに痛がったり・・などとする場面をご覧になったことがありますよね。

↓こんな感じです。

 

サッカーに限らずでしょうけど、ルールに反してファウルを与えてしまうと、

ファウルを犯した側はピンチになりますし、反則をされた側はチャンスになるわけですね。

もちろん、ピンチやチャンスにも程度があり、サッカーにおいては、

その位置によって、大ピンチや大チャンスになることもあります。

味方にチャンスを生み出し、相手を不利な状況に陥れるために、ファウルをもらおうとして、わざと大げさに倒れたり、ダイブしたりしています。

痛くもないのに大げさに痛がったり、長い時間倒れていたりするのも、

相手を処分(イエローカードなど)させようとしたり、時間を稼ごうとする意図があるわけです。

 

紹介した映像の中の、わざとファウルをもらおうとする行為は、おそらくファウルとなっていないと思いますが、

ときどき、ファウルをとってもらえることがあります。

これは、サッカーの試合は、主審(レフェリー)、副審(ラインズマン)の3人の審判の判断によって進められるという性質がありますから、

わざと倒れても、わざと痛がっても、審判の判断でファウルとなることがあるんです。

サッカー界ではよく言われるのですが(←サッカーだけに限らないと思いますけど)、審判との駆け引きだったりするのです。

本当はファウルでなくても、わざとファウルをもらおうと行為を、

審判がファウルだと判断すれば優位になるわけですから。

 

審判との駆け引きということで言えば、

野球でもキャッチャーが、ピッチャーの投球をストライクであるかのような高度なキャッチングをしたりしますが(←日本ではキャッチャーの技術のひとつだと言われます)、

国際的にはマナー違反である行為だと言われていますね。

 

このような審判を欺く行為、有利な判定をしてもらえるような行為を、皆さんはどう思われますか?

ファウルをもらうとめにわざと倒れたり、痛がったりする行為をどう思われますか?

 

僕は、人それぞれが、それぞれの考え、印象で良いと思います。

わざとらしいプレーに嫌悪感を抱く方もいらっしゃるでしょうし、

贔屓のチームが優位になるんだったら、わざとらしいプレーも良し、という方もいらっしゃるでしょう。

サッカー選手が試合をして、審判が試合を判定し、その試合を観ている人たちが楽しむ?感動する?悔しがる?という、

選手も審判も観客も含めてサッカーだと、僕は思っています。

  • ファウルをもらおうとわざとダイブする選手もサッカー
  • 欺こうとした選手に相手選手が激怒するのもサッカー
  • 審判がシミュレーション(ファウルをうけたふりをすること)を見抜けずファウルと判断してまうこともサッカー
  • シミュレーションと判断され逆にファウルをとられるのもサッカー
  • そんな選手や審判で行われるサッカーに観客が一喜一憂するのもサッカー
  • このわざとらしいプレーがサッカーの嫌なところと思われるのもサッカー?

・・・と考えます。

スポーツマンシップに則ってサッカーは行われるべきだという考えもあれば、

エンターテイメントとしてサッカーを楽しむんだという考えもありますよね。

どちらを推奨するわけでもありませんが、サッカーで行われるこのわざとファウルをもらおうとするプレーも、サッカーの試合ではよくあることです。

ちなみに、わざとやったかどうかは「本人のみぞ知る」ところだと思いますけど、

審判を欺く行為では、↓こんなこともあります。

やってますでしょ(笑)。

ゴールと判定されたかどうかは知りませんが、スコールズ、クローゼ、メッシというそうそうたる名選手が手でゴールしてますね(笑)

1位?はマラドーナ伝説の神の手ゴールです。

僕はこの試合をテレビで観ていました。テレビの前で「ハンドだろ!!」と大声をあげました。

もともとマラドーナ好きではありませんでしたが(←プラティニやジーコ、ファルカン、ボニエクが好きでしたので)、

このプレーでマラドーナとアルゼンチンを永遠に嫌いになりました(笑)

マリーシア

サッカー用語?で「マリーシア(malicia)」という言葉があります。

ずる賢さ」を意味するポルトガル語です。

日本のサッカーは1980年代頃?からブラジルサッカーの影響を大きく受けていて、

ポジションを表すボランチという用語もブラジルの影響を受けたものです。

そして、マリーシアという言葉もブラジルサッカーから影響を受けたもので、

日本では「サッカーのときのずる賢さ」ということで認知されていると思います。

 

マリーシアの解釈は各国によってちょっと異なるもののようで、

ブラジルでは試合を優位に運ぶための駆け引きのことを指し、

ルールの裏を欠くという反スポーツ的な意味合いはないようです。

アルゼンチンでは、時間稼ぎ、オーバーアクション、相手選手への挑発など、いわゆる「汚いプレー」が含まれているとのこと。

日本のマリーシアは、「ずるい」という解釈が大きいようで、

アルゼンチンと似ていますが、時間稼ぎ、審判に見えないところでの反則行為、

そしてシミュレーションによるファウルの獲得などが該当するプレーになります。

 

日本に限ったことではありませんが、サッカーの試合で勝っている状況で、相手のコーナーフラッグのところまでボールを運び、

そこでボールをキープして時間を進めようとするプレーをみたことがありますでしょ。

2018ロシアワールドカップのポーランド戦でも、日本は前代未聞の負けている状況で時間稼ぎをして、世界中の話題となりましたね。

このような時間稼ぎをどう思われますか?奨励する人もいれば、見苦しいと思われる方もいらっしゃるでしょう。

 

もうお分かりかと思いますが、日本ではマリーシアに、わざとファウルをもらう行為が含まれているのです。

本来のマリーシアはスポーツマンシップに反する行為を指すのではないのですが、

各国のサッカー事情と言いましょうか文化と言いましょうか、

印象はどうあれ、わざとファウルをもらう行為もサッカーの一部として認知されているということになります。

 

わざとファウルをもらう行為を考えるときに、このような行為とマリーシアという考え方が関連しているということも知っておくと良いと思います。

しかし、マリーシアの本場?であるブラジルの選手たちは、

「あ!今のずるっ!!」というようなプレーをよく披露してくれますけどね(笑)

これからのプロのサッカーの試合では、シミュレーションなどはビデオ判定の導入によって減っていくと思います。

ビデオ判定のない、これまでと同様の人間である審判3人で裁く試合ではあるかもしれませんけど。

個人的な考え

わざとファウルをもらう行為とマリーシアとの関連について偉そうな講釈を言わせていただきましたが、

僭越ながら、これらの行為について、僕の個人的な考えを述べさせていただきたいと思います。

皆さんの参考になればと思っていますが・・・、決して真似はしないでください。

 

僕は、わざと倒れてファウルをもらうことがかなり得意です。

実際にファウルやペナルティキックを獲得したことがあります。

これにはコツがあります(←教えませんけど)。

ただし、中学生、高校生の頃はやっていません。二十歳を過ぎてからです(笑)。

 

なぜ、わざとファウルをもらうのか、理由は2つあります。

ひとつは、もちろんチャンスを作るためです。

もうひとつは、観ている人たちに楽しんでもらうためです(笑)

社会人になってからのサッカーは、よっぽどレベルが高くない限りは、

草サッカーや趣味活動の延長程度のリーグ戦が多いですよね。

勝ち負けではなくサッカーをやっていること自体を楽しむという目的で試合をしたります。

そうなるとサッカーの試合は、プレーする選手は当然ですが、家族、子供さん、彼女なんかが試合を観に来てくれます。

試合を観に来てくれる人たちに面白いサッカー、面白いプレーをみせてあげたいんですよね(笑)。

僕にとって、その面白いという部分のひとつが、わざとファウルをもらうプレーで、

実際に喜んでもらえましたし、試合後の飲みか・・・いや、反省会では話題になって大いに盛り上がるわけです。

チーム内で「倒れてファウルをもらう人」という認定をされたら、

期待をひしひしと感じますので、試合ではわざと倒れてファウルをもらうプレーをしなければならなくなります。

吉本新喜劇の定番のみんなでひっくり返るあれと同じようなものですね(笑)

 

奨励するのではありませんが、もしやりたい方がいらっしゃるのであれば、アドバイスを2つほど。

草サッカーなどのリーグは、リーグの所属チームもだいたい同じですから、チームを超えた関係ができてきます。

リーグ内であれば違うチームの選手でも、どんな選手かがわかってくるのです。

ですから、わざとファウルをもらう行為は、覚えられたら通用しません。

審判もリーグ内の他のチームの選手ですから。

成功するのは、覚えられるまでの短い期間です(笑)

 

もうひとつは、相手にめっちゃ文句言われます、抗議されます。

やるんだったら、相手選手やベンチからの怒涛の抗議を受ける覚悟をもって、やってください(笑)

 

キッズから高校生くらいまでの選手は、シミュレーションを武器にするのは無理でしょう。

スポーツマンシップに則り、試合に勝つためのサッカーをやるわけですから。

指導者も教えるわけがありませんし、逆に怒られると思います。

スポーツマンシップに則らないというわけではありませんが、

サッカーが真剣勝負ではなく、エンターテイメント性、楽しむものであれば、こんなプレーもあっても良いと思います。

あくまで、僕個人の考えです。

先にも言いましたが、わざとファウルをもらおうとする行為、審判の判断ミスを期待すること、

観ている人たちが、これらの行為にどんな印象を抱くのかということも含めて、サッカーだと思っています(笑)

まとめ

以上、今回は、ネイマールで話題になったわざとファウルをもらう行為について、いろいろ考えてみました。

真剣勝負!大きな運営費がかかっているようなサッカーではビデオ判定が導入されますから、このようなプレーは減っていくと思われます。

選手が試合して、裁く審判がいて、試合を観てくれるお客さんがいて、サッカーが成り立っています。

選手も審判もお客さんも、目の前のサッカーに思い入れや感情があると思います。

正々堂々、クリーン、賢さ、汚さ、狡さ、そんなのが入り混じるのもサッカーです。

マラドーナを好きな人もいれば、僕のようにマラドーナが大っ嫌いな人もいる、

でもみんなサッカーが好きなんですよね(笑)。

 

今回の記事が読んだ下さった皆さんのサッカーのお役に立てればうれしく思います。

もしよかったら過去記事の<<フランス代表メンバー、注目選手とあの問題【サッカー】>>もご一読ください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。