名将って?歴代の日本代表監督から考えてみます【サッカー】

サッカーに関わらず、いろいろなチームには監督がいて、

その監督の中で「名将」と言われる人たちがいますよねぇ。

・・・どういう監督が名将なのでしょうか?

勝率の高い監督?弱いチームを勝たせる監督?どう考えて良いか難しいです。

今回は歴代の日本代表監督を振り返りながら、名将とは?について考えてみます。

歴代の日本代表監督

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サッカーの監督の中で名将と言われる監督はいろいろいまして、

今回はその名将とはなんぞや?と考えてみるんですけど、

その例として歴代の日本代表の監督の実績等を振り返ってみようと思います。

あ、日本代表監督の名将を決めるというものではありませんm(__)m

各監督の実績、影響などから名将とは?のヒントを探してみたいのです。

歴代の日本代表の監督を振り返るとなると古くは

「ベルリンの奇跡」の鈴木重義氏「メキシコ銅メダル」の長沼健氏など古~い監督まで遡らなければならなくなりますので、

ハンス・オフト氏以降で考えたいと思います。

ハンス・オフト

オランダ人。1992~1994年に日本代表監督を務めます。ドーハの悲劇のときの監督です。

日本代表初の外国人監督で、ダイナスティカップ初優勝、AFCアジアカップ初優勝と日本代表に国際大会での優勝をもたらした初めての監督です。

戦術的にはスモールフィールド、アイコンタクト、ディシプリン(規律)などのシンプルな決め事を徹底させ、選手に同じ意識を持たせるようにしました。

代表戦歴通算27試合17勝6分4敗。

日本代表監督退任後はJリーグの磐田、京都、浦和などの監督を務めました。

日本サッカーがプロ化される時期の代表監督を務め、日本代表を強くしていった功績は大きいと思います。

ロベルト・ファルカン

ブラジル人。1994年の短期間日本代表の監督を務めます。

日本代表の監督を務める前はブラジル代表やブラジルのクラブチームの監督経験があります。

ブラジル代表監督のときに、後に長くブラジル代表の中心となる当時まだ若かったカフーやマウロ・シルバなど若手選手を選出し、

若い選手の育成に定評があるといわれていました。

日本代表のときにも若い小倉隆史、前園真聖、岩本輝雄、名塚善寛などを選出しました。

アジア競技会のサッカー競技でノルマを達成することができずに解任されてしまいます。

代表戦歴通算9試合3勝4分2敗。

日本代表監督退任後はブラジル国内クラブチームの監督を務めているようです。

成績は伴いませんでしたが、当時無名だった岩本や名塚などの若い選手を登用したことはファルカンの特徴だと思います。

加茂 周

1994~1997年に代表監督を務めます。

1998年のフランスW杯予選中に成績不振により更迭されてしまいます。

日産の黄金時代を作った国内No.1の監督として代表監督に選出されたとのこと。

当時世界最先端と言われていたゾーンプレスを推し進めようとしましたが、代表では結果が伴いませんでした。

代表戦歴通算46試合24勝8分14敗。

代表監督退任後は京都や関西学院大の監督を務めました。

フィリップ・トルシエ

フランス人。1998~2002年に代表監督を務めます。2002W杯のときの代表監督。

トルシエはフランス国内のクラブチームやアフリカ諸国の代表監督経験があり、

日本サッカー協会が崇拝?するベンゲルの推薦によって日本代表の監督に就任します。

1999年FIFAワールドユースで小野伸二、本山、高原、稲本などのゴールデンエイジを率い、準優勝。

日本代表がFIFA主催の国際大会で決勝に進出するのは初めてのことで、快挙です。

2000年シドニーオリンピックで決勝トーナメントに進出(←32年ぶり)、

同じく2000年レバノンで開催されたアジアカップで優勝(←中東で東アジアの国が優勝したのは初めてのこと)。

2001年コンフェデ準優勝、2002年欧州遠征でポーランドに勝利(←欧州でアウェーの日本が初勝利)、自国W杯でベスト16進出(←自国開催とはいえ初のこと)。

このようにトルシエは日本代表の「初」という快挙をいくつも起こしています

戦術的には当時世界の主流であった3バックでそれもフラットなラインを引くフラットスリーというシステムが特徴でした。

代表戦歴通算50試合23勝15分12敗。

日本代表監督退任後はカタールやモロッコの代表監督を務めたようです。

ジーコ

ブラジル人。2002~2006年に日本代表監督を務めます。

2004年アジアカップ優勝、2006年ドイツW杯グループリーグ敗退。

戦術的には大まかな方向性を示すのみで細かな決まり事を設定しなかった。

これが選手の自主性に任せるという方向性ということでしょう。

この自主性が2006ドイツW杯の結果に繋がったのかもしれませんね。

代表戦歴通算71試合38勝15分18敗。

試合数、勝ち数は歴代の日本代表監督で1位

日本代表監督退任後はフェネルバフチェ、CSKAモスクワ、オリンピアコスなどのクラブチームの監督を務めたようです。

イビチャ・オシム

ボスニア・ヘルツェゴヴィナ人。2006~2007年に日本代表監督と務めます。

1990年W杯でユーゴスラビアでストイコビッチなどを率いて旋風を巻き起こし、

その後千葉の監督を務めていたことから日本代表の監督を務めることになります。

2007年のアジアカップで4位。

戦術的な特徴としては運動量と知性を基本として、選手が複数のポジションでプレーすることができるユーティリティを求めました。

体調不良により監督を退任します。代表戦歴通算20試合13勝2分5敗。

岡田 武史

岡ちゃんはちょっと特殊な監督経歴で、加茂監督の更迭後の1997~1998、オシム監督の後の2007~2010の2回代表監督を務めています。

1998フランスW杯を率いてグループリーグ敗退、2010南アフリカ大会は自国開催以外の大会でベスト16に初進出しました。

岡ちゃんには理想とする戦術があるんでしょうけど、この2大会では目の前の相手を分析し、どうやったら勝てるのかというモウリーニョ的な方向性でした。

「ジョホールバルの奇跡」でW杯本戦に導いたり、予想を覆しベスト16に進出したり、という実績のある監督ですね。

代表戦歴通算64試合31勝16分17敗。

札幌やマリノスでの監督経験や中国のクラブチームでも指揮をとりました。

アルベルト・ザッケローニ

イタリア人。2010~2014年に代表監督を務めます。

ミラン、ユヴェントスなどイタリアの強豪クラブの監督を務めた後日本に来てくれました。

2011年のアジアカップ優勝、2014年ブラジルW杯グループリーグ敗退。

戦術的には3-4-3のフォーメンションによる攻撃的なサッカーが自身の得意技ですが、日本代表では浸透しませんでした。

代表戦歴通算55試合30勝12分13敗。

2018年現在、UAEの監督を務めています。

西野 朗

2018年ハリルホジッチの突然の解任後、ロシアW杯を率いました。

国外のW杯で2度目のベスト16に進出を果たし、ベルギー戦で敗退しあと一歩でベスト8を逃しました。

代表戦歴通算7試合2勝1分4敗。

 

以上、途中アギーレ、ハリルホジッチ監督は割愛させていただきますが、

オフトから西野まで、それぞれの監督の成績や特徴などを羅列してみました。

勝ち負けの成績でみるとジーコやオフトが目に付きますが、

この勝ち負けは試合相手が強いのか弱いのかが関係します。

タイトル奪取などのインパクトでみるとトルシエ、岡ちゃん、西野などの衝撃度合いは目につきます。

西野監督は2勝しかしていないのに、インパクトがありますよね。

日本や日本代表のサッカーに影響を与えたのはオフトであったりオシムだったりするかもしれません。

このような日本代表の監督を務めた方々の実績などから名将を考えてみることにします。

名将の定義?

多くの監督がいる中で名将と呼ばれる方々の傾向から、名将の定義?を考えてみたいと思います。

思いつくままに挙げてみますと、

  1. 勝率が凄い
  2. 弱小チームを勝たせることができる
  3. 独自の戦術で実績を残した
  4. 世界のビッグクラブを渡り歩いた

こんな感じの監督が名将と呼ばれているような気がします。

勝率が凄い監督と言えば、グラルディオラは勝率75%という突出した数字で、モウリーニョやジダンでさえ65%ほど。

もちろん、そのクラブがどんなレベルのリーグなのか、どんなチームと対戦しているかということも考えなければなりませんが、

グアルディオラはスペイン、ドイツ、イングランドという世界最高峰のリーグでこの数字ですからね。

 

日本代表監督で言うと、試合数が少ないですがオフトとオシムが勝率6割を超えています。

弱小チームを勝たせる監督で思いつくのはペジェグリーニやミルティノビッチでしょうか。

特にミルティノビッチはメキシコ、コスタリカ、アメリカというそんなに強くない国をW杯でことごとくベスト16に導いた実績があり、「奇跡の人」「ボラ・マジック」と称される名将中の名将です。

日本代表ではアギーレもハリルホジッチもこの類に入るでしょうけど、

強くない日本を勝たせたと言えばトルシエがこれに該当するでしょう。

また、岡ちゃんや西野もW杯でベスト16に進出したという実績からこれに該当するかもですね。

 

独自の戦術で実績を残した名将と言えば、

トータルフットボールのミケルス、

ゾーンプレスのサッキ、

ショートカウンターのビエルサ、

ゲーゲンプレスのクロップなどなどが該当すると思います。みんな名将と言われています。

日本代表ではフラットスリーのトルシエ、走らせるオシム、デュエルのハリルなどが該当するでしょう。

ただ、日本代表が成功したかどうかは別です。

 

世界のビッグクラブを渡り歩いた監督はモウリーニョ、グアルディオラ、アンチェロッティ、カペッロなどですね。

実績がなければビッグクラブの監督にはなれませんから、

ビッグクラブの監督を務めた時点で名将と評価されるのかもしれません。

日本代表で言えばザッケローニです。

イタリア国内だけですが、そんなに強くなかったウディネーゼでの躍進が認められてミラン、ラツィオ、インテル、ユヴェントスというイタリアのビッグクラブで監督を務めました。

肩書だけで言えばザッケローニは日本代表の監督の中で最も優れた実績のある監督です(←高いんですよ(笑))

 

これらのように、名将と評価されるにはいろいろな条件がありますよね。

総合して考えると、勝つことができることが最低の条件で、勝つことができる理由が独自の戦術であったり、弱小チームを勝たせる方法であったりするのかなと。

勝つことのできる監督でなければ世界のビッグクラブの監督にはなれませんし、強豪国の監督にもなれませんよね。

強いチームを常勝軍団として維持するのか、

弱小チームを率いて大会で良い結果を残すことができるのか、

いずれにせよ、勝つことできて、実績を残してきた監督が名将と評価されるんだと思います。

勝つことができる、勝たせることができる、これが名将の定義と言えるのではないでしょうか。

名将?について余談

勝たせる監督が名将の定義?を踏まえて、再度日本代表監督を考えてみると、

日本サッカーの勝つってことはやはり国際大会で良い成績を残すということになると思います。

例えば、アジアカップで優勝した監督はオフト、トルシエ、ジーコ、ザッケローニの4人です。

W杯でベスト16に残ったのはトルシエ、岡ちゃん、西野の3人です。

日本サッカーがFIFAの国際大会で優勝するのは至難の業ですから、

メキシコオリンピックの銅メダル(←監督は長沼氏ですが実質はクラマー氏の影響大)、

Wユースの準優勝(←トルシエ)は偉業と言って良いでしょう。

 

日本代表のサッカーが良い結果を出したと言えるこれらの監督は名将と評価されても良いのかもしれません。

もちろん、岡ちゃんも西野もです。

特に岡ちゃんと西野はトルシエと違って、地元開催のアドバンテージがない環境でのベスト16進出ですから、

サッカーの内容は置いといたとしても、凄いことですよ。

・・・つまり、誰が名将で誰が名将ではないとかの評価っていうのは、

評価する人たちの考え方によるんだろうと思いますねぇ。

人それぞれの名将がいるんだろうと思います。

 

ちなみに、日本代表監督を退任した後、他のクラブや代表チームで成功した監督は多くありません。

名将であるならばどのチームでも勝てなくてはならないような気がしますが。

ザックやアギーレ、ハリルは2018年現在他の国の代表チームの監督をしていますが、好成績をあげてはいません。

名将と言われ続けるには結果が伴わないといけませんね。

 

「日本サッカーの父」と言われるデットマール・クラマーというサッカー指導者がいました。

1960年に東京オリンピックの強化目的で招聘されたのですが、

日本サッカーにもたらしたものが絶大で、

東京オリンピックの次のメキシコオリンピックで銅メダルを獲得することに至ります。

このクラマーさんは監督ではなかった?のですが、選手の指導だけではなく、

コーチなどの指導者への指導も行い、日本サッカー全体を強化させたのです。

日本への指導が終わった後クラマー氏は、1966年西ドイツのW杯準優勝、1975、1976年バイエルン・ミュンヘンでチャンピオンズカップ連覇という偉業を成し遂げています。

日本代表での結果、その後の日本サッカーへの影響、日本サッカーから離れた後の実績を考えると、

クラマー氏こそ名将であると言えるでしょう(←日本サッカー界にとって?)。

プロの監督は勝つことが至上命題ですから、勝つことが大事かもしれませんが、

育成世代の監督は勝つことも含めた育成が大事ですよね。

この勝つことと、育成すること、それも指導者までと考えると、

日本サッカーの身近なところにクラマー氏という凄い名将、お手本がいるということも余談として紹介しておきます。

まとめ

以上、今回は「名将とは」ということで、歴代の日本代表の監督をモデルにしながら、考えてみました。

プロのサッカーでは勝つこと、勝たせることができる監督が名将の絶対条件であり、

勝つことの実績を重ねることで、ビッグクラブで監督を務める、代表チームでの仕事を任される、などの名将と評価されるにいたるプロジェクトを任されるのだと思います。

また、万人が認める名将もいれば、評価する人それぞれの名将がいることも当然のことです。

どんな監督なのか、名将と評される監督のサッカーはどんなもんなのかと観察することもサッカーの楽しみのひとつなのかなと思いますが、みなさんはいかがでしょう。

今回の記事が読んでくださった皆様のサッカーの楽しみのお役にたてればうれしく思います。

良かったら過去記事の<<練習や普段着におすすめのハーフパンツを紹介します【サッカー】>>もご一読ください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。